最前列に立つことを躊躇してはいけない
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文/北京の大法弟子  

 【明慧日本2021年5月30日】1999年4月24日、朝の煉功をした後、天津で数十人の修煉者が連行されたことを知りました。私たちの煉功場の協調人によると、翌日何人かの修煉者が中南海請願事務所に陳情に行くとのことでした。彼女は「私たちの煉功点にいる全員が行くことを歓迎します」と言いました。

 当時、法輪大法は中国で非常に人気があったにもかかわらず、政府は法輪大法の書籍の出版を禁止し、法輪大法に対する迫害を開始する兆しを見せていました。

 私たちは、佛家の高徳な法である法輪大法を実践することで恩恵を受けており、長年の修煉によって心が浄化され、非常に健康になったため、法輪大法のために公正な声を上げなければならないと思いました。90代の修煉者は、私と一緒に行くと言ってくれました。

 また、協調人が私に「中南海に行くときは、躊躇せずに最前列に立ってください」と囁いてくれました。これを聞いて、私はすぐに協調人の言葉の意味を理解しました。中国では「鉄砲は頭を出した鳥をねらう(先頭に立ったり目立ったりした者は攻撃されやすいたとえ)」ということわざがあります。文化大革命(1966-1976)から1989年6月4日の天安門事件まで、長年にわたって数多くの政治運動を経験してきた私たちは、中国共産党(以下、中共)がどんなことをするか、また、このような政治的に微妙な出来事で最前列に立つことがどんな結果をもたらすかをよく知っていました。彼女の勇気は私の心に深く刻まれました。そうです、肝心な時には前に立って、後ろの同修を守るべきです。

 この22年間、彼女のこの言葉を思い出すたびに、私の心はいつも無限の感動に包まれます。

 翌日、私たちは中共の中枢である中南海の西門からほど近い場所に集まりました。その時には、多くの修煉者が集まっていました。方言から見て、全国各地から集まっている人も多かったです。彼らは皆、整然と並んで立っていました。穏やかで平和な光景でした。私は最前列に立っていましたが、警官がゆったりとした様子で行き来していました。後ろの方では、座禅をしたり、法輪大法の本を読んだりしている修煉者もいました。

 私が覚えているのは午後2時頃、周りの修煉者たちが皆空を見上げていたことです。頭を上げると空に無数の法輪が、雪のようにその場にいるすべての修煉者に降り注ぎ、絶え間なく回転しているのが見えました。私たちは皆、疲労感から解放され、心地よい気分になりました。太陽は巨大な光の輪に包まれ、それはとても素晴らしく、神聖なものでした。誰もが静かに見守っていました。私たちの心の中には、師父への無限の感謝の気持ちがありました。

 それから間もなく、朱鎔基(しゅようき)首相が数人の修煉者の代表と会談したと聞きました。私たちは黙ってその場に立ち結果を待っていました。午後9時頃、天津の学習者が釈放されたことを確認すると、私たちは静かに立ち去りました。

 あれから22年が経ちましたが、法輪大法の修煉者たちが見せた静寂と平穏は、今でも私の心の中に鮮明に残っています。法輪大法の正当性が証明されたとき、この日のことは永遠に歴史に残ると信じています。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/4/25/423792.html)
 
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