【慶祝5.13】「これで、僕とお母さんは学友になったね! 」(1)
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文/中国の大法弟子

 【明慧日本2024年5月26日】私は1998年に法輪功を学び始めました。法輪功が迫害されている20年以上の間、息子は学生時代にいじめや不登校などを経験し、成人してからも親から離れて一人で働くも、多くの困難に遭遇していました。一方、息子は幸運でもありました。混乱と物欲に満ちた社会で方向に迷うことなく、法輪大法の力の下で再び修煉に戻り、返本帰真の「船」に乗ったのでした。

 勉強・進学の経歴

 私は、修煉を止めないために何度も警察に拘束されて迫害を受けました。2002年だけでも2回も拘束されました。その時、息子はまだ小学生でした。警察が家中で法輪功の資料を探している時、息子は布団の中に隠れて震えていました。その時の息子の恐怖に満ちた目は今でも忘れられません。

 私が迫害を逃れるため故郷を離れている間、警察は私を見つけ出せないため、息子を脅して私の居場所を聞き出そうとしました。近所の子どもたちも息子をいじめていました。ある日、彼らは息子を砂の山に埋めて、大人たちが駆けつけた時には、息子の頭だけが外に出ていました。息子はそのような環境で大きくなったのでした。

 私が家に戻った時、息子は中学生になっていました。勉強が嫌いで学校をさぼり、ネットカフェでゲームをしたり、低学年の生徒からカツアゲをしたりするようになっていました。その時の私は、まだ修煉者としての心構えでこれらの問題に対処できる状態ではなく、法輪功の教えに基づいて息子と如何にコミュニケーションを取るかが分かりませんでした。体罰や厳しい教育を試みましたが、逆効果になってしまい、息子は強く反発しました。

 同じ修煉者である姉に相談し、姉に息子を託すことにしました。息子は、姉の住む他の市の学校に1年間通いました。姉は法の中で培った智慧を使って息子を教育しました。叱責ではなく、指導と励ましを通じて息子に自分自身の問題を認識させて、だんだんと幼い時に大法を学んだ息子の善良な本質が少しずつ呼び覚まされていきました。

 息子が戻った時は、以前とは別人のようになっていました。

 先生に対しても儀正しく接し、クラスメイトとの関係も改善して、勉強にも力が入りました。しかし、学習の基礎が弱く、成績は100位以上上がったものの、担任の先生は「高校への進学は難しい」と言いました。

 しかし、私は落胆しませんでした。「修煉者の家の子供は師父に守られている」と信じていたからです。私は自分のすべきことを精一杯行いました。息子に対しては、叱らず、怒鳴らず、法理で導き、慈しみをもって接しました。息子も努力しました。

 すると、奇跡が起こりました。高校入試の際、息子の志望校は募集を拡大し入学基準を下げたため、息子の中学卒業試験のスコアがちょうど基準に達しました。学校の先生たちも驚き、「あなたの家、神にどれほど高いお線香をあげたのですか(どれほど神に恵まれているかの意)」と言いました。

 大学入試の際も、再び奇跡が起こりました。息子は最低合格点より100点も低いスコアで、ある辺鄙な省にある二流大学の特別募集枠に合格しました。もともと、息子の成績はギリギリで三流大学に入れるレベルですが、志望大学を選んだ時、担任の先生は、大胆にも息子に誰もが避けるような辺鄙な省にある当該大学を勧めました。その大学が私たちの省に与えた募集定員は「男子1人」だけだったのでした。

 夫の父親は、大学進学祝いの宴会で「これは彼の母親が大法を修めたおかげだ。母親がしっかり教育した手柄だよ。法輪大法は素晴らしい!」と叫びました。

 就職の経歴

 息子は長い間、私と一緒に学法をしていませんが、幼い頃に大人が『轉法輪』を読む時に、そばで聞いた記憶はまだ残っています。私も日常的に大法の法理で息子を導くことを重視しているため、息子の良い品格はいろいろなことに現れてきました。損をした時、払った努力が報われない時、バカにされた時でも、息子は修煉者の心構えで対処することができました。

 我が家は、夫に病気があって安定した収入はなく家計は苦しい状態です。そのため、息子が大学に進学した後、家計の負担を軽減するため、先輩が経営する店の手伝いを半年以上しました。しかし先輩は、最初に約束した現金報酬を払うことができなくなり、代わりに店の商品で賃金に変えました。息子は現金を必要としていたのですが、渋々ながらもそれを表に出すことはしませんでした。息子の不満そうな姿を見て、私は息子に「もしかしたら、前世に私たちはこの先輩に借りがあって、この形で返しているのかもしれない。きっと、良いことです」と言うと、息子は理解し、気持ちも晴れました。

 電話で話すときも、私は息子に誠実に接しました。次第に、息子とは「良い友達」のようになりました。

 そのことから、息子も私も、「常人の理に従って行動すると問題は解決できず、逆にもつれてしまう。大法の法理に従って行動すると、気持ちは晴れやかになり、道もどんどん広がる」という道理を悟りました。

 息子の大学は、ある沿岸部大都市の五つ星ホテルと契約があり、生徒をインターンシップに送ります。学友たちはみな、空港で映画スターを出迎え各国からの地位が高い人物を出迎えるような仕事に就きたがっています。そういう仕事は、多くのチップがもらえるからです。しかし息子は、着実に技能を学びたいので、そういう人気のある仕事には興味がありませんでした。ウェルカムスタッフ、レストランのウェーターなどをして、大学側の指示に従って後輩をトレーニングする仕事もしました。女性の学友たちが、誰も夜勤をしたがらなくても、息子に頼むと、息子はいつも文句なしに必要とされる場所に行きます。今の恵まれた環境で育った若者たちは、このような肉体労働に耐えられる者は少ないのですが、息子は頑張って耐えています。

 支配人は息子をたいへん評価して、インターンシップ終了後、息子に正式採用したい意向を表しました。

 息子は、ホテルに長期間滞在している高官の息子のAさんと友達になりました。Aさんは、息子とほぼ同年齢で、息子が真面目で誠実で、欲がなく、仕事能力もあるのを見て、自分の一族が開いた企業に入って「管理職に就いてほしい」と言い出しました。

 息子は私に相談しました。私は「その人たちのお金は、たいてい不正な方法で手に入れたと思う。あなたを苦労して育てた私は、あなたには彼らのために働いてほしくない。高官の中には、法輪功を迫害する人もいるからです」と話すと、息子は素直に聞き入れました。また、私は続けてこう言いました。「自分の幸運をお金と交換してはいけない。徳を失えば、幸運もなくなる」。後日、まるで私の言ったことが当たったかのように、Aさんの父親と祖父は贈収賄で逮捕されたのでした。

 息子が大学卒業後に選んだ最初の仕事はヨーロッパで有名なブランドで、中国での総代理会社でした。採用担当者は息子の履歴書を見て、大変気に入りました。面接の際に聞かれた問題は、ほとんどが息子が小さい頃に父親から聞いた世界各国の文化や有名人の出生地、好みなどに関するもので、20問中、ほぼ全て正解しました。本当に不思議でした。

 面接官が、給料についての希望を尋ねた際、有名大学出身の求職者たちは自信満々に具体的な金額を提示しました。息子の番になると、息子は「私が会社にどれだけ貢献できるかを見て、それから給料を決めてください。低い給料でも、私の仕事には満足して頂けると思うからです」と答えました。息子は、そうして名門大学出身の求職者たちの中から特に目立ち採用された彼らと同じ給料をもらっています。

 学生時代の経験のおかげで、息子は仕事に早く慣れました。勤勉さと熱心さがあるため、息子は売り場で早くも一人前になりました。ある日、中国語を話せる外国人女性が来店して、店内を歩き回り、多くの質問をしていましたが、買う気があるようには見えませんでした。息子はいつも通り、詳しく丁寧に商品を紹介しました。女性が難しい質問をしても、息子は知っていることは笑顔で答え、知らないことは親切に説明しました。結局、女性は商品を購入しました。

 突然、女性は真顔で息子に「もうここで働かないでください。あなたは解雇されました」と言いました。息子は驚いたのですが、何が悪かったのか分かりませんでした。女性は息子が冷静で怒りも見せないのを見て、「あなたは、解雇されても何も思わないのですか? 彼らを恨まないのですか?」と尋ねました。息子は内心では動揺していましたが、笑顔で「恨むことはありません。会社には会社の理由があるからです。私に至らない点があったからだと思います」と答えました。

 その時、女性は笑顔になり、息子の肩を叩きながら「私は本社からの秘密調査員で、世界中を回ってきましたが、あなたのように私を納得させて商品を買わせた人は初めてです!」と言いました。そして、こう続けて言いました。「先ほどのことは全てテストだったのです。あなたの対応、素養、EQ(心の知能指数)は素晴らしく、本社に連れて行ってしっかり育て、昇進させたいと思いました」

 外資系企業は、優秀な社員の育成に多額を投じて力を入れています。トレーニングを受けたら、業務能力が大きく向上します。高額収入の誘惑に負けて他社へ転職する人も少なくありませんが、息子の会社側はそれを止めたりもしません。1年以上の厳しいトレーニングを経て、いよいよ実務に就く時が来ました。息子は「トレーニングを受けた多くの人が、より高い給料を求めて他社へ移った。僕もそうしたい」と言いました。私は「それは良くないよ。企業があなたを育ててくれたのに、まだ何も返していないでしょう。金ばかり求めてはいけない。あなたは修煉者一家の子供です。流されずに、不正を正すのです」と答えました。

 息子は重要なポジションに配置され、毎日一生懸命に働きました。上司には媚びず、部下には公平に接して、常に良心に従って行動しました。部署のイベントで息子が参加したプログラムが賞を受賞すると、息子は自分の受けた賞金をチームメンバーと分け合いました。定められた報酬以外の不当な利益は決して受け取りません。息子のポジションでは不正に利益を得ようとすれば、1年で家が買えるほどの収入があるのです。

 息子の優れた働きぶりは会社から高く評価されました。息子のキャリア、成長と努力は記事に書かれて社内報に掲載されました。3年間で息子は部門マネージャーに昇進し、大きな店舗の二つの階の売り場の管理を任せられました。

 (続く)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2024/5/10/【475904.html)
 
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