80歳の趙玉蘭さん 10年の拘禁後、さらに拘禁
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 【明慧日本2021年2月5日】遼寧省撫順市の法輪功学習者(以下、学習者)・趙玉蘭さん(80歳女性)は、かつて労働教養処分、不当な判決を2回下された。そして計9年6カ月間、刑務所に拘禁されていた。その後も趙さんは人々に法輪功迫害の真実を伝えたため、2020年10月に懲役3年の実刑を宣告され、遼寧省女子刑務所に収監された。

 趙さんは、山東省の出身。撫順鉱務局第十一工場を退職し、撫順市東洲区平山街に在住。1997年11月から法輪功を学び始めた。法輪功を学ぶ前の趙さんは、めまいやリウマチ、気管支炎などを患い、特に咳が酷かった。法輪功を学んで、これらの病気は完治し、法輪功の素晴らしさを体験した。

 しかし1999年7.20、中国共産党(以下、中共)が法輪功迫害を開始した。以来、二十数年間にわたって趙さんは法輪功の素晴らしさを人々に伝え続けたが、当局に洗脳班に入れられ、10年ほど拘禁された。そして精神的にも肉体的にも、残酷な迫害を加えられた。

 一、北京へ法輪功の陳情にいき連行される

 1999年7.20、中共江沢民グループは法輪功への弾圧を開始した。趙さんは法輪功への迫害停止を求めるため、2001年11月に列車で北京へ向かった。しかし北京で警官に派出所に連行され、さらに撫順市北京駐在事務室に連行された。その後、勤め先の楊光(女性)と男性1人によって地元に送還され、そして栗子溝派出所、さらに撫順市留置場に移送され拘禁された。

 留置場で1週間拘束された趙さんは、撫順市教養所に入れられた。教養所で、趙さんは「転向」を強要された。そして3カ月後、解放された。

 二、懲役5年の実刑を言い渡される

 2003年2月28日昼、栗子溝派出所の警官2人は、正式な手続きのないまま、趙さんを派出所に連行した。警官は趙さんから家の鍵を奪い、趙さんの家を家宅捜索し、法輪功関連書籍、真・善・忍という文字の印鑑、現金などの私物を押収した。そして趙さんは尋問を受けた。

 当日の午後3時過ぎ、公安の警官・関勇は趙さんを公安局に移送し、「法輪功書籍と印鑑を、どこから入手したのか」と尋問した。趙さんは言わなかったため関勇にいきなり蹴られて壁にぶつかり、顔と手が腫れ上がった。その日、関勇は退勤するとき、「明日、もしそれらの出処を言わなければ、お前を引き裂いてやる」と趙さんを脅迫した。

 夜になって、趙さんは両腕と両足を手錠で鉄椅子に繋がれた。警官らはマージャンをして遊びながら、趙さんを見張っていた。

 翌日、関勇は緊急会議で出かけた。そして、派出所の警官は趙さんを尋問室に連れて行き、罵りながら、尋問を行った。夜になって趙さんは河北十字楼留置場に送られた。留置場で、警官は趙さんを尋問し、しゃがむ姿勢を要求した。しかし趙さんは「できない」と言って従わなかった。

 2003年3月1日、刑事拘留されている趙さんは留置場で労働を科された。留置場の環境はとても悪かった。食事は、カビの生えたウモロコシなどの粉を水でこねて、あまり蒸していない主食と、野菜の汁と苦い漬物少しだけのおかずだった。上からの人が検査に来た時だけは食事が改善されたが、入所者たちは本当のことを言わないように口止めされた。小さい部屋に三十数人も入られ、体を真っ直ぐにしないと寝れないほど狭かった。

 4月4日、趙さんは逮捕令状を発付された。撫順市東洲区検察庁の撫東検刑(2003)71号の起訴状で、趙さんは「邪教組織を利用して法律を妨害した」という罪に問われた。5月29日、同検察庁は指定した検察官・顔懐志を公訴人として、東洲裁判所に趙さんを提訴した。

 そして、東州裁判所の裁判官・江涛は公訴人の挙げた偽りの証拠に基づいて『刑法』第三百条を適用し、2003年6月27日に懲役5年の判決を趙さんに言い渡した。裁判所は趙さんについて開廷したこと、判決を下したことを趙さんの家族に知らせなかった。法廷での趙さんは、自己弁護の権利さえも奪われた。

 三、刑務所で3回も拷問され「転向」を強いられた

 2003年8月17日、趙さんは瀋陽市大北刑務所に送られた。同刑務所で、学習者1人は受刑者2人によって監視された。学習者は寝るときもトイレ行くときも、どこへ行っても監視役がついており、少しも自由がなかった。「転向」しない学習者には、「転向」するまで拷問などの迫害を加え続けられた。

 趙さんは3回の「転向」を強いられた。

 1回目は2003年8月末。趙さんは法輪功を誹謗中傷するビデオを強制的に見せられた。そして警官の尋問後、チームを組んだ3人に監視された。他の人と話すことは許されず、寝るときもトイレのときも監視されていた。「転向」しなかった趙さんは、立たされる罰を与えられ、1週間立たされた。

 2回目は2004年3月。監視役の2人は交代で趙さんに法輪功を誹謗中傷する文章を読み上げて聞かせた。「転向」しなかった趙さんは15日間立たされた。

 3回目は2004年8月。「転向」しなかった趙さんは、受刑者にひどく罵られた。

 そして趙さんは、2008年2月28日に解放された。

 四、再度、懲役4年6カ月の判決を下される

 2012年3月26日、趙さんは街で人々に法輪功が迫害されている真実を伝える際、東洲公安分局の警官に連行され、家宅捜索された。当日の夜は撫順市留置場に刑事拘留され、4月5日に逮捕令状を出された。

 撫順市東洲区裁判所は、法輪功の資料を配る行為が違法行為だとして、趙さんの家族に通知せず、停電した暗い部屋で趙さんについて不当に開廷した。法廷で趙さんは、20数分間にわたり自己弁護したが、何度も裁判官に中断された。

 2012年7月26日、趙さんは懲役4年6カ月の実刑を宣告された。そして、10月23日、遼寧省女子刑務所に収容され、七監区第一隊に入れられた。刑務所で趙さんは毎日、綿服を作る労働を科された。

 刑務所での初日、警官は趙さんに敷き布団を渡したが、翌日になって「転向」しない趙さんの敷き布団を回収した。趙さんは、トイレットペーパーを敷いて寝るしかなかった。また趙さんは3日間連続で立たされ、足が腫れ上がった。警官の科長は「転向」しない趙さんを怒鳴って罵り、受刑者2人に趙さんを監視させた。

 五、家族が受けた迫害

 9年6カ月の刑務所の拘禁は、迫害された趙さん本人に多大なダメージを与えただけでなく、家族にも損害を与えた。趙さんが拘禁されている間、一緒に暮らしていた息子は1人で生活するしかなかった。趙さんが留置場に拘禁されているとき、栗子溝派出所の警官と街道の人員は、留置場の趙さんに服と布団を買うと嘘をつき、趙さんの息子に500元を支払わせ、食事を奢ることも要求した。その後も、息子にお金を払うように要求し続けた。そのため、栗子溝街道の人員・李宏偉は悪報に遭い、40代で死亡したという。

 息子は彼らの恐喝を避けるために、家に居ることが出来なかった。暖かい日には息子は公園へ行き、夜も公園の石板で眠ってしまうことがあり、腎臓病になってしまった。息子は刑務所に面会に行く度に、弱った小さな体の母親の姿を見て、心が苦しんだ。母親のことを心配し、精神的なストレスが溜まり、次第に病気が悪化して、血便も出るようになった。治療費、薬代、透析費用などで、貯金を使い果たしても足らず、旧い家まで売ってしまった。最後には寝たきりになり、2016年6月に47歳の若さでこの世を去った。

 2016年9月25日、趙さんは刑務所から出たが、帰る家はなかった。

 六、経済的な迫害を受ける

 2017年11月のある日、元勤め先の退職者を管理する部門から趙さんに電話があった。「退職した人は服役期間中は年金を停止するという社会保障基金の規定がある。だから、あなたが服役した4年6カ月間の年金を払い戻さなければ、いまの年金を支給できない。よって11月から年金の支給を停止する」と通知された。

 突然の事だった。冬にはとても寒くなる東北地方に住んでいた趙さんは、賃料も借家の暖房費も払えなくなり、経済的な窮地に追い込まれた。そこで趙さんは元勤め先に駆け付け、責任者に「私は法輪功を学んでいて、人々に法輪功が迫害されている事実を話したのは公民としての合法的な権利です。どんな法律も犯しておらず、罪を犯してしていません。裁判所が冤罪を作り、公民の私に判決を下したことは違法です。私に信仰があるからといって、年金の支給を停止したことは間違っています」と話した。しかし、その責任者は「社会保障基金の規定なので、仕方がない」と答えた。

 経済的な迫害に直面した趙さんは迫害に抗議し、関係部門に訴え、上級部門に陳情書を郵送した。

 2018年3月6日、退職者管理部門の責任者は趙さんに電話して「もう訴えるのはやめてください。私たちは、上からあなたの問題を解決するように命じられました。とりあえず、生活できるように毎月1600元を支給します」と優しい口調で趙さんに話した。趙さんは、その責任者に法輪功迫害の真実を伝えた。

 その後、趙さんは「機会があれば局のリーダーに法輪功迫害について伝えたいと思います。人々が真相を知れば、法輪功に対する迫害を根本的に打破できると思います」と決意を語った。

 七、再々懲役3年の判決を受ける

 2019年4月18日夜11時、趙さんと学習者・賈乃芝さんは一緒に家から出た途端、待ち伏せていた警官2人に連行され、家宅捜索された。趙さんと賈さんは尋問を受けた翌日の夜に撫順市南溝留置場に送られた。拘禁されて9日目、趙さんは病状が現れたために解放されたが、賈さんは逮捕令状を出された。

 同年10月5日、新撫区西三街で人々に法輪功迫害についての実態を伝えていた趙さんは、駅前派出所の警官に連行された。そして2020年10月、80歳の趙さんは懲役3年の実刑を受け、遼寧省女子刑務所に収容されたという。

 憲法は、公民に信仰の自由の権利を与えた。真・善・忍を修め、世人に法輪功が迫害されている真相を伝える学習者の行為は合法であり、法律に違反していない。警官や法曹関係者が学習者を連行し、拘禁する行為は公民の信仰の自由に対する侵害行為であり、不法監禁罪、職権の濫用罪を犯すことである。

 ここで学習者を迫害する人に「直ちに迫害を停止し、犯罪行為を止め、破滅の寸前で心を入れかえればまだ助かる。趙さんを含め拘禁している学習者を解放し、将来に責任を追及されないように」と忠告しておきたい。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/2/1/419377.html)
 
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