獄中で覚醒した囚人
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 【明慧日本2020年10月28日】(筆者注:これは中国の刑務所で服役したことのある人への取材記事です。安全上の問題を考えて、実名を使っていません)

 60代の王中明さん(仮名)は、窃盗、暴行、麻薬密売などの罪で何度か服役したことがあり、最後の刑期は麻薬密売で終身刑となっていました。王さんは長期の刑務所生活を送っていたため、性格がおかしくなり、体調も非常に悪くなっていました。当初、刑務所側は王さんに掃除を担当させようと思っていましたが、王さんは体調が悪化し、掃除の仕事ができなくなってしまったのです。

 2014年末、刑務所は王さんを、法輪功学習者のための「包挟」(拷問や洗脳を行うために囚人たちの中から選び出された助手のこと)として働くように手配しました。刑務官はよく、凶暴な囚人を利用して、法輪功学習者を苦しめさせ、信仰を放棄させます。もし傷害事件が発生した場合、刑務官は囚人に責任をなすりつけるのです。

 当初、王さんは法輪功学習者に悪口ばかり言い、態度も凶暴で、法輪功学習者を長時間眠らせず、法輪功学習者に懺悔書を書かせ、法輪功学習者が居眠りするとすぐにたたき起こしました。2カ月が過ぎた後、法輪功学習者たちは王さんを恨むことなく、親切に接し、善悪は報われることを伝え、王さんの健康を気遣って、「あなたは病気だらけだから、法輪功を学んでみたらどうですか?」と言いました。 王さんは何度か煉功を体験してみると、気持ちが良いと感じました。しばらく煉功を続けるうちに、驚くほど健康状態が改善し、これまで法輪功学習者に対して極悪非道な悪事をやっていたことを後悔し、黙々と法輪功学習者を保護し、支援するようになりました。

 3カ月後、王さんは法輪功学習者を迫害しなくなっただけでなく、毎日、法輪功学習者と一緒に法輪功を修煉しています。しかし、他の囚人が王さんのことを刑務官に密告したのです。すると、王さんは刑務官に「法輪功は本当に素晴らしいです。見てくださいよ、私の身体は良くなり、病気が改善されました。私も法輪功を修煉して良い人になりたいです」と言いました。

 王さんの決意が揺るぎないのを見て、刑務官は王さんを独房に移しました。王さんは抗議のために、すぐハンガーストライキを行いました。王さんは刑務官に医務室に連れて行かれ、灌食されました。王さんはそれを拒否して必死に戦い、その苦しみもがく声が建物全体に響きわたっていたのです。

 この事件が収まった後、刑務官は内々で話し合っていました。「選び抜いた囚人が、わずか3カ月足らずで法輪功を修煉するようになり、善良な人になりたいと思うなんて。しかも、一生懸命に修煉者して、いつも法輪大法は素晴らしいと言っている。柔軟策と強硬策の両方を使ってきたが、何の役にも立たなかった」

 現在、王さんも他の法輪功学習者と同じく、刑務所の特別な監視と迫害にさらされています。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2017/10/18/355625.html)
 
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