済州島からの呼びかけ(一)
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 (注:この記事は、2014年6月22日に掲載されたものを元にしています)

 【明慧日本2024年1月9日】(明慧記者・善果)済州島は韓国の南海岸から130キロ離れた美しい火山島で、大韓民国最大の島であり、最小の道(省)であり、新・世界七不思議(自然版)の一つでもある。近年、この島を訪れる中国人観光客は増加傾向にあり、この島で福報を得た中国人の数も増えている。

 済州道自治観光協会によると、2013年に済州島を訪れた観光客は1085万人を超え、そのうち韓国からの国内観光客は800万人以上で、中国本土からの観光客は180万人だったという。2014年4月の中国人観光客は1日平均1万9000人余りの58万人に増え、2013年4月に比べて68.8%増加した。続く5月から10月は観光のピーク時であり、観光客の増加幅がさらに顕著になると予想される。

 1、奇観が奇縁ある中国人観光客を惹きつける

 新・世界七不思議(自然版)の投票活動は、スイスの新・世界七不思議財団が始めたもので、2007年から2011年末まで、全世界で億人以上の人々が参加した。引退した62歳のある判事は、世界中を旅したが、済州島が最も美しい島だと記者に語った。ハワイも美しいが単調であり、済州島の美しさは変化に富んでいるため、大好きだという。

 済州島には山の湧き水があり、澄んできれいに見え、味も甘みと芳醇さに満ちている。天から降った雨水が山の底に流れ込み、1万年もの間そこで醸成されてから山の岩の間から流れ出てきたと言われている。静寂さと大自然が好きな人には、済州島は実にいいところである。昔から、中国と韓国には佛や道を修める伝統があり、済州島を訪れる人たちには何らかの前世の縁があるのかもしれない。

图一:新世界七大自然奇观

新・世界七不思議(自然版)

 済州空港で記者が目にしたのは、以下の光景であった。観光客には、若い学生もいれば政府関係者もいて、ビジネスマンも多かった。ツアーガイドは概して年齢が若く、小さな旗を持って、流暢な二カ国語でツアー参加者を出迎え、手続きの案内をしている。記者はまた、新聞を配っている3人の法輪功学習者(以下、学習者)を見た。彼らによると、済州島を訪れる中国人観光客はかなり多く、他の場所から済州空港に乗り継ぐ人や、済州空港から中国に帰国する人を含めず、中国本土から済州空港への直行便は毎日15便から22便あるという。また、毎月40隻の豪華クルーズ船も済州島にやってきており、さらに多くの中国人観光客を運んできているそうだ。

图二、三、四:济州机场国际线到达厅里中国游客不断

済州空港の国際線到着ロビーに絶え間なくやってくる中国人観光客

 2、空港ロビーでの三退物語

 3人の学習者が配っていたのは、法輪功への迫害の実態に関する新聞であった。目に見えない縁の糸で繋がれているかのように、多くの観光客は税関を出てすぐに新聞を受け取り、ガイドがバスを用意するまでの短い時間に目を通し始め、真剣に読んでいる人もいた。

 済州島への観光ビジネスが盛んになっているだけでなく、中国人ツアーガイドも韓国の報道の自由を知っていて、喜んで時流に乗るようにしているようだ。確かに、誰であれ、他人の三退を手助けして成功させることができれば、自らに大きな福報を積むことになるからだ。

图五:你们看世界杯,我先看法轮功<span class='voca' kid='62'><span class='voca' kid='62'>真相</span></span>

图六:上车之前好时光,多看多听多受益

图七:各看各的,我看法轮功真相

ツアーバスを待つ間、法輪功の資料を読む中国人観光客。

 新聞を配っていた朴動石さんは還俗した僧侶である。2007年、まだ僧侶だった頃、朴さんはバスで移動中に法輪功のパンフレットを手に取って読み始め、読み終えてすぐに法輪功を修煉したいと思った。その後、彼はあるお寺で『轉法輪』を手に入れ、その中の『論語』を読んでとても衝撃を受けたという。2013年、彼は中国の人々に法輪功の真実を知ってもらうために済州島に引っ越してきた。中国語を話せない彼は黙々と新聞を配り、それを手にした中国人が真実を知り、明るい未来への入り口を見つけることを願った。この深い中国との絆は、今世より前に結ばれていたものであろう。

 当日、空港で三退を勧めていた劉雲霞さん(当時71歳)は、中国語を話せる2人しかいない学習者の一人であった。劉さんによると、済州空港には中国本土からの便が多く、毎日きびきびとした生活を送っているという。朝起きてから、便に間に合うようにトイレに行きながら歯を磨き、煉功を終えた6時頃に家を出てバスで空港に向かう。冬の朝は、6時になっても夜が明けず、駅でバスを待つのは彼女一人であることが多く、韓国語も分からないし、家族と離れての済州島での一人暮らしが辛いと感じることもあったが、師父のことを思い出すと、苦しいとは思わなくなったという。また、彼女はよく「苦を嘗めるをもって楽とす」(『洪吟』)を唱えて、自分を戒め、励ましていたという。

 劉さんの娘は有名な水泳選手で、中国全国大会、アジア大会、オリンピックで何度も入賞している。娘さんは訓練所に入った時、美しくて健康な子だったが、プロの世界から引退した時、生ける屍のようになっていたという。朝は頭を上げることができても、午後になると首がまっすぐ伸ばせなくなり、足に感覚がなく、当時25歳であったにもかかわらず老婆のように見えた。法輪功を修煉したおかげで今まで生き延びてきたそうだ。水泳のコーチとして働いている娘さんは、同じ時期のスポーツ選手の中でもっとも長いキャリアを持っている。李洪志先生は娘に命を与え、自分に家庭を与えて下さったので、師父の要求に従って物事を行い、さらにどれくらいの苦を嘗めても師父のご恩に報いることができないと、彼女は話した。

 中国共産党(以下、中共)の関連組織から脱退してはじめて無事でいられ、中共とともに葬られることを免れることができ、これは中共の組織に入ったことがある人にとって、命に関わる一大事である。劉さんはこのことに大きな危機感をもっているだけでなく、迅速に三退を勧める術も身につけた。2014の4月~6月の3ヵ月間だけで、彼女は中国本土から済州に来た2万人余りの中国人を三退に導いた。彼女が観光客に迫害の実態を伝えることもあれば、逆に実態を知っている観光客から多くの情報を与えられることもあるという。ある日、ある観光客は中共の悪事を数え上げ、帰りの際に劉さんにこう言った。「全世界の人と私たちの祖国を救うことができるのは、法輪功しかないと思います。大変お疲れ様でした!」

 (続く

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2014/6/22/293819.html)
 
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