文/孔慶翔
【明慧日本2021年4月28日】インターネット上では、法輪大法の書籍に言及されているいくつかの先史文明の事例の信憑性を疑問視する意見をよく聞きます。インターネットには詳細な情報がなく、悪意を抱く誹謗中傷の記述が人々の認識を混乱させていることもあるため、綿密かつ長期的な検証を経て、筆者は完成度の比較的高い立証資料として以下のようにまとめてみました。
一、人の足跡がある三葉虫の化石
1968年、人の足跡がある三葉虫の化石がアメリカでウィリアム・J・マイスター氏によって発見されました。このヒト靴プリントは長さが26cm、幅が9cmで、一般的な成人男性の靴のサイズ、すなわちユーロサイズ41号(幅3.5インチ、長さ10.25インチ)にぴったりでした。1968年6月13日、日刊紙「The Deseret News」は「Puzzling Fossils Unearthed」(謎めいた化石)というタイトルの記事を掲載し、足跡の化石の発見を報じるとともに、化石の写真も添えました。この発見が全米の新聞で報道された後、科学者たちはより詳細な調査のために現地に赴きました。
三葉虫は、5億6000万年前のカンブリア紀に出現し、2億4000万年前のペルム紀に完全に絶滅した古代の動物です。人類と三葉虫がかつて同じ時期に生きていたことを示しているこの化石の発見により、進化論との間に大きな矛盾が生じました。進化論を擁護する地質学者たちは認めないだけでなく、この発見を破壊しようとする動きさえ見せました。マイスターの話によると、この化石を発見したとき、ある地質学者は25万ドルで買い取りたいと申し出ると同時に、「私はそれを壊すつもりです。それが私の地質学者としての人生を破壊したものだからです」と言ったそうです。
公正な研究を行った科学者もいました。地質学者のリーランド・J・デイビス氏はこの地域の地質を詳細に調べ、化石の発見場所が間違いなくカンブリア紀の岩石であることを立証した際、他の化石も発見しました。ユタ大学の冶金学教授であるメルビン・A・クック氏は、今回の発見を「人類の足跡の化石の中で、最も際立っている標本である」と評価しています。他の地質学者も同じ場所でさらに多くの足跡の化石を発見しており、そのうちの一つは裸足の子供のものでした。
ヒト靴プリントがある三葉虫の化石 |
靴底にある三葉虫 |
科学者のコーデル・ヴァンヒューズ氏はダイヤモンドチェーンソーを使って裸足の子供の化石をスライスし、その断面を調べることで足跡の真偽を分析しました。化石が手で彫られたものであれば、内部構造には足を踏んだときにできる圧力線がないはずです。断面を分析した結果、内部の筋の模様がフットプリントの窪みの形状と一致しており、特につま先とかかと部分の圧力線がはっきりと確認されました。これは間違いなく、実在した子供の足跡の化石でした。
裸足の子供の足跡がある化石 |
子供の足跡がある化石の切断作業 |
化石の切断面の圧力線 |
実際、先史時代の人類の足跡の化石は、地球上のほぼすべての地域で発見されています。ここでは三つの例だけをご紹介します。
(一)ネバダ州のヒト靴跡の化石:これは米国ネバダ州フィッシャーキャニオンで発見された靴底の化石です。顕微鏡では、ソールのクリアな模様がよく見えます。この化石は三畳紀の地層に由来するもので、2億500万年前から2億5000万年前まで遡ります。
ネバダ州にあるヒト靴跡の化石 |
(二)サパタの足跡: これはアメリカ・ニューメキシコ州のロブレド山脈付近で発見された足跡の化石です。これらの化石はペルム紀の地層から採取されたもので、その歴史は、2億4800万~2億9000万年前まで遡ることになります。
サパタの足跡の化石 |
(三)ロックカッスル郡の足跡: これは米国ケンタッキー州ロックカッスル郡で発見された10個の完全な人間の足跡と数個の断片的な足跡の化石で、石炭紀の砂岩の中にありました。これらの化石は3億2000万年前~3億6000万年前のものです。
ロックカッスル郡から出土した足跡の化石 |
このような化石はまだまだたくさんありますが、注目すべき点は、先史文明の史跡の多くが破壊されていて、残っているのは主に、個人のコレクターによって保護されたものです。例えば、アメリカテキサス州のグレンローズ地区にはかつて、人間の足跡に恐竜の足跡も混じっている遺跡が大量に残っていましたが、1970年頃にダイナソーバレー州立公園が政府によって建設された際、人間の足跡の部分が密かに破壊されてしまったのです。
人間と恐竜の足跡の化石の歴史的写真(人間の部分は現在削除されている) |
(続く)