聖書、西遊記の物語――神の奇跡を顕現させるということ
■ 印刷版
 

 【明慧日本2021年1月20日】「エリコの壁と鳳仙郡の米山」、「エホバ神と玉皇大帝」、「笛吹きとトランプ」、これらは過去の歴史において偶然に重なった出来事としか考えませんでした。ところが、今日、この三つの偶然が人々に注目されるようになりました。 そして、あまりにも偶然が重なると、もはや偶然ではなく必然であるという意見もあります。 現実はそうかもしれません。

 12月12日、ワシントンD.C.で(大統領選の)不正と窃取に反対する集会が開催されました。11月14日、ペンシルベニア州民は、再び選挙の不正行為に抗議し、トランプ大統領の再選を支持するために、「投票を盗むな」などのプラカードやアメリカ国旗を掲げて、州議会の前で愛国心を示しました。この2回の集会は、多くの東洋人が馴染みのない、エリコの壁とラッパ吹きの物語を連想しました。

 ワシントンD.C.での抗議集会の参加者の中には、注目が集まったキリスト教徒のグループがおり、彼らは『聖書』を読みながら、それぞれ国会議事堂、最高裁判所、司法省を7周しました。抗議に来ていた人たちもラッパ吹きと聞いて大歓声を上げました。「ラッパ吹き」が聖書に記述された物語なのです。それでは、まず聖書の中の「エリコの壁」のストーリーを見てみましょう。そして、東洋人に連想させる「米山」の話も見てみましょう。

 包囲を突破する中で堅固なエリコの壁に出遭う

 モーセがユダヤ人を引き連れてエジプトから離れ、ファラオの奴隷だった状態から脱出させた道中で、神の杖で紅海を二つに割ったり、空から食べ物を降ろしたりするなど、多くの奇跡を残しました。しかし、モーセは神との約束カナンの地に行く前にこの世を去ってしまいました。 出発前、彼は神の意志に従い、ユダヤ人の指導者としてヨシュアを選びました。 後にヨシュアはユダヤ人を、カナンの豊かな実りの多い地に導きました。

 しかし、ユダヤ人がヨルダン川を渡ってカナンに行く前に、必ずエリコの町に入らなければなりませんでした。この町はカナンを守る玄関口であり、当時の軍事要塞でもありました。国境の重要な要塞として、エリコの町には要塞と、非常に高く荘厳な城壁がありました。ユダヤ人が街の城門にたどり着くと、エリコの守備隊は彼らを町に入れようとせず、城門を堅く閉じました。

 ユダヤ人兵士たちは、神の意に従って7日間連続で町を回る

 『聖書』の記載では、エホバ神が神の意を降ろし、エリコの町、エリコの王、および善戦の勇士たちを彼(エホバ神)の手中に収めたとヨシュアに告げました。そしてさらにヨシュアに、「ユダヤ人のすべての兵士を率いて契約の箱を担ぎ、一日一回7日間、町の周囲を回るように命じる。町を回る時、7人の祭司たちは、おのおの雄羊のラッパを携えて、主の箱の先を歩き、そして7日目だけは7周町を回わり、その際、祭司たちはラッパを吹き鳴らさなければならない。そして祭司たちが雄羊のラッパを長く吹き鳴らし、その笛の音が、あなた方に聞える時、民はみな大声を上げ、叫ばなければならない。そうすれば、町の周囲の石垣は、くずれ落ち、民は皆ただちに進んで、攻め上ることができる」と告げました。

 ヨシュアは神のお告げに従って迅速に按排し、契約の箱を担ぎ毎日エリコの町を一周するように命じましました。一周回り終えるたびに陣地に戻り、町を周回する際には、ユダヤ人は叫ぶこともなく、過激な行動もなく、ただ祭司たちのラッパを吹く音だけが響いていました。彼らは神のお告げに従い、一日一回町を一周して、6日間とても心を込めて行い続けました。

 神のお告げを守り 城壁が崩れ落ちる

 7日目、ユダヤ人はエリコの町を7周回り終わりました。この時、祭司たちが吹くラッパの音が長くなり、ヨシュアはユダヤ人に、「神は私たちにこの町を与えてくださった」と叫ぶように命じました。

 そして、ユダヤ人たちが叫ぶ中、エリコの壁が崩れ落ちました。

 ユダヤ人が神のお告げを固く信じたことで、神様と一緒にいることの奇跡を体験しました。神に対する信仰、すなわち神のお告げを信じ、神の言うとおりに行い、最後には高くて荘厳な壁が、人々の目の前で自ずから崩壊したのです。この物語は私達に、神への信仰によって奇跡が起きることを教えてくれました。 ペンシルベニア州の人々は、神の祝福を願って、当時のエリコの壁の物語を再現しました。それは、神に祝福されることを願っています。

 鳳仙郡の米山について

 『聖書』に馴染みがない人が多いかも知れませんが、『西遊記』については聞き慣れていると思います。孫悟空はあのように強力な能力を持ち、彼の鋭い目から逃げられる者がいるでしょうか? しかし、鳳仙郡での出来事は孫悟空を困らせました。

 『西遊記』第87話「鳳仙郡冒天止雨 孫大聖勧善施霖(鳳仙郡は天を冒涜して雨を止められ、孫悟空が手助けをして雨を降らせる)」。三蔵法師は弟子と4人で鳳仙郡に到着しました。この地は元々豊かな土地であったが、3年連続の干ばつで民の生活は苦しく、3分の2が餓死し、生きている者はいつ死んでもおかしくない状態になっていました。民を愛する郡王は、人々を救うために雨を降らせるための魔導師を求める告知を張り出しました。 このことを知った孫悟空は助けの手を差し伸べることにしました。

 孫悟空は西天門に行くと、天の王が、「鳳仙郡に雨を降らせていないのは天罰を受けさせているからだ。郡王は天帝を冒涜したため、上帝は郡王を咎めるために米山と面山を立て、金脈に鍵をかけた。三つのことが終われば、雨を降らせる」と話しました。孫悟空はこの話の意味を理解できず、玉帝に合わせてくださいと申し出ました。玉帝は三年前に旅に出た際、郡王が不仁徳な事をしたのを目にしました。神への供え物を犬に食べさせ、卑猥な発言をしました。これは冒涜罪にあたり、そして(玉帝は)「披香殿」で三つの事を決めました。

 四天王は孫悟空を披香殿に案内しました。高さ約33メートルの米山と、高さ約66メートルの面山が見えました。米山の麓に、こぶし大の鶏が米をつついて食べていました。 面山の麓には、犬が麺を舐めて食べていました。左側には鉄の枠があり、その上に金色の錠が掛けられ、錠の長さは13~14センチほどで、錠框は指ほどの太さで、その下には明るいランプがあり、その炎が錠框を燃やしていました。四天王は、郡王は天を怒らせ、玉帝はこの三つのことを決めていました。鶏が米をつついて食べ終わり、犬が麺を舐めて食べ終わり、ランプの炎が錠を焼きほどけば、雨を降らせると言いました。

 孫悟空はこの話を聞いて慌てふためき、これ以上尋ねることができず、下界に戻りました。そして郡王を責め、郡王の過ちで民に災難をもたらしたと言いました。侯王は隠さずに、この事は事実ですと認めました。孫悟空は、「あなたは過ちを改め善に向かうのであれば、早急に念仏を唱え経を読み、私はあなたを手助けする事ができますが、もしあなたが改めようとしなければ、私は何もできず、近いうちに大難が降りかかり、命を守ることはできません」と語りました。

 郡王は叩頭して礼拝を行い、佛を信じることを誓い、すべての民に、男女を問わず誰もが線香を立て念佛を唱えるよう命じました。この時、善の声が聞こえた孫悟空は天に報告し、天は雷を降ろしました。すべての民は頭に香炉を乗せひざまずいて佛を拝み、この行動が天を感動させ、米山と面山が崩壊し、瞬時に消え去り、錠が折れてほどかれ、玉帝が降雨の指示を出しました。鳳仙郡の民はこのことをきっかけに心を改め善に向かい、天を敬い佛を信じるようになりました。

 『西遊記』は神話小説だと思われていますが、作者はこれらの神話故事を書き出す時、実はその時代の人々の道徳観と精神状態と、作者本人の理念を反映しています。この故事は一つのメッセージを伝えようとしています。それは、神が最も重視しているのは人心であり、人の一念は天地が知っているのです。神は人を守りますが、神を敬うことが前提であり、神を信じる人でなければなりません。人は神を信じ、神を敬い、過ちを真心を込めて改め、神はその人を助けて下さいます。

 神を信じることで巨大な劫難から乗り越えることができる

 偶然なのは、トランプ(Trump)氏の英文の意味が、トランペットと同じでラッパ吹きという意味です。だから今日、多くのアメリカ人は、エリコの壁のラッパ吹きを連想し、当時のように人々が神の意に従って行い、共産主義を放棄することで、奇跡が現れるのです。今こそ人々が神を信じているかどうかが試されています。

 アメリカ大統領選で、トランプ大統領が遭った抵抗は想像よりも大きく、主流メディア、最高裁からは声が上がりませんでした。ある人は言いました、天の助けがなければ、彼(トランプ氏)は乗り越えることができないでしょう。それでは、「天」はなぜ人を助けるのでしょうか? 神と人との関係はどのようにすべきなのでしょうか?

 12月12日、ワシントンD.C.で選挙の不正や窃取に反対する集会が開催され、「エリコのデモ行進(Jericho March)」が行なわれました。人々はアメリカを守って下さるように神に祈り続けました。ウェバーさんとグロッソウさんは、「エリコのデモ行進」の共同の呼びかけ人であり、神を信じる2人は同じ言葉が聞こえたそうです。 2人が出会ったのは1カ月前のことでした。

 ウェバーさんは神に祈っていた時、「(この一切は)まだ、終わっていない」との言葉が聞こえました。グロッソウさんも同じ言葉が聞こえたそうです。そして2人は「大きな声で呼びかけよう、神にお祈りして我が国に慈悲を施すよう求め、真相が暴かれ、私達は全国に呼び掛けて、祈り、懺悔をし、我々は神の道に回帰するのです。これは我々の建国者たちが行って来たことであり、それは我々がこの国に勝利した理由でもあり、すべては神への愛と信仰のおかげです」と呼びかけました。

 ペンシルベニア州の公聴会を最初に主催したダグ・マストリアーノ(Doug Mastriano)上院議員は、「神は私たちに、脆弱な時には力を見いだし、暗闇の中には光を見いだすことができると教えて下さいました。これが私たちの物語なのです。 世代から世代へとアメリカの伝統は今日まで伝わり、私達は神を信じています」と述べました。

 マストリアーノ氏は回想しました。「(アメリカの独立戦争の時期に)ニューヨークにおいても、さらにニュージャージーにおいても、当年の戦争は敗戦直前にありました。ジョージ・ワシントン将軍は神に祈り、クリスマスの前日に彼らは歴史を変えました。今こそ立ち上がるべき時であり、共にアメリカを守って下さるように、神にお願いしましょう」

 同日、冬の冷たい雨が降り続く中、ミシガン州の州都ランシングの州議会議事堂前では数千人が集会を開き、祈りを捧げました。 パッカーさんと友人のヴァン・ビークさんは、今回のアメリカの選挙で、このような大規模で計画的な不正が行われた理由について、アメリカ人は何年も前から大きなモラルの低下に陥っており、教会の役割や人々の神と道徳への信仰が低下しているからだと話しました。

 ヴァン・ビークさんは、「この問題が起きた原因は、私達はすでに神から離れ、多くの人が臆病者になったからです」、「私達にはいわゆるキリスト教徒が多くいますが、彼らは本心から神の真理を広げていないのです。そのため、わが国には多くのキリスト教徒がいても、実際のところ、多くの人が神を忘れ、罪悪を誇示し、これが私達が混乱に陥った原因なのです」と話しました。

12月12日,密西根州民众冒雨集会、祈祷,反对舞弊,维护公民选举权益。

12月12日、ミシガン州で開かれた集会

 中小企業経営者・ディーンさんは、「伝統的なアメリカの価値観は、人生が平等の理念に立っています。その新しいイデオロギーは無神論と絶望から来ており、自分を神と見なし、神の代わりに自分らの規則を作り、これでは、人類の価値観を蔑ろにしています。社会主義と共産主義の終焉は死亡と滅亡なのです。そのため、私はここに来て人類のために、自由と『聖書』に書かれたようなアメリの価値観を打ち立てるためであり、家族のためでもあり、隣近所のコミュニティーのためにも来ています」と語った。

 デモに参加したライザさんは、「私はすべて賛同します。この国の価値観を社会主義や共産主義に置き換えられ、自由を犠牲にして欲しくありません。 社会主義や共産主義は無神論の国から来ています。 私たちは皆、神の子です。 私たちは生活を愛しています。 私たちは家族を愛しています。 私たちは伝統的な結婚を愛しています」と話しました。

 参考に

 エリコの壁と鳳仙郡の米山について、一つは神のお告げを守って行った結果、城壁が崩壊しました。一つは心を浄化し善に向かわせたことで、山が一瞬のうちに消えました。

 エホバ神と玉帝について、人々に善の行為と規範を明確にし、神のお告げ(意)を守った人々は、危険に晒されながらも災難を乗り越えて、神の奇跡を地上に顕現させました。

 それでは、往年のユダヤ人兵士が吹き鳴らしたラッパは、今日のアメリカ大統領の名前、「トランプ(英文の意味はラッパ吹き)」と、同じ意味合いを持つのではないでしょうか。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2020/12/23/416892.html)
 
関連文章