【明慧日本2023年10月30日】イタリアのエリザベッタ・ザンパルッティ元国会議員は10月22日、「イ・ウニタ」紙に『中国で座禅を組むと、10年間投獄されるリスクを負う』と題する記事を寄稿した。中国の法輪功学習者(以下、学習者)が座禅を組んで修煉しているとして継続的な迫害を受けていること、特に先月、学習者の趙李紅さんが不当な判決を言い渡されたことに関心を示し、学習者に対する迫害の釈明を中共に求めた。
イタリアのエリザベッタ・ザンパルッティ元国会議員 |
10月22日付の「イ・ウニタ」紙に掲載されたエリザベッタ・ザンパルッティ元国会議員の文章のスクリーンショット |
ザンパルッティ氏は記事で次のように述べた。「中共は四半世紀近くにわたり、法輪功学習者を消滅することを目的とした大規模な迫害を続けてきた。法輪功は、『真・善・忍』の原則に基づく古来の佛家修煉法である。現在も進行中のこの迫害は、中共による現代における最も深刻な組織的人権侵害の一つである。当局は、昨年3月の中央政治局会議や今年9月の習近平の陝西省訪問など、いわゆる敏感日に学習者に対する迫害を激化させてきた」
ザンパルッティ氏は、次のことにも触れている。「2022年1月以降、900人以上の学習者が(不条理な裁判を経て)10年以上の実刑判決を受けた。刑務所や拘置所に拘留されている学習者を加えれば、その数は数万人に上る可能性がある。2022年から2023年初めまでに、少なくとも182人の学習者が迫害されて死亡し、それ以前にすでに5000人以上の学習者(名前が記録されている)が迫害によって死亡した。中には、生きたまま臓器を摘出され、臓器移植の供給源となった者もいる。ハイテクを駆使して警察に学習者の身元を特定するアプリまで提供している。しかし、彼ら(学習者)が何をしたというのか? 彼らは野外で座禅し、煉功していただけなのだ」
ザンパルッティ氏は数年前から中共に迫害された学習者を知っており、その1人が趙李力さんである。趙さんは2000年にイタリアに渡り、今はボローニャ大学で非常勤講師として働いている。
記事では、以下のことが明かされている。「しかし、今年9月20日、彼女(趙さん)は弟から、姉の趙李紅さんが法輪功を修煉しているがために逮捕されたという悪い知らせを聞いた。家族は王氷という警官から知らせを受けたという」
記事によれば、(趙)李紅さんは山東省煙台市経済技術開発区に住んでいる。2022年4月17日、彼女ともう1人の学習者・陳亜文さんは開発区内の浮来山公園にいた。スパイ(権威主義的な統治では必ず存在する)から通報を受けた警察は、2人を福来派出所に連行した。(趙)李紅さんは1年間の保釈を受けた。2ヵ月後、警察当局は書類を検察庁に渡し、案件が8月に法廷に提出され、2023年2月6日に懲役3年の判決が出たという。
記事の中で、ザンパルッティ氏は次のように述べた。「私宛の手紙の中で、彼女(趙李紅さん)の妹(趙李力さん)は次のように書いている。『私の家族は、中国の他の多くの学習者の家族と同じく、(残酷な迫害の中で)大きな苦難に耐えています。姉の前に、兄が中国の刑務所に5年間監禁されていました。出所したとき、彼は拷問による虐待でほとんどの歯が抜け落ちていて、一時は視力も失いました。夫は2年近く労働教養所に収容されていて、迫害で危うく死ぬところでした。私自身も3回逮捕され、不当な拘束に抗議しハンガーストライキを行った際、強制的に灌食されました。中国にいる私の家族は日々、監禁と拷問の危険に晒されています』」
ザンパルッティ氏はさらにこう書いた。「そこでこう思った。(趙)李紅さんの行方を知り、中共当局に迫害についての釈明を求めることは、私たちがより良い人間になるための助けになる。そして、当政権を相手にするとき、妥協することなく、自分たちの信仰を貫くことができる」
「(趙)李紅さんと学習者の運命に関心を寄せることは、機械的に人間の価値を既定方式に沿って生産する能力に帰属させるのではなく、人間の価値を肯定することでもある。それはまた、物質主義への抑制も意味する。物質主義はまさに、人間と自然との繋がりを断ち切ることによって、人間の精神面の発展と向上を消滅させているのだ。しかし、精神面の発展と向上は、より良い社会を築き、発展を持続させることに大いに役立つ」
記事が発表された当日、イタリア共和国上院欧州連合政策委員会委員長で元イタリア外相、元駐米イタリア大使のジュリオ・テルッツィ氏は、本文を引用し、次のようにツイートした。毛沢東の革命時代から習近平時代の現在に至るまで、一連の衝撃的な人道に対する罪、および血なまぐさい暴力的な弾圧が、中共の邪悪な歴史を貫いてきた。
ジュリオ・テルッツィ氏委員長のツイート画面のスクリーンショット |