文/アメリカの大法弟子
【明慧日本2021年6月30日】
尊敬する師父、こんにちは
同修の皆さん、こんにちは
今、私は大紀元の同修たちと一緒にあるニュース番組を運営し、私自らキャスターをしています。今日は、番組製作や大紀元新聞社においての修煉体験を、師父と同修の皆さんにご報告したいと思います。
番組製作に携わってからは、世の中に偶然に起こることはなく、私たちの一歩一歩の行動は、師父の見守りなしではできないものであり、師父はずっと私たちのそばにいらっしゃることを、より強く感じました。
2019年、師父は「天地開闢以来、宇宙で法を正すという洪大な天象はありませんでした。大法弟子もいません。師父がこの栄光を切り開き、皆さんをこの歴史時期に導いたのです。自分自身をしっかり修め、衆生を救い済度するなか、思う存分活躍しましょう。さらに良く行ないましょう」 [1]と説法されました。
ある日のこと、社長が私に「ユーチューブ番組を運営してほしい」と声を掛けてきました。やり始めてからは、少し興奮したり不安もありましたが、どんな話題を、どのように表現すれば番組の知名度を上げられるのか、よく分からない中で模索しました。幸いなことに、番組が始動してからすぐに香港で「逃亡犯条例」に反対する市民運動が勃発したので、我々はすぐに、その報道を中心とした番組の方向性を決めました。すべてが良く按排されたかのように、また番組を始めたタイミングまでもが良く按排されたようであり、ちょうど良い時期と重なりました。
今にして思えば、香港の「逃亡犯条例」反対運動は、今までの嘘から目覚め、中国共産党(以下、中共)に対抗する最初の大規模な市民運動であり、その後、似たようなことが次々と勃発しました。代表的な事件といえば、新型コロナウイルスの流行、アメリカ大統領選、ミャンマーのクーデター、中共政権による台湾への威嚇などがあって、どれもが中共と関連があり、視聴者はどれを通じても真相が分かり、中共の嘘を見破ることができます。
「世間にどんなことがあっても、神によって掌握されており、順序があるのです。乱れたのも神が乱れさせたからであり、順序がないように見えても順序があるのです。信じられなければ、このすべてをじっくり観察してみてください。しかし、ここの主役は大法弟子であり、衆生は皆さんに救われ済度されるのを待っており、皆さんに修煉環境を提供していると同時に、皆さんによって救われることを待っています」 [2]
もしかしたら、今日私たちがニュース番組を運営する形で真相を伝えることも、昔、神によって掌握され按排されたのでしょうか? 振り返ってみると、大学時代に選んだ専攻、大紀元新聞社に入社した後に学んだ様々なスキルは、すべて今のニュース番組を作る礎となっています。
ニュース番組を作っていた初期、大学での専門知識、記者としての仕事経験があるため、執筆から編集、取材、映像加工まで、すべて自力で完成することができ、そのおかげで番組が早く軌道に乗りました。新聞社はまだまだ人手不足の状態なので、一通り自分ができなくて人の協力を待たなければならないとなると、時間がかかってしまいます。製作する時に時間を詰めて作業し、一分間でも無駄にしたくありません。大法弟子はみんな忙しいのですから、番組を運営してから時間的な余裕のなさを新たに痛感しました。
チームマネージャーは常に私の仕事量に気を配りながら、私の負担を減らすことを考えています。字幕を追加することは、最初は私自身でやっていましたが、マネージャーはその部分から私の負担を減らそうと考えて他の同修に手伝ってもらったり、自ら字幕を貼り付けたりしました。
私は、番組の最終案を決めるのがいつも少し遅いのですが、マネージャーは文句を言うこともなく、私のペースに合わせて協力してくれます。マネージャーは、ニューヨークと時差があるエリアに住む2人の編集者に、手伝うように依頼しました。1人はアメリカ中部に住んでおり、ニューヨークより1時間遅く、もう1人はニューヨーク時間より3時間遅いアメリカ西部に住んでいました。また、私たちの番組は、製作する当日に放送するものなので、エディターは仕事の速い人でなければならず、人探しにチーム全体がとても苦労しました。一方、裏でチームメンバーがどれだけ苦労したかを知らずに、時には皆の仕事結果に「不満足」と思ったり、十分な助けや重視を受けていないと思った時期もありました。しかし、皆の助けと補足があってこそ、番組は日に日に成長していくのです。今の私は、皆を大切にすることと謙虚になることを学びました。
「あなたはとにかく大法のことをやったと思っていますが、実はやっていません。あなたは形式的になってしまい、救われるべき人を済度できず、共に協調し合って作用を働くべき仕事は作用を働いていません。くれぐれもこのようにせず、必ず自らをしっかり修め、本当に大法弟子のように、大法弟子が物事を見る角度から問題に対処し、協力し合ってから、はじめてしっかり行うことができます」 [2]
「しっかりと協調すべきです。相手のアイデアが悪いとは限りません。相手のアイデアが良くなく、不完全であっても黙々とそれを補完すれば良いのです。完璧にすれば良いのです。神はあなたを見て素晴らしいと思います。しかも、黙々と取り組んだのです。重要なのは誰のアイデアなのかではなく、この過程で自らを修煉したことです。自らを修めた人が向上するのです」 [1]
師父が繰り返し大法弟子に仰っているのは、一緒に仕事をする中でいかに相手に協力するか、いかに心性を高めてトラブルの中で自分を修めるかということです。
ある時、エディターと意見が食い違ってしまいました。彼女は番組のために細部にまでこだわっていたので、私は人心が出てしまい、自惚れて「これは私の番組ですよ」と偉そうに言ってしまいました。私は彼女に「私の番組に口を挟まないで欲しい」と伝えたかったのです。もちろん、その時の会話はうまくいきませんでした。翌朝、彼女の方から率先して、私に謝りのメッセージが送られてきたのです。私はとても恥ずかしくなって、自分の不足と反省を彼女にすぐに伝えました。こうして対立は解消されました。その日はちょうど雨が降っていて、空にはきれいな虹がかかっていました。
これは大法の強大な威徳であり、大法弟子が協力し合う中で自分の欠点を修正し、人心を取り除いて、穏やかに前進させ、見ていると小さなことのように見えますが、修煉者の心性は大きく変わっているのです。
ニュースを放送する時、体調面の妨害もあります。例えば、番組を収録する時に喉に違和感があり、セリフを間違えることが多かった時期がありました。しかしある日、突然、師父が私の体から悪いものを取り除いてくださったことを如実に感じました。その瞬間から、滑舌になり録音もとてもスムーズになり、体も軽やかな状態になりました。師父のご加護に感謝いたします。
ユーチューバーにとって、チャンネル登録者数と閲覧回数は命です。特にアメリカ大統領選の後、大紀元系や新唐人系の番組は事実を報道したため、YouTubeに広告機能を止められてしまって、アクセスや購読も不正な手法で妨害されたようでした。一時、登録者数に異常な状況が発生して、毎日増えた分は、その日のうちに必ず同じ数が減っていき、結局、トータルの登録者数がずっとその数に止まりました。これを見て、私の心はとても苦しかったのです。なぜなら、アクセス数と登録者数は全部公開されている数字なので、アクセス数が少ないということは、真相を見る視聴者が少ないという現状を示すほか、私の「メンツ」も傷ついてしまいました。アクセス数が多い時、私は喜びますが、少ない時、私は不機嫌になります。その状態は、師父が『轉法輪』に挙げられた気功師が病人を治す例と全く同じです。「人の病気を治せて、気功師と呼ばれたので、嬉しくてたまらなくなりますが、それは執着心ではありませんか? 治せなかったら、しおしおと元気を失いますが、それは名利心のせいではありませんか」 [3]
それは執着心だと分かっていながら、放下はできませんでした。時々、一晩中アクセス数に目を凝らして、アクセス数が上がらないのを見て、よく眠れなくなってしまい、食事も喉を通らなくなってしまいました。「視聴率」による心への試練は拷問のようなもので、番組を作る時の大変さはこれに比べれば、何でもないものになります。当時私の名利心がいかに重いかがお分かりになったでしょう。また、改善方法を考えていた時は、私は常人の方法ばかりで考えていました。実際、修煉の向上がないのに奇跡は起こるものなのでしょうか?!
2つ例を挙げます。ある日、アクセス数が少ないのを見ていた時、突然、「今日はまだ学法をしていない」と気づき、アクセス数のことを置いておいて、座って学法をしました。するとその日のアクセス数はまあまあ多いほうでした。もう一つは発正念の重要さです。ある日「YouTubeは本来、衆生を救い済度のための道具として大法弟子に使用されるべきですが、今はかえって大法弟子の活動を抑制しています。YouTubeの仕組みは、大法弟子の正念の下で悪い役割を働くべきではない」と思い、発正念をしたらアクセス数がぐっと上がりました。
しかし、それはアクセス数の増加を求めるために、学法して発正念したわけではありません。当時の私は、正しい念でアクセス数やYouTubeのことを考えたため「精進して良い修煉状態を保ちなさい」と師父が励ましてくださったのだと思います。実は、良い修煉状態を保つことは本当に重要なのです。私の場合、良い状態にある時、自分の空間場が清らかで、心の底から固い「自信」が湧いてくるのです。心が緩やかで、かつ穏やかで、何の不穏な要素もなく、その時の番組はアクセス数が高いのです。修煉状態が良くないと、心の中にいろいろな不安定な要素が出てきて、それに伴ってアクセス数も不安定なのです。
新型コロナウイルスが流行した初期のころは、チームの共同作業により11日間連続で、毎日100万人以上の人が番組を見てくれました。その時期に私の修煉状態といえば比較的良好な状態で、学法も煉功もふだんより多くやっていました。大法の他の仕事も同じで、修煉状態が良い学習者は、大法のプロジェクトできっと仕事を良くこなしていると思います。
良い番組とはなんでしょうか? 「アクセス数が多く、購読者数が多くても、必ずしも良い番組とは限らない」と思いました。良い番組にはまず明確な方向性があり、それに基づいて内容が作成され、関連商品、多くのセクションが生まれることも可能です。同時に細部にまで気を配って、高い品質を実現し、最終的に完成度の高い作品にし、多くの視聴者を迎えられる準備を整えるのです。自分担当の番組は、数百万人もの視聴者を迎える準備ができているのかと自問してみると、まだそんな準備ができていないのです。今まで私が携わった番組で、数百万回再生されたのはまだ少ないのです。
一方、私が観察したところによると、セルフメディアの番組の中には、アクセス数と購読者数がそれほど多くないが、明確な位置づけがあり、製作が上質なものもあります。このような番組は、今の視聴者はそれほど多くないのですが、何かのきっかけがあると、ある時、あっという間に大ヒットとなるかも知れません。それなりの品質を持っているからです。
そのため、アクセス数や購読者数を気にしすぎるよりも、自分の修煉状態を含めて、番組を細部まで完璧に仕上げることがもっと重要だと思いました。次の「時」が来れば、きっと良い結果が得られるでしょう。また我々は今、YouTubeだけに依存するのでなく、ほかのチャンネルにも進出し、そのチャンネルの各方面が徐々に改善されていけば、私たちの道はより広くなることでしょう。
師父のご加護の下で、私たちのチームは真相を伝えながら多くの人々と触れ合い、今までやってきました。番組を見て、私たちをとても信頼できる人として扱い、中共への不満を打ち明けたり、中共がやった悪いことも暴いてくれる人もいたり、どのようにしたら共産党組織から脱退できるのか方法を尋ねる視聴者もいます。2020年前半、新型コロナウイルスの流行中、ある視聴者が私たちの番組を通じて話してくれました。「『法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい』の心からの九文字の言葉を知っていたので、感染した家族にそれを唱えてもらったら、家族は本当に治ったのです」。視聴者がそのことを、大紀元の記者に教えて、そして記者のインタビューも受けたのです。視聴者は「大法の素晴らしさに感心しました」と語りました。また番組を見た後、法輪大法に興味を持つようになり、やがて修煉を始め、そして大紀元新聞社に入社し、私たちの仲間になる人もいました。
毎日の仕事はとても疲れます。「毎日このようなシナリオを書いて、番組に追われる生活はいつまで続くのか」と思う時もあります。同修が「今の法を正す時期がもうすぐ終わって、次の大法が人間世界を正す時がもうすぐ来る」と言った時「あっ、もう時間がないので早く衆生を救わなければならない」と思うと同時に「その時になると、脳みそを絞ってシナリオを書く生活とも別れを告げられるだろう」と心の中でなんと少しだけ嬉しい気持ちもありました。もちろん、嬉しく思ってはいけないことです。
少し前、仕事を少し緩めてしまいました。短時間に車の2つのタイヤが空気漏れをしており、修理工場に持っていきました。空気漏れが、私の修煉の漏れを意味しているのではないかと反省しました。
ある日、真相を伝えるための重要な商談がありました。その日の朝、起きようとした時にこんな夢を見ました。師父が玄関に立っていらっしゃいました。私とこれから出かける数人の同修を待っておられたのです。商談に必要なものは、すでに用意して玄関に並べてありました。師父は、ただそこに立って私たちを待っていらっしゃたのです。私はそのシーンを、ずっと忘れることができません。衆生を救い済度するためのものを、師父は既に用意してくださり、私たちの行動だけを待っておられたのです。
師父は「この瞬間は千金、万金に値します。この道をしっかり歩むことは最も素晴らしいことです。ですから、この期間中、時間があまりなく、とても疲れており、休み時間も少ないのですが、多くの学習者はしっかりと行なっています。これを見て、師父はとても喜ばしく思っています。このため、私は皆さんに感謝したいと思います」[4]と説いていらっしゃいます。
注:
[1] 李洪志師父の経文:「二〇一九年ニューヨーク法会での説法」
[2] 李洪志师父の著作:『各地での説法十一』「大法弟子は必ず法を勉強しなければならない」
[3] 李洪志師父の著作:『轉法輪』
[4] 李洪志師父の著作:『各地での説法七』「シカゴ市法会での説法」
(2021年大紀元新唐人交流会の発表原稿)