オーストラリア東部の豪雨による洪水で23人が死亡――海外災害短信
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 【明慧日本2022年3月31日】オーストラリアのクイーンズランド州とニューサウスウェールズ州では、今年2月末から相次いで集中豪雨に見舞われた。現在のところ、少なくとも23人が洪水で死亡。

 この予測不能の豪雨の前線は、東海岸に沿ってクイーンズランド州からゆっくりとニューサウスウェールズ州に南下し、甚大な被害をもたらした。河川や貯水池が決壊し、郊外では濁流で屋根まで浸水した。

集中豪雨で屋根まで浸水(ネットワークの画像)

 今回の豪雨は「千年に一度」と称せられ、2月26日~28日にかけてクイーンズランド州の多くの河川が氾濫、多くの道路や家屋が浸水した(上の画像)。たくさんの車が濁流に飲み込まれ、1千校近くの学校がやむなく休校となった。現在のところ、この州では少なくとも10人が死亡。

 クイーンズランド州の州都でオーストラリア第3の大都市であるブリスベンも浸水した。同州のアナスタシア・パラシェク(Annastacia Palaszczuk)首相は2月28日、「私の住む熱帯地方のいくつかの地区では、わずか数日間で1年間の降雨量に達した」と発表した。

 ニューサウスウェールズ州政府は3月3日、強烈な暴風雨により20万人に避難命令を下した。この暴風雨はオーストラリア東岸に前例のない洪水をもたらし、同州で判明しているだけでも1週間で13人が死亡。しかし州都のオーストラリア最大都市のシドニーは、ひどい水害を免れている。水位の急速な上昇により、州当局は、シドニーを含む400キロメートルの沿海地区に大雨強風警報を発表した。暴風雨は、3月4日に収まった。

台湾は2月に寒波と連日の雨 台湾の農業に大打撃

 中央社は2022年3月4日、「台湾農業委員会の統計によると、2月の寒波と連日の雨による農業製品の被害額は2億9千423万台湾ドル(約12億6千675万円)、中でも屏東県が355万米ドル(約4億3千924万円)と最多」と報じた。

 県や市への被害額では屏東県の36%が最も多く、次いで台中市が23%、苗栗県の13%と続く。

 農作物の被害は3,126ヘクタールに及び、被害率は27%、収穫なしの面積は841ヘクタール。被害を受けた主な農作物は高接ぎ栽培(訳注:従来の接ぎ木よりも高い位置に穂木を接ぐ栽培方法)の梨の穂木(訳注:2種類の品種をつなぎ合わせる栽培方法を「接ぎ木」と言うが、上部に接続する品種を「穂木」という)で、その被害は1,081ヘクタール、収穫なしの面積は340ヘクタール。

 その他、水産物の損失は約百万米ドル(約1億2千394万円)で、主にスギ(魚)を中心に被害を被った

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2022/3/6/439728.html)
 
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