文/中国の大法弟子
【明慧日本2022年2月19日】中国共産党(以下、中共)は全国各地で「ゼロ行動」の迫害を行っており、 法輪功学習者に修煉を放棄する態度を強制的に示すために、中共の党員たちはあらゆる手段を講じ、「ゼロ行動」の迫害を受けた大法弟子は自分の心性の向上と大法に対する決意が強いかどうかの試練を経験しました。ここで私が大法のお導きの下、同修たちとの交流や励まし合いの下、いかにして心性を向上させ、この迫害から抜け出し、悪いことを良いことに変えたのかをお話しします。
一、第1ラウンド
私は中学校の会計係を退職し、今年で73歳です。1999年4月、私は法輪大法の修煉を始めました。
2021年2月、旧正月が終わったある日、突然7、8人が私の家にやってきて、社区と街道(訳注:役所)の出張所の主任、部長、地元の警察官だと名乗り、この人たちは私を「訪ねてきた」と言いました。彼らは私に「あなたはまだ法輪功を修煉しているのですか? 資料を配りに行ったのですか?」と聞きました。私は「こんなにすばらしい功法を修煉しないわけがないではないですか? 私はもともと全身が病気で、法輪功を修煉してから、すべての病気を治すことができました」と言いました。
彼らは「病気になったら薬を飲んで治し、他の功を修めるべきです」と言いました。私は「大小の病院をすべて回り、漢方薬や西洋薬を長い間服用し、民間の秘方でも効果がなく、7、8種類の気功を私はすべて実践しましたが、まったく効果がなく、あの霊験あらたかといわれる『女性仙人』に会うために、私は700元から800元を一度に支払うように言われました。当時700元や800元は、わずかな収入しかない労働者階級の人にとっては決して少ない金額ではありませんでした。しかし、お金を使った後も、私はまだ病気でやはり痛みを感じていました。私は法輪功を修煉し、大法の師父は私に一銭も要求せず、 真・善・忍に基づいて心性を向上させ、私のすべての病気が治りました」と言いました。
彼らは「国が修煉させてくれないのだから修煉しなくてもいいんじゃないのか? 煉功をしないという『三書』を書き、今後は家で煉功すれば、誰も関わらないぞ」と言いました。私は「人は良心を持たなければならず、私は法輪功を修煉することで恩恵を得ているので、自分の良心に反することはできません」と言いました。街道(訳注:役所)の出張所の主任は「良心とは何ですか?」と尋ねました。私は「自分の心に基づいて話せば、真実はあるがままの通りです。当時、私の生活は本当に非常に貧しく、私の人生は終焉を迎えていました。私の娘にも娘の姑にも『私の母はもう長くは生きられません』と言っていたのに法輪大法は私に新しい人生を与えてくださいました」と言いました。そして私は、大法を修煉すれば道徳が向上し病気が治って健康になり国や人々に有益であるという、基本的な真相を続けて伝え、そして彼らに「中国の法律の規定でも、大法を修煉することは合法です。江沢民は非道徳的で無能であり、独断専行して、この血まみれの迫害を力ずくで発動しました」と伝えました。
彼らは「今はもう江沢民の時代ではなく、党が修煉するなと言っているのだから修煉しないでください。もしあなたが『三書』を書かなければ、やはり私たちはあなたのところに来なければならないし、さらにあなたのお孫さんの就職活動や大学進学の際に政治審査(訳注:入党・入隊・入学・幹部就任・出国などの際に行われる思想性・政治性についての審査)に合格できず、影響を受けることになります」と言いました。私は「自分でまいた種は自分で刈ります。あなたたちは一族を連座させるつもりですか?」と言いました。地元の警官は「上の3世代、下の3世代まで確認します」と言いました。
3月の初め、さらに4人の人達がやってきて、彼らは単刀直入に「『三書』をあなたのために用意しましたので、ぜひサインをお願いします!」と言いました。まるでこのサインには選択肢がないような、拒むことができないような感じを受けました。私は動じることなく、この人達に「皆さんは若くて礼儀正しい方ばかりですが、70代の老婆である私に一日中しつこく声をかけてきて、これは正しいと思いますか? 人に見られたら、影響もよくないでしょう」と言いました。この人達は「私たちは上からの命令しか聞きません」と言いました。私は「上からの命令が必ずしも正しいとは限りません」と言いました。そこで私は彼らに文化大革命での自分の経験を話し、その目的は彼らの良心や善意を本性から啓発することでした。
私は彼らに「私は以前学校で教えていたことがあります。『文化大革命』の時、学校は資本家を批判しなければなりませんでした。私は共青団員であり、リーダーから『難しい課題』を与えられ、私はある先生の批判をすることになりました。この先生は人柄が良く、多才多芸で、教え方も上手で、すばらしい物理の先生でした。私はその先生の悪いところが見つからず、どう批判していいのかわかりませんでした。しかし上からの政治的任務にあえて逆らう人がいるでしょうか? 私はない知恵を絞り出し、その先生がかつて私の子供の新しい服に花の刺繍をしたということを思い出し、私はそのことでその先生が私を堕落させたと批判しました。その先生は私の無慈悲でばかげた批判を聞き、どうしようもないと苦笑いを浮かべるしかありませんでした」と伝えました。
「私は中共の政治的迫害を受けているその先生に石を投げ付け、その先生に対してどれだけの打撃を与え、どれほど傷つけたでしょうか! これは『上』の言うことを聞き、良心をくらまして人に危害を加えることです。私は1人の善良な人を傷つけ、愚かな悪事を働きました。私はずっと良心の呵責に耐えられず、私はずっと自分を許すことができません。だから、党に言われたことを何でもかんでもやるというのは、これはよくないことです。あなたたちは自分の目で、法輪功を修煉している人たちは真・善・忍の原則に基づいて行動している人で、とても親切で善良な人たちであることを確かめてください。あなたたちは党から法輪功を迫害しろと言われ、あなたたちが善良な人々を迫害した過ちは、あなたたちに一生の後悔を残すことになるでしょう」
私ははじめて中共当局が信仰を放棄するように迫る威嚇と威圧に直接直面し、私は大法弟子として真相を伝え衆生を救うという原則に基づいて、私は言うべきことを言いました。私は学法グループの同修たちと切磋琢磨し、みんなが私を励まし、私が正しいことをしている、と言いました。同修たちは交流の中でみな「個人修煉において、私たちは自らの心身が恩恵を受けた事実から法輪大法がすばらしいことを実証し、大法が生命に真のすばらしさをもたらすことができることを実証しました。それだけでなく、法輪大法は宇宙のすべての衆生に限りなくすばらしい環境を作り出しています。この大法は厳粛で、洪大で、神聖です。私たちは大法弟子であり、まず先に大法を守らなければならないのに、どうして『三書』などを書くことができるでしょうか?」と言いました。
師父は「大法弟子として、あなたのすべてのものは、ほかでもなく大法が構成しています。これは最も正しいもので、すべての正しくないものを正すしかないのですが、どうして邪悪に対して屈服してしまうのでしょうか? なぜ、邪悪と何らかの約束を交わしてしまうのでしょうか? いくら不本意なことでも、これは邪悪に対して妥協しているのであって、これは人間の中ですら良くない行為であり、神には絶対このことはできないのです」[2]と説かれました。
師父の説法を読み返し、同修たち全員で励まし合い「どんなに圧力をかけられても、この邪悪な『三書』は絶対に書いてはいけないし、署名もしてはいけない」とお互いに気づかせ合いました。
二、窮しても道は開ける
第1ラウンドを終了した後、同修たちの共通認識の下で「ゼロ行動」の迫害の中で確固として正しく歩み、しっかりと歩む必要があることを私はさらに理解しました。しかし、迫害はますますエスカレートし、試練も厳しくなってきていました。
迫害の手段その一:肉親間の感情を分裂させる
「ゼロ行動」が始まった時、中共の人員たちはまず私の夫を連行し中共の人員たちによる私への迫害に夫を参加させました。中共の人員たちは電話をかけ、私の夫を事務所に呼び出して話をし、私の「転向」作業を手伝うよう夫に強要しました。嫌がらせに家に来るたびに、いつも私の夫に事前に知らせ、道案内やドアの開閉、中共の人員たちとの会話の手助けを夫に強要しました。
私の夫はかつて規律検査の仕事をしていて中共の政治思想工作に従事する幹部であり、中共が人を迫害するやり方をよく知っていました。過去の運動の中で、頭を下げなかった人は誰でもみな、迫害を乗り越えられませんでした。夫は私が強硬な態度をとってつまらぬ目に遭うことを恐れ、非常に焦りました。一方で、夫は私に「あれを書いて、まずは間に合わせてから考えよう」と勧め続けました。夫は心臓病を患っており、度重なる騒動で私の家族の静かな生活が乱され、夫に過度のストレスを与えました。夫は耐えられなくなり、中共の人員たちのためにドアを開けた後、夫は家を出て身を隠し、私一人を迫害に向き合わせました。
中共の人員たちは私の夫が自分たちの支配下にないことを確認すると、今度は私の2人の娘を中共の人員たちのための支配の対象としました。中共の人員たちは私の夫と2人の娘を事務所に呼んで話をし、圧力をかけました。私の娘に対して「あなたのお母さんが『三書』を書かないか、あるいは『三書』に署名しなければ、あなたたちの子供は政治審査(訳注:入党・入隊・入学・幹部就任・出国などの際に行われる思想性・政治性についての審査)に合格できず、大学進学や就職に影響が出るだろう」などと言いました。そして、週に一度中共の人員たちが私の家に来て嫌がらせをすることが定められ、長女が道案内をしてドアを開け、私を説得しました。
私の長女は別の県で社区の幹部をしており、中共の人員たちは長女を体制内の一員として当たり前のように扱い、「ゼロ行動」による私への迫害を長女に押し付けました。私の娘の立場、行動、私への説得力などがみな、中共の人員たちのライブモニターの監視下にありました。中共はこのような手段で私たちを迫害し、これは一つの家族にとってかなり残酷なものでした。
私の長女の孫は、まさに省組織の部門の受験を控えた優秀な大学生でした。試験に合格すれば卒業後は公務員になり、そして私の一番下の孫は来年大学に入学することになっていました。私の娘も孫も、みんな向上心にあふれており、将来に期待を寄せていました。娘たちの家族や子供たちの将来に影響を与えると聞き、空が落ちて来たかのような気持ちになりました。
私の2人の娘は大きな圧力を感じていました。長女は私に向かって「サインしてください! 私たちにはもうどうしようもなく、私たちはもう限界です」と叫びました。次女は「あなたが圓満成就するために、私たちはあなたのために犠牲になるのです。私の父親もあなたに殺されたほうがよく、そうすればあなたは1人で残されます。あなたはわがままです!」と泣き叫びました。これらの言葉のすべてが、私の心と骨をむしり取りました。
私の夫は中共による嫌がらせと迫害によってますます不安になり、食べることも眠ることもできないほど一日中精神状態が不安定でした。夫は「孫の将来に影響を与えたら、一生後悔することになるぞ」と言いました。嫌がらせを避けるために、夫は毎日午後2時過ぎに外出し、夕方6時近くになると、夫は心配でたまらなくなって帰宅して来ました。
次女は「私たちのことを思っていなくてもいいから、自分のことだけ考えてくれればいい。もしあなたが『学習班(訳注:洗脳班)』に入れられ、一日中スピーカーから聞きたくないものが流れ、本も読めないし、煉功もできないとしたら、あなたはどうしたらいいのでしょうか?」とも言いました。
迫害はさらにエスカレートし、中共の人間たちは私物を押収し始め、私を連行して不当に拘禁しようと企てました。
3月15日には、7人がやって来て「三書」へのサインを私に強要するために、彼らは長い間私を口車にのせようとしました。最終的に彼らは「一定の時間までにサインしないと『学習班」(強制的な洗脳班)』に送られ、それでもサインしないと刑務所に送られることになる」と手の内を見せました。その時はトラブルがいろいろありました。長女が私の家の鍵を持ち、中共の人たちが来ると言った時に案内し、ノックもせずに中共の人たちが入って来ました。ある時私は法を学んでおり、本を片付けることもできず、私は本を中共の人たちにひったくられるのではないかと不安になり、私は一日中気が気でなく、不安で仕方がありませんでした。
4月の終わりのある日、私は家で法を暗記していました。突然娘がドアを開け、街道(訳注:役所)の出張所の人員や社区の人員、地元の警官など数人がすぐ後について家の中に入ってきたので、私は慌てて『轉法輪』を片付けました。地元の警官が私の寝室に直接侵入してきて、何も言わずに私の枕元のMP3プレーヤーを奪っていきました。MP3プレイヤーのSDカードには師父の説法が入っているので、地元の警官に持って行かせるわけにはいかないと私は思いました。私がMPプレイヤーを奪い返すと、SDカードが飛び出して床に落ち、地元の警官たちが雪崩のように押し寄せて来て押収しました。私はどうして地元の警官たちが大法に対して罪を犯すことを許すことができるでしょうか? 私がSDカードを手に入れようと必死になっていると、地元の警官たちは写真を撮り、私が「公務執行妨害をしている」証拠とし、警察に電話しながら、誰かに来てもらって私を連行してもらおうと企てました。私の娘がとりなすような話をして思いとどまらせると、地元の警官たちはやっと中止しました。
迫害の手段その二:誘惑しわなにかける
迫害政策を執行するこの者たちは、自分たちが国から給料をもらっていることを知っており、十分な労働時間を使い、政府の執政という名目で、人々に対してこのような高密度の嫌がらせを行い、人を崩壊させ、家庭を壊し、誰も数日以上耐えることはできませんでした。迫害政策を執行する者たちは硬軟両様の戦術をとりました。一方では高圧的な威圧感を、もう一方ではおだててだまし、おびき寄せて言うとおりにさせました。
例えば、迫害政策を執行する者たちは「○○さん、私はあなたに代わって『三書』を書きました、内容についてはあなたは読む必要さえありません。あなたは目を閉じて、一筆サインしたら終わりです。これからはあなたは家で好きなだけ修煉し、誰もあなたのことなど気にしません。これからは、私たちは二度とあなたのところには来ません」と言いました。そして私の夫は陰で私に「あなたの師父はあなたが誠実でなく、彼らに嘘を言うことを知っていても、師父はあなたを責めないでしょう。あなたはルールを曲げて、賢明に対応すると言うことを知らないのですか?」と言いました。
私は混乱しました。中共の抑圧、家族の泣き声、「目先の損に目をつぶる」という妨害、利益を求めて害を避けようとする誘惑など、すべてが私を日和見主義に駆り立て、この高密度の嫌がらせは、迫害がエスカレートしていることも示しており、この魔難には終わりがないかのようであり、家族が強くないことを私は恨み、私を助けてくれる力がなく、かえって魔難への恨みに拍車をかけ、その上家宅捜索されるのではないか、洗脳されるのではないか、懲役刑になるのではないか、家族がバラバラになるのではないかなどを恐れるマイナス思考が津波のように押し寄せ、しばらくの間、私は混乱し、困惑し、苦悩していました。
三、苦境を経て希望が見えてくる
学法グループで、私は自分の考えを同修に伝えました。同修たちは私のこの話を聞くやいなや、すぐに法に則って切磋琢磨してくれました。私たちは師父の説法を再び読み返しました。
師父は「つまり、人にはそれぞれの運命があり、しかも、修煉している人なら、その心を修煉に置いて精進していくべきです」[3]と説かれました。
師父は「特に常人の現実利益の中で修煉する場合、これは実に難しいことです。各方面の利益は修煉者を誘惑しており、少しでも油断すると、あなたの考え、認識、ひいては常人の心によって、現実社会の波のまにまに流れてしまいます。ですから、この修煉方法は非常に難しいのです。難しいだけに、今日の大法弟子が高いレベルまで修煉することができるということを違う角度から物語りました。環境が難しくなければ、修煉者の人間の表面、この人間の生命の主体に対する直接的な試練はこれほど厳しくはありません」[4] 、「人間は直接的な現実の利益による試練を受けています。これは大法弟子の修煉の特徴です」[4]と説かれました。
注:
[1] 李洪志師父の著作:『精進要旨三』「シカゴ法会」
[2] 李洪志師父の著作:『精進要旨二』「大法は堅固にして破壊不可能である」
[3] 李洪志師父の経文:『ヨーロッパ法会での説法』
[4] 李洪志師父の著作:『各地での説法五』「二〇〇五年カナダ法会での説法」
[5] 李洪志師父の経文:『二〇〇三年元宵節での説法』
(続く)