【明慧日本2024年9月8日】(オーストリア=明慧記者・高思羽)音楽の都ウィーンの街では、音楽の演奏が聞こえるのはありふれたこと。しかし8月31日(土)、市の中心部の大通りから響いてきた音楽が人々を惹きつけた。
この日、ヨーロッパ各地から集まった法輪功学習者(以下、学習者)が、中国共産党(以下、中共)による法輪功(法輪大法ともいう)への迫害の実態を伝えようと大規模なパレードを開催した。このパレードは有名なシュテファン広場から出発し、ケルントナー通り、マリアヒルファー通り、グラーベン通りなど、市の中心部の繁華街を行進した。
人々の目を引いたパレード
人々が最初に目にしたのは、青地に金色の文字で「法輪大法」と書かれた大きな横断幕だった。先頭で音楽を演奏していたのは天国楽団で、ヨーロッパの10カ国以上から集まった学習者で構成されていた。
天国楽団に続いたのは、書籍『轉法輪』の大きな模型、「大法は世界の100以上の国々に伝わる」と書かれた横断幕、大きな法船(船の形をしたフロート車)、獅子舞、龍の舞、腰太鼓等。法船の上では2人が坐禅を組み、金色の服装を身にまとった学習者が法輪功の功法を実演していた。
パレードはカフェで食事をしていた人々も引きつけた。彼らは次々と席を立ち、通りに出て、携帯電話で写真に納めた。
なお、前日の8月30日(金)、中共による法輪功への迫害の実態を伝えるキャラバン隊がウィーンのメインストリートを行進し、人々の注目を集めていた。
パレードの先頭で演奏する天国楽団 |
法輪大法が心身の健康をもたらし、世界に広く伝わっていると伝える横断幕 |
法輪功のシンポルマーク法輪の図形 |
書籍『轉法輪』の模型 |
パレードの最後尾で演奏する腰太鼓 |
8月30日(金)にウィーンの街を行進するキャラバン隊。中共による法輪功迫害の実態を伝えた |
法輪功の音楽の力
多くの人々が沿道で資料を受け取り、横断幕に書かれた「真・善・忍」が、法輪功の教える遵守すべき原則だと知った。また、書籍『轉法輪』が法輪功の主要な著作であり、すでに50以上の言語に翻訳されていることも知った。
ドイツのベルリンから訪れたクラウディア・ナイディグさんは、会社経営者でもあるヨガの講師で、マリアヒルファー通りでパレードを目にし、持っていた大小様々な買い物袋を置き、スマートフォンを取り出して撮影した。「音楽がとても心に響いて、体の全細胞が一緒に踊っているように感じた」という。
彼女は、前日の夜にシュテファン広場で学習者による功法の実演を見ており、法輪功の五式の功法が簡単に学べると知ったという。ベルリンに戻ったら、地元の法輪功の煉功点を訪ねて功法を学びたいと語った。というのも、法輪功は「数千年の智慧が込められており、人をリラックスさせるもの」だと理解したのだという。
家族と出かけてきたアンナ・ライシンガーさんは「(パレードに)これほど多くの人が参加しており、中には子供たちもいました。とても平和な雰囲気です」「音楽はリラックスさせてくれて、同時に力をもたらしてくれました」と話した。
迫害に反対する学習者を支持
パレードでは、白い衣装の女性たちが、中共による迫害で死亡した学習者の遺影を手にゆっくりと行進した。その後に続く横断幕は、25年間にわたる学習者への残酷な迫害を伝えた。スピーカーから流れる説明を聞きながら、人々は、トレーラーの上に立つ警察の制服と手術服を着た人々が、中共による学習者からの臓器収奪の犯罪を伝える模擬実演であると知った。ここで殺害されているのは、健康で、理由もなく警察に連行された学習者であることも知った。
こうした迫害がなぜ起こっているのか理解できず、すぐにインターネットで調べ始めた人もいたが、迫害の停止を求める署名をした人もいた。
25年間にわたる中共の法輪功迫害の停止を求め行進する学習者 |
ハンガリーから訪れたガイドのアンドレア・ナジさんは、様々な観光スポットで学習者の活動に出会うという。「真・善・忍」を知っていると述べ、「誰もがこれに従って生活すべきだ」と話す。「なぜ学習者が迫害されるのか理解できません。理由がありません。おそらく、法輪功があまりにも素晴らしいからだと思います」
ナジさんはさらに、「私は迫害の停止を支持します。なぜなら、人々がその素晴らしい信念のために迫害されるのは望ましくないからです。(学習者は)したいことを自由にできるべきです」と語った。
パレードは著名な観光地をスタートし、いくつかの環状道路を通り、途中でオーストリア国立オペラ劇場、ホールブルク宮殿、オーストリア国会議事堂、そしてブルグ劇場など、さらに多くの観光名所を経由した。
オランダから訪れたナジャット・アズゾニさんは、パレードが通り過ぎた後も資料をじっくりと読み続けた。「このようなパレードを行うのはとても良いことだと思います。人々が中国で何が起こっているのか考え始めるきっかけになります」
そしてアズゾニさんは、「私は迫害に反対します。個人の信念のために迫害されるべきではありません。暴力にも反対です」とし、資料に掲載されたオンライン署名のリンクを指差しながら「私はオンラインで署名します」と言った。
学習者の反迫害を支持し署名する人々 |
ライジンガーさんは、家族と共に学習者への支持を表明するために署名した。「こんなにも多くの人が日常的に迫害されているのは、とても恐ろしいことです」
「私たちは、このことについてあまり知識がありませんが、何かできることがあればしたいと思っています」「署名を通じて、私たちの小さな支持を示したいと思います」と述べた。
学習者の人権擁護パレードを支持すると語るヴェロニカさん |
ウィーンの保険会社で法務に従事しているヴェロニカさんは、ブルグ劇場の前でパレードに出会った。そのパレードは「非常に美しく、ポジティブで、人権を守るためのものだ」と感じたという。そして中共による臓器収奪の犯罪を知り、「あまりにも恐ろしい。臓器を摘出して、簡単に臓器取引が行われているとは。この非人道的な行為は、あまりにも恐ろしい」と語り、学習者を支持して署名した。
またある女性は、長い時間パレードについて歩き、学習者と共に資料を配布し、人々に迫害の実態を伝える手助けをしていた。
法輪大法インフォメーション・ブースで署名
8月30日(金)の夜、そして土曜日のパレードの日も、スティーブン広場に法輪大法インフォメーション・ブースが設置された。人々は学習者を支持し、ここに署名に訪れた。
法輪大法インフォメーション・ブースを訪れ署名する人々 |
「学習者がこんなにも不公平な扱いを受けていることに、深い悲しみを感じます」と語るのは、ニュージーランドの理学療法士メラニー・スタントンさん。彼女は父親と共に署名した。そしてさらに「人々(学習者)がこのような迫害を受ける状況を変え、彼らが自由を取り戻すことを望んでいます」と述べた。
「法輪功のことは聞いたことがありました。ニュージーランドでも皆さんの素晴らしい活動を見たことがあります」とメラニーさん。彼女は学習者について「素晴らしく、非常に寛大で、非常に善良だと思います。彼らの行いはすべて自発的で、全身全霊を注いでいることを知っています。それはとても素晴らしいことです」
メラニーさんは、学習者の活動が「中国で何が起こっているかを教えてくれました。私たちは、その迫害の実態を広める必要があります」と述べた。
定年退職したジャーナリストのムハンマド・エル-ハリさんは、学習者の活動の様子をカメラで記録するだけでなく、学習者にインタビューした。彼はその映像をソーシャルメディアに投稿し、多くの人々に知らせるつもりだという。「彼ら(学習者たち)を支持します」とエル-ハリさん。「人々は中国で何が起こっているかを知るべきです。多くの人が迫害され、虐殺されています」
臓器収奪は人間性への侮辱
サブリーナさんは家族と共にパレードを観賞し、「音楽に引き込まれました。思わず立ち止まるほど素晴らしい」と感想を述べた。
そして中共による臓器収奪という犯罪に対しては、「嫌悪感を覚えます。人間性への侮辱であり、言葉では表現できないほど恐ろしい」と感じ、「全く容認できない」
パレードが通り過ぎて音楽も聞こえなくなった後、サブリーナさんは娘たちに資料から得た法輪功の情報を説明していた。12歳の娘さんは、「迫害が止まるかどうか、とても心配しています。迫害が止まることを願っています」と言った。
娘と同じ考えだったサブリーナさんは、「明らかにされた全ての迫害は止めるべきです。とても重要です。パレードを通じて、こうしたことが実際に起こっていることを知ってもらい、人々の視野を広げるべきです。もっと多くの人々に知ってもらう必要があります」と述べた。
そしてサブリーナさんは「この功法が人に与える影響を知りたいです。また、自分の内面の平和とバランスを見つけ、自分に立ち戻りたいです」
活発な娘たちを見ながら、サブリーナさんは「この功法を学ぶことが子どもたちにとても良いことで、心身の健康にとても良いと思います」と語り、法輪功についてインターネットで情報を調べるつもりだと語った。