【ヨーロッパ法会】 ロンドンの中国大使館前で20年間続く抗議活動(一)
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文/イギリスの大法弟子

 【明慧日本2022年10月9日】イギリスの法輪功学習者(以下、学習者)がロンドン中国大使館前で24時間リレーの抗議活動を始めてから、今年の6月5日で20年が経過し、師父の慈悲なるご加護、同修たちの協力で、今日までやって来ました。参加したメンバーの中には80代の年配者、両親と一緒に来る子ども弟子、地元ロンドンの同修や地球の反対側のニュージーランドやオーストラリアから来た同修もいました。

 常人も、20年続く活動について様々な見方をしています。「彼らの平和と根気の良さはイギリス国民に模範を示しており、女王が大使館前に座っている学習者に賞を授けるべきだ」と言った人もいた。夜には大使館の職員が帰り、周囲にあまり人がいないのに、そこに座って意味があるのかと聞く人もいました。なぜ続けているのかと私もよく自問しますが、交流文を書いて、過去20年の修煉の過程を振り返りたいと思います。

 1、初心

 私は1997年に北京で法を得て、1999年にイギリスに来ました。2000年10月1日、ある西洋人同修がロンドンの中国大使館前で3日間の抗議活動を発起し、私と他の何人かの同修が参加しました。

 活動が終わった後、これから毎朝大使館の前で煉功する形で平和的に抗議活動を継続していくことをロバートさんが提案しました。当時、私は大学院に通っており、学校は大使館から遠くなく、時間的に可能なので、私は賛成し参加しました。その時、3~4人の学習者が平日の午前7~9時の間に、大使館前で煉功しており、その横にA2サイズのパネルを立てました。

 2、24時間リレーを開始

 2002年5月、江沢民がヨーロッパを訪問しました。行く先々で、学習者は近距離の24時間発正念リレーを行いました。イギリスでは、江沢民の訪問先を追って近距離の発正念に参加できなかった学習者はロンドンの中国大使館前で24時間の発正念リレーを行いました。活動が終わってから、これからも大使館前で24時間の発正念を継続していこうという提案がありました。その時、すでに他の国ではそのようにしていたようです。こうして2002年6月5日、私たちはロンドンの中国大使館前で24時間の発正念リレーを開始しました。

 当時私は学業を終え、子供も夏休みに入ったので、その年の夏、私はずっと子供と大使館前にいました。夏休みが過ぎると、参加できる同修が減ったので、24時間リレーをするために、我々はシフト制を取り、私はシフト表の管理、同修たちとの連絡役を担当しました。当時、大法のプロジェクトは今ほど多くないため、シフト表を埋めることはまだそれほど難しくないのですが、主な課題は周辺住民からの苦情でした。

 中国大使館はロンドンの大使館エリアにあり、オフィスビルのほか、高級な住宅ビルもあります。最初、私たちが使った音楽のボリュームが大きい、看板と横断幕のサイズと色が不揃いで、ここの美しい環境を破壊するなど、住民から苦情が出ました。また、私たちがここにいるので、中国大使館は外交警備を申請しました。警備に使う費用はイギリス国民が納めた税金から賄うので、イギリス人は中国で起きた迫害のために税金を使う筋はないとのクレームもありました。

 帰ってから私たちは交流して、今まで良くできていない部分について改善を図りました。これから煉功する時に音楽のボリュームを小さくして、看板とパネルを新しくし、何回かの改善を経て、現在の形になりました。大きな活動がある時に、前もって周辺の住民に説明の手紙を出して、不便をかけること詫び、クリスマス前には周辺住民に彼らの理解と支援に感謝する手紙を送りました。数年経って、環境が大いに改善され、近所の人が冬の朝に暖かいコーヒーを、夜にはお弁当を差し入れてくれることがよくありました。

 3、試練

 2007年、イギリスは初めて神韻を迎え、年の後半になるとほぼ全員が神韻宣伝に参加して、人手が足りなくなりました。大使館前の発正念リレーを24時間のシフトから昼間だけ行うことに変更できないかと同修が私に相談し、また、こんなに24時間も続けさせるのは、私の自意識が強すぎるためではないかと言いました。

 皆と交流し、24時間発正念リレーは変えず、神韻宣伝もしっかり行うと結論を出しました。「このプロジェクトをなかなか投げ出さないのは、自我に固執しているためではないか、神韻の成功を第一に考えているのか、師父が我々に望んでおられるのは何か」と考えて反省しました。師父はきっと私たちに神韻を成功させると同時に、他の長く続けていく必要のあるプロジェクトも中断しないことを望んでおられると、私は思いました。もし私たちが表面の困難に怯えなければ、きっと師父が按排された解決方法が見えるのではないかと思いました。

 人手不足でこのプロジェクトを続けられなくなりそうなことは何回もありましたが、毎回突然の転機で救われました。次にいくつかの例を挙げます。

 2010年、イギリスの神韻公演はロンドン以外の都市で行われ、毎週末、私はその都市に行って神韻の宣伝活動に参加しなければならないので、大使館前の当直ができません。その時、中国大陸から来たばかりのある同修がシフト表のすべての空白を埋めてくれました。

 またある年、子供の留学に付き添うために、香港の同修がロンドンに来ました。彼女は大使館から遠くないところに住んでいて、他の場所は知らないのですが、家から大使館まで歩いて行くルートだけは知っていて、シフト表のすべての空白を埋めてくれました。

 自分のところで神韻宣伝と発正念リレーは矛盾しているのではないかと自問したら、矛盾はありませんでした。実際によく段取りをすると、二つのプロジェクトは互いに成り立ち補完しています。

 例えばある日、私はロンドン郊外のショッピングセンターでチケット販売を担当して、夜10時に終わった後、ロンドンの都心に帰って大使館前の夜の当番をします。ショッピングモールで一日中、休む間もなく神韻を紹介していて、バスに乗っている時に疲労感に包まれました。大使館に着いてすぐに坐禅をすると、まるでお風呂に入っているかのように、疲労感はあっという間に洗い流されました。大法に感謝の気持ちでいっぱいです。

 他の同修の状況を聞くと、皆も発正念リレーに参加することで神韻宣伝に影響したことはないと分かりました。例えば、大使館前での当番の日でも、近くの劇場の外で神韻チラシを配ることができます。通常のやり方は、終演時間に合わせて劇場に着き、視聴者が出てきたら配ります。視聴者があっという間にいなくなるので、チラシを配る時間がとても短く、10分ぐらいです。そして大使館前に戻って、煉功と発正念をします。実は全体のコミュニケーションと協調に力を入れて安逸心を除去すれば、二つのプロジェクトを両立することができました。

 (続く

 (2022年9月ヨーロッパ法会の原稿)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2022/9/24/449950.html)
 
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