ある大法弟子の家族 21年の守護
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 【明慧日本2021年1月8日】初秋の寒い夜、私は比較的遠い街に出張していました。 昼頃に予定が少し変わったと妻に電話をしたのですが、電話に出ません。しかし妻は大法真相を伝えに行ったのだろうと思い、気にしませんでした。

 しかし午後4時過ぎに電話をしても、誰も出ません。少し焦りがわいてきて、少しだけ不安になりました。夕方6時に電話をしても誰も出ないので、どうしたらいいのか分からず不安になりました。急いで母に電話をして、家の大法の本をすぐに安全な場所に隠すように頼みました。

 できるだけのことをした後、私は複雑な気持ちでいました。見知らぬ街の路上に立ち、冷たい風が吹き、心臓が激しく鼓動し、手が震えました。時間が止まっているような、悔しいような、複雑な気持ちでした。

 何かよくないことがあったに違いないという考えで頭がいっぱいでした。真相を伝える時に通報されたのではないか、何か他の悪いことがあったのではないかと思い、そうでなければこんなに遅くまで帰宅しないことはないだろうと思えて仕方がありませんでした。しかしすぐに「そんな風に考えてはいけない、マイナス思考だ」と思いました。そう自分に言いきかせても全く効果がなく、その時は道端で本当に不安で泣きそうになり、帰りの切符を買おうとしました。 しかし、最速の高速列車でも夜までには家に帰れません。 仕方なく夜中の1時に発車する列車の切符を買い、翌日の10時には帰宅できるだろうと思いました。

 30分後に家から電話があり、妻が戻り何も問題はなかったとのことでした。 私は電話を置いて、ものすごく心配はしたものの無事で何よりだったと思いました。しかし心臓の鼓動がより激しくなり、心臓発作でも起きるではないかと思いました。私は家に電話をかけ、身体の状況を説明し、母に自分のために発正念をしてほしいとお願いしました。もし自分に何にかのアクシデントが起こり家に戻れなかった場合、まず家族に知らせる必要があると思いました。 母は私が神経質になりすぎていると言って、9文字の真言を念じるように、また電話で師父にお願いするようにと言いました。 30分後、私はいつもの状態に戻りました。

 3日間の出張の予定だったのですが、私は急いで帰り、翌日の夕方には家に着いていました。 妻と会ったら言いたいことがたくさんあったのに、なぜか何も出てきませんでした。

 長年、このように過ごしてきました。 他人の家族に何かあった時には一瞬考えるだけなのに、自分の身になると、どうしてこうなってしまうのでしょうか。私はそれほど恐れているわけでもありません。 妻が不当に労働教養を科されてから復帰して以来、私は大法弟子の救出に協力してきましたが、あれから7年が経ちました。

 私自身の体験は波瀾万丈とも言えます。長年にわたり何度もストレスや怖い経験があっただけでなく、感動的なシーンもたくさんありました。よく考えてみれば、いつも大法師父の保護の下で、危険を伴ってもいつも無事でした。幾度か大法弟子を救出するにあたり、私は何もかも気にしなくなり、仕事だろうか、生活だろうか、さらには自分自身の危惧も気にしなくなりました。

 最近、中共はいわゆる「ゼロ行動」を行っており、派出所の警官から妻の近況を尋ねる電話がかかってきたり、町内からの電話もありました。いわゆる「三書」を書いてほしい、法輪功の修煉をやめれば二度と嫌がらせを受けないというビデオを録画してほしいとの電話がかかってきたりしています。私は「煉功の何が悪いのですか。誰かを傷つけたり何かを傷つけたりしたわけでもなく、ただ心を養い、体を健康にし、良い人になるために功徳を修行しているだけの普通の人です。 なぜ、この社会にはこういう善良な人たちの居場所がないのか理解できません。人を騙した方が良いのでしょうか。ビデオ録画はできませんし、三書は書きません。もう電話しないでください」と言って電話を切りました。

 数日前、ある大法弟子が私の体験を聞いて、「人を救うのが怖くないのか」と尋ねてきました。 私はもちろん怖いと言いました。私も普通の人間ですし、仕方がありません。危険な時には諦めようと思うこともありましたが、後戻りできない責任と使命感がありました。そういう気持ちでした。肝心な時には大法師父にも頼っています。ある弁護士が言っていたのを覚えています。もしどの地方にもあなたのような家族がいれば、私たちは本当に嬉しいと言っていました。彼はまた、より多くの家族や正義の人たちが名乗り出て、正義をもたらすために助けの手を貸してくれることを願っていました。

 あの日の夜の路上でのことは、私にいろいろと考えさせてくれてました。自分と同じような境遇の家族のことを考えていました。私と同じように毎日恐怖の中で生活しています。愛する人が電話に出ないことへの恐怖、地域社会からの嫌がらせの電話への恐怖、警察からの嫌がらせの恐怖です。帰宅が遅くなれば、さらに恐怖を感じるのです。

 迫害が始まって21年が経ちましたが、私は大法弟子の不動の心と努力に対し、数千万人の大法弟子の家族を代表して感謝します。 また、一人でも多くの大法弟子の家族が私と共にしっかりと立ち向かってくれることを願っています。この悲惨な迫害を早急に終わらせましょう。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2020/12/14/415604.html)
 
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