【明慧日本2022年11月30日】ハルビン市阿城区の法輪功学習者（以下、学習者）・葛振華さんは、2016年6月、法輪功の実態が書かれた資料を配ったとして裁判所に懲役7年の判決を宣告され、ハルビン市呼蘭刑務所に拘禁された。その後、同刑務所で迫害を受け、葛さんは脳出血を起こし、今年10月22日に死亡した。享年67歳。
家族が刑務所側に通知されたとき、葛さんはすでにハルビン医科大学第二病院の集中治療室に搬送されていた。刑務所側が「入院費用が1日1万元だ」と、家族に支払うようと言った。家族は貧困でその費用を払えなかった。そして、刑務所側が家族に治療を放棄するという同意書にサインをさせた。
法輪大法は法輪功とも呼ばれ、心身を健康にする伝統的な修煉法である。しかし中国共産党は1999年7月以来、この修煉法を迫害している。
葛さんは失業してから、生活維持のため、電話ボックスを設置する仕事をした。1999年7月22日、葛さんは省政府に行き、法輪功迫害を停止するようにと求めたが、17時間拘束された。その後の1年間、勤め先のリーダー、コミュニティの書記や主任、地元の警官は絶えず、葛さんの家に来て、嫌がらせをし、葛さんの身分証明書も押収した。
2001年2月16日、葛さんは民主派出所の警官と元勤め先の関係者によって、洗脳班に送られた。強制洗脳80日間行われた後、さらに16日拘束された。その間、葛さんは人身の自由を奪われ、体罰、暴力を加えられた。
2002年9月中旬のある日、民主派出所の警官は葛さんの家に押し入り、「法輪功をまだ学び続けているのか」と聞いた。葛さんは「私は以前、健康状態が悪かったのですが、法輪功を学んで、健康になりました。家で功法を煉り、真・善・忍に従って自分を要求し、誰にも悪い影響を与えていません」と話した。警官は「それでもだめだ」と言って、葛さんを民主派出所に連行し、葛さんの家を家宅捜索した。派出所で葛さんは脅迫され、ほかの学習者の名前を言わされ、法輪功の放棄を強いられた。しかし、葛さんは屈しなかったため、留置場に送られた。その後、長林子労働教養所に送られた葛さんは、ひどい迫害を受けた。
2016年6月20日、葛さんは、学習者・蘇坤さん、王翠娥さんと一緒に、車に乗って、尚志市亮河鎮に行き、法輪功の横断幕をかけたり、法輪功の資料を配ったりした。その際、法輪功を理解していない人に通報された。そのため、帰宅途中で、3人とも警官に連行され、車も押収された。
翌日、3人は刑事拘留された。葛さんは尚志市に、王さんと蘇さんはハルビン市に拘禁された。2016年7月29日、葛さんは逮捕状を発付され、尚志留置場に、蘇さんと王さんは7月28日に逮捕状を発付され、ハルビン市第二留置場に送られた。
2016年10月9日、尚志市検察庁の検察官は同市裁判所に葛さんたち3人を起訴し、葛さんと蘇さんに懲役4～6年、王さんに2～3年の刑を求めた。2016年12月2日、尚志市裁判所は葛さんに懲役12年、罰金5万、蘇さんに懲役10年、罰金4万元、王さんに懲役5年、罰金1万元の判決を下した。
判決を不服として、葛さんたちは控訴した。2017年3月17日、二審の判決書に「二審では、最高裁判所・最高検察庁の規定により、新しい司法解釈を適用すべきとする」と書かれた。そのため、葛さんに懲役7年、罰金3万元、蘇さんに懲役6年、罰金2万元、王さんに懲役2年、罰金5000元の判決に改めた。
それから、ハルビン市呼蘭刑務所に拘禁された葛さんは、迫害により脳出血を引き起こし、2022年10月22日に亡くなったという。
大慶市の学習者・呂観茹さんは2019年7月1日、同市譲胡路区裁判所に懲役7年、罰金4万元の判決を下され、呼蘭刑務所に収容された。その後、泰来刑務所に移され、迫害により脳出血を起こし、死亡した。享年69歳。
2020年のコロナの流行以来、呼蘭刑務所に新たに就任した所長と更生科課長は、拘禁された学習者に厳しい管理をし、掌大の椅子に座らせ、家族との面会を許さないなど、学習者を苦しめている。学習者は強制的に転向させられ、転向しない場合は、厳重な管理隊に入れられ、独房に拘禁される。2020年末、黒龍江省刑務所管理局の監督チームが呼蘭刑務所に常駐し、学習者の転向を行った。2021年3月から、管理局の偵察処長と呼蘭刑務所副所長が中心となって、主に囚人服を着ない学習者への迫害を実施した。2021年5月初め、監督チームが呼蘭刑務所を去った。
牡丹江市の学習者・戴啓鴻さんは、2019年に連行され、5年の懲役を言い渡された。呼蘭刑務所で迫害を受けた戴さんは、胆嚢が破裂するまで殴打され、危篤状態になっているという。
