【明慧日本2021年5月8日】長春市の法輪功学習者・杜景義さん(60代)は弁護士である。杜さんは連行されて1年あまり拘禁されたが、2020年9月28日、長春市朝陽区裁判所に2回、不当に開廷された。法廷で杜さんは自己弁護をし無罪を主張した。最近、懲役7年を宣告された杜さんは、中級裁判所に控訴したが却下された。しかも、裁判所側は判決の結果を家族に通知しなかった。
長春市緑園区に在住の杜さんは、1996年に法輪功を学び始めた。法輪功の教えに従って自分を律した杜さんは以前、患っていた病気が完治し、善良な性格に変わり、人をよく助けるようになった。
しかし、2019年9月9日の朝4時過ぎ、パトカー2台に乗った長春市朝陽区公安支局と長春義和路派出所の警官は、杜さんの家の前で降りて待ち伏せをした。6時過ぎ、杜さんは朝市に出かけるところを、警官に連行された。警官は杜さんが持っている家の鍵を押収し、その鍵で杜さんの家に入って、家宅捜索をした。家にある法輪功創始者の写真1枚、法輪功の関連書籍300数冊、現金十数万元(その後、5万元を返してくれた)などの私物を押収し、杜さんの妻と娘も連行した。夜11時、妻と娘は解放された。
杜さんは長春市第二留置場に拘禁された。その間、杜さんは全身に疥癬ができたため、病院に送られた。2019年12月10日、杜さんの弁護士は杜さんと面会したとき、杜さんは、すでに朝陽区裁判所に起訴され、起訴状を受け取ったことを知った。起訴状に杜さんの家から押収したいわゆる「物証」が長春公安局の国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)によって鑑定されたと書かれていた。
2020年7月13日、長春市朝陽区裁判所は杜さんに対してオンライン裁判を行った。法廷で裁判官・姜輝は弁護士に地元の司法当局が発行した証明書の提出を要求した。弁護士はその証明書を持っていないことがわかると、姜輝は直ちに休廷を提案し、弁護士に司法部門に登録することを要求し、その上、杜さんに対して有罪の弁護を強要した。このことから、家族は弁護士を雇わないことにした。そこで、弁護士である杜さん本人が自己弁護することになった。
7月15日朝、長春市公安局の国保と朝陽区義和路派出所の警官は再度、杜さんの家へ行き、杜さんの妻と娘を連行した。杜さんの娘は13日間拘禁されて解放された。妻・崔さんは長春市第四留置場に拘禁され陥れられた。
2020年9月28日、朝陽区裁判所は杜さんに対して2回目の不正裁判を行った。裁判官・張丹は杜さんの娘が「証人」であるという口実で、法廷に入れず、傍聴を許さなかった。仕方がなく、娘は他の家族に連絡し、傍聴を頼んでいる間に張丹は裁判を予定の時間より早めた。そして、裁判所に到着した家族が法廷に入ろうとしたが、法廷のドアを開けてくれなかった。やっとドアが開いたとき「裁判が終わった」と告げられた。それから、家族は裁判長に会い、抗議しようとしたが、会ってくれなかった。その後、家族は裁判所の職員から「今回の裁判は前と同じようにオンラインで行い、法廷で杜さんは自己弁護をした」と、聞いた。
2020年12月10日、杜さんの妻の弁護士は朝陽区裁判所から、12月11日に杜さんの妻・崔さんと法輪功学習者・于愛麗さんに対する開廷の通知を受けた。そして、家族は裁判官に電話をかけ、傍聴することを求めた。裁判官は「家族は傍聴できない。この案件は『特別』だから」と言った。
崔さんはかつて、吉林大学図書館に勤務していた。崔さんは親切で、仕事に対しても真面目で、周りのから好かれていた。1996年3月から法輪功を学び始めた崔さんは「真・善・忍」に基づいて自分に要求し、心臓病、鼻炎などの病気が治り、心身ともに元気になった。しかし、法輪功を学んでいるとの理由で、崔さんは当局に繰り返し連行され、2回も労働教養処分を科された。
中国共産党当局は、いつも「法に基づき、国を治める」と吹聴してきたが、杜さんの連行、陥れ、長期拘禁、弁護士への不当な要求、弁護士に有罪弁護の強要、娘の傍聴拒否などのことから「法治主義」というのは欺瞞的だとわかるのである。
(注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)