【明慧日本2021年10月30日】遼寧省営口市の法輪功学習者・呉瑞亭さん(81歳)は法輪功を学んでいるとの理由で、営口市西市区裁判所に懲役4年の判決を宣告された。呉さんは判決を不服として営口市中級裁判所に控訴したが、却下された。余儀なく放浪生活を強いられた呉さんは、年金の支給も停止された。そして、呉さんは2021年8月29日夜、冤罪を晴らせないまま、この世を去った。
呉さんは営口市機械局に勤め、紀律委員会の幹部だった。「とても優しくて良い人」と同僚に評価された。しかし、呉さんは長年、高血圧、バージャー病、肺気腫などの病気を患い、病院での治療を受けても、漢方医の治療を受けても、効果はなかった。幸いに、1995年、呉さんは妻の朱瑞敏さん(元教師)とともに法輪功を学び始め、暫くして病気は完治した。
連行され判決を受け 妻は刑務所に収容
2014年10月11日午後1時ごろ、呉さん夫婦は街で、人々に法輪功迫害に関する資料を配っている際、国家安全局の警官に尾行され、営口市西市区国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関。以下、国保)に通報された。そして、国保の大隊長と警官1人は西市区公安分局と金牛山派出所の警官数人を呼び出し、呉さん夫婦を派出所に連行した。警官らはその後、呉さんの家を家宅捜索し、パソコンなどの私物を押収した。
警官は呉さん夫婦を拘禁しようとしたが、身体検査で夫婦ともに基準に満たさなかったので、帰宅させた。しかし、営口市西市区裁判所は2015年6月3日、呉さん夫婦に懲役4年の判決を下したと、呉さん夫婦に通知した。そして、夫婦ともに控訴したが、原判決維持との結果を出された。
2016年1月12日、妻の朱さんは瀋陽市大北刑務所に収容された。
放浪生活を強要され 夫婦ともに年金の支給停止をされた
呉さんは、もうすぐ自分も大連刑務所に収容されるということを聞いて、迫害から免れるため、2016年1月13日、家を離れた。妻の朱さんは刑務所に拘禁され、呉さんは家があっても帰れない状態で、放浪生活を強要された。指名手配されているため、呉さんは外出ができず、生活にいろいろな不便があり、精神的ストレスを伴い、孤独だった。
精神的に苦しめられた呉さんは4年間、妻の帰宅と冤罪が晴れることを待ち望んでいた。
2020年1月11日、朱さんは満期になって帰宅した。朱さんは拘禁されている4年間、約20数万元の年金が支給されなかった。帰宅しても、年金が支給されないため、関係部門に行き、支給されなかった年金を支給するように要求した。呉さんも時々、朱さんに付き添って行った。しかし、朱さんの元の勤め先と教育委員会の人に、「公職を解かれたので、もう私たちと関係ない」と言われた。朱さんは「解雇の通達を見せてください」と要求すると、「通達はない。あなたは判決を受けて刑務所に入ったので、公職を解かれるのは当然だ。判決を取り消すことができるなら、公職を回復させる。これは上からの命令だ」と言われた。
2021年から、呉さんの年金も支給停止された。呉さん夫婦が合わせて月に1万元の年金がすべて支給停止された。夫婦が借りている小さな部屋は狭くて体を洗う場所さえなかった。
高齢の呉さん夫婦は辛い日々を過ごし、精神的、経済的なストレスで、呉さんは自立生活ができなくなり、歩行困難になった。そして、2021年8月29日夜、呉さんは死亡したという。