【明慧日本2024年8月21日】(四川省=明慧記者)四川省人民ラジオ放送局のパーソナリティの龐勲さんは、法輪功を学び、法輪功迫害の実態を伝えたとして2020年7月、不当に連行された。そして、懲役5年の実刑判決を言い渡された後、楽山嘉州刑務所に拘禁されていたが、刑務所での迫害によって2022年12月2日、30歳の若さでこの世を去った。
四川省人民ラジオ放送局のパーソナリティの龐勲さん 迫害で死亡 |
龐さんと同時期に嘉州刑務所に拘禁されていた法輪功学習者(以下、学習者)はこのように証言している。
「私は、龐さんと同じ時期に嘉州刑務所にいました。龐勲さんが迫害でなくなったと知らせを聞いたとき、涙が止まりませんでした…当時の刑務所での光景が、まだ鮮明に記憶に残っています。今、龐さんについて、私が知っていることを話します」
「龐さんはとても強く、同時にとても優しい人でした。『背が高くて、ハンサムで、そして彼の言葉は、春風のように心地よく人々は聴いている』と、龐さんを拷問し、死に至らしめた警官でさえこのように龐さんのことを褒めていました」
「2022年6月14日、龐さんは成都留置場から嘉州刑務所に移送され、パトカーから降りて刑務所に入るとすぐに、『法輪大法は素晴らしい! 真・善・忍は素晴らしい!』と叫びました。警官は激怒し、龐さんを事務所に引きずり込み、激しく殴りました」
「この刑務所に新しく来た人は、まず集中訓練チーム(第4区)に入り、学習者もここで「転向」を強要されます。翌日、警官らは同時に入ってきた意志の強い学習者数人に『秒食事』(離乳食とも呼ばれる。量が少なく、2口で完食)を実施し、龐さんに拘束具とヘルメットを付け、受刑者らに再び龐さんを殴るよう命じました」(第4区はもともと新疆ウイグル人を拘禁する場所で、四川省20以上の刑務所にはこのような区があり、それぞれ200~300人ほどの新疆ウイグル人を収容していたが、約3年前から新疆ウイグル人はどこかに移送されている)
「それから10日間ほど、龐さんは手錠と足かせをかけられ、電気棒による電気ショックを与えられました。さらに唐辛子汁をかけられ、灌食され、太陽の下に晒されました。特に、龐さんの頭には電気ショックが与えられたため、数カ月後でも二つの深い穴がはっきりと見えていました。それでも龐さんは強い意志を持ち、冷静に向き合い、迫害に抗議するために断食を行いました」
拷問の再現:電気棒による電気ショックを与えられる |
「十数日後、警官は龐さんの固い意志を揺るがすことができないと判断し、龐さんを3階に移し、学習者の羅慶生さんと王国華さんと一緒に監禁しました」
「明慧ネットに掲載された龐さんの最後の写真から、龐さんの身体は傷だらけで、11日間連続で拷問された結果であると分かります」
「2022年11月21日、嘉州刑務所は突然、第4区の学習者に対する迫害を厳しくしました。11月23日、同刑務所教育課610弁公室の警官・楊希林は、上層部のオンライン検査が行われている際に、全受刑者の大会を開き、法輪功と法輪功創始者を侮辱するスローガンを叫び、唱和するよう命じました」
「第4区では、学習者は再び飢餓状態にさせられ、『秒食事』を強いられました。冬には、80代の肖大富さんを含め、立ったままの姿勢やしゃがむ姿勢を強要、殴打、凍えさせる、身体に冷水をかける、酷寒の冬に冬服の下着一組だけを与える、唐辛子スプレーを吹きかけるなどの拷問を加えられました。数日間、龐さんは鼻、目、耳に唐辛子スプレーをかけられ、目を開けるのが困難でした」
「龐さんは警官らに拷問された時、『法輪大法は素晴らしい! 真・善・忍は素晴らしい!』と叫び続けました。しかし、たとえ冬の夜に布団を与えられなかったとしても、手錠をかけられ寒さに震えながら冷たい鉄の椅子に座らされたとしても、龐さんは叫びませんでした。なぜなら、夜はみんなが身体を休めており、優しい龐さんはみんなに迷惑を掛けたくないからです。しかし、朝の起床ベルが鳴ると、殴られ蹴られる音に混じり、『法輪大法は素晴らしい! 真・善・忍は素晴らしい!』という龐さんの叫び声が刑務所内に響き渡っていました」
「龐さんは、刑務所に大きな衝撃と影響を与えました。彼らは龐さんを(心までは)制御することができず、龐さんを殺害しました。11月28日の夜、第4区の当直警官と刑務所特別警官は、龐さんが瀕死の状態になるまで3本の電気棒で電気ショックを与えました。その夜、寒波が襲い、拷問椅子に縛り付けられた龐さんは布団を掛けておらず、薄いシャツしか着ていませんでした。12月2日の午前2時過ぎ、夜には叫ばなかった龐さんが突然、大声で叫びました。ヘルメットをかぶっていたにも関わらず、その叫び声は寒い夜でも聞こえました。十数回繰り返した後、突然叫び声が止まりました」
「龐さんは、拷問を受けて亡くなりました。警官は当直の受刑者に警報を鳴らすよう指示し、当直の所長が重い鉄の扉を開けて現場に向かい、刑務所ビデオ監視室の当直が日課としている刑務所区に報告しました。そして、龐さんを刑務所の病院に搬送し、緊急措置をとるふりをしました」
「12月3日正午、警官は第4区の受刑者全員を集合させ、情報を漏らさないように命令しました。このようにして2023年3月、迫害に加担した数人の受刑者は、龐さんを致死した事件から罪を逃れようと、繰り返し資料(報告書)を書き直しました」
(注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)