【明慧日本2021年10月14日】(前文に続く)
迫害の実例
黒竜江省鶏西市の徐樹君さん(88)と妻の王伝雲さん(82)は2021年9月、鶏東県裁判所にそれぞれ懲役3年と罰金1万元の判決を下された。徐さん夫婦はその後、控訴した。
2017年8月18日、鶏西市の徐さん夫婦、鄭金萍さんと鶏東県の劉淑雲さんの4人は、人々に法輪功が迫害されている実態を伝えるため、鶏東県銀豊ガソリンスタンドから河北村路までの木に法輪功の横断幕をかけた。
横断幕のことを知った当局は恐れた。そして、黒竜江省公安庁の指示の下、鶏東県公安局の国保の警官は監視と尾行で2017年8月30日、徐さんなどの学習者4人を連行した。当日の夜、徐さん夫婦は帰宅できた。
2017年12月28日、徐さん夫婦は高齢のため、保釈されたが、鶏東県検察庁は鄭さんと劉さんを起訴した。2018年1月4日、検察庁が4人の案件を鶏東裁判所に移行した。
2018年3月28日、裁判所は家族に通知せず、学習者4人に対して不当な裁判を開廷した。同年4月17日、鄭さんと劉さんにそれぞれ4年4カ月と罰金5万元の判決を言い渡した。
2021年8月、鶏東県の司法関係者は徐さんの家に行き、調査や証拠探しをした。そして、9月の初め、徐さん夫婦に判決を下した。
2、吉林市の辛育良さんに懲役1年の判決
吉林市昌邑区在住の辛育良さん(88歳男性)は一人暮らしである。2021年8月上旬、辛さんは法輪功の垂れ幕をかけたとして、同市船営区裁判所に懲役1年の判決を下された。健康上の問題で、当時、辛さんは拘禁されなかったが、先日、裁判所の裁判官が「身体検査」のためだと、辛さんを大きな病院へ連れて行った後、辛さんの行方はわからなくなった。
3、唐山市の張万信さん(85)に判決
河北省唐山市の張万信さん(85歳男性)は、唐山市の灤南県(らんなんけん)裁判所に懲役1年6カ月、執行猶予2年、罰金1000元の不当な判決を言い渡されたことが9月3日にわかった。
張さんは唐山市の古冶区南範各庄鎮張庄戸村に在住。張さんは法輪功を修煉し、「真・善・忍」の教えに従ってより良い人を目指したが、中共による法輪功への迫害のなかで数回連行された。
2019年4月29日午前中、灤南県の市場で、張さんは人々に法輪功迫害の実態を伝えていた際、真実を知らない人に通報され、灤南県公安局に連行された。警官は張さんを拘束しようとした。中共の治安管理処罰規定によると、70歳以上は行政拘束できない。張さんは当時83歳のため、当日午後7時すぎ、家族に迎えられて帰宅した。
2019年8月19日午前10時ごろ、張さんは灤南県胡各庄の市場で真相を伝えた際、胡各庄派出所に連行され、当日午後3時灤南県公安局に連行された。警官は絶えず脅し、尋問し、記録した。
8月20日、灤南県裁判所、検察庁、胡各庄派出所などの十数人が南範各庄鎮張庄戸村に来て、村委員会を勝手に法廷として手配し、張さんの家族がいない状況下で、張さんに対する裁判を行った。彼らは張さんに署名するよう脅した。
当日11時過ぎ、張さんの娘は父を探しに村委員会に行ったとき、父に対する不当な裁判のことを知った。娘はその場で司法関係者らに「これは不当裁判です。あなたたちを訴えます。名前を言ってください」というと、その1人は「俺たちは法律に基づいて仕事をしている」と言った。
娘は「どんな法律に従っているのですか? その法律を聞かせてください。家族もいないし、村委員会の方もいない、勝手に85歳の高齢者に裁判をするのですか? ここは法廷なのですか? これは不当な裁判です。村委員会の3人が証人になります」と話した。その中の1人は自称張さんの弁護士と名乗ったが、娘は「あなたが父の弁護士ですか? 私たちは弁護士を依頼していません。名前を教えてください」と言った。
すると、司法関係者らは1人も名前を言わずに、立ち去ったという。
4、山東省の科学技術大学の定年退職教師・馬俊亭さんに4年の判決
山東省泰安市の馬俊亭さん(81歳女性)は最近、泰安市泰山区裁判所で裁判を受けた。そして、懲役2年の不当な判決を下され、2019年に判決を受けた3年の刑期に加算され、刑期4年の判決を宣告された。
馬さんは山東省科学大学の定年退職教師である。法輪功を学んでいるとして、何度も洗脳班で拘禁され、嫌がらせを受けたことがある。
2018年12月29日、肥城市検察庁は馬さん、張緒民さん、劉芊さんら6人の学習者を起訴した。2019年6月13日、肥城市裁判所は馬さんに懲役3年、執行猶予4年、罰金4万元の判決を宣告した。
2020年11月6日と9日、馬さんは人々に法輪功のカレンダー、資料を送ったとして、泰山区公安分局の国保、610弁公室の警官に家財を押収された。
最近、泰山区裁判所は馬さんに対する裁判を開廷し、2021年9月2日に判決を下した。そして、肥城市裁判所の(2019)魯0983刑初11号刑事判決書による執行猶予を撤回し、馬さんに懲役2年の実刑判決、罰金3万元、前の懲役3年と合わせて刑期4年の判決を宣告した。
三、経済的迫害
明慧ネットの統計によると、2021年9月、当局は、学習者から55万44元を掠め取った。その内訳は、裁判所からの罰金50万元で、警官により不当に押収された現金は5万44元であった。
名前 | 省 | 市 | 区県 | 刑期 | 裁判所の罰金(元) | 警官が不当に押収した現金 |
年 齢 |
曾小莉 | 広東省 | 梅州市 | 蕉嶺県 | 5年 | 5万 | ||
鄧万英 | 四川省 | 瀘州市 | 9年 | 5万 | |||
コウ建芬 | 山東省 | 浜州市 | 4年 | 4万 | |||
王忠実 | 山西省 | シ博市 | 博山区 | 8年 | 4万 | ||
李源東 | 広東省 | 茂名市 | 8年6カ月 | 3万 | 53 | ||
于忠 | 山東省 | 浜州市 | 3年 | 3万 | 2万 | ||
馬俊亭 | 山東省 | 泰安市 | 4年 | 3万 | 81 | ||
李艶霞 | 広東省 | 東莞市 | 2年6カ月 | 2万 | |||
李新平 | 遼寧省 | 大連市 | 3年 | 2万 | |||
高明潔 | 山東省 | シ博市 | 博山区 | 4年 | 2万 | ||
雷煥英 | 四川省 | 瀘州市 | 5年 | 2万 | |||
徐樹君 | 黒竜江省 | 鶏西市 | 3年 | 1万 | 88 | ||
王伝雲 | 黒竜江省 | 鶏西市 | 3年 | 1万 | 82 | ||
孫錦輝 | 山東省 | 泰安市 | 2年2カ月 | 1万 | 47 | ||
王蘭梅 | 山西省 | 太原市 | 2年 | 1万 | 75 | ||
羅太会 | 四川省 | 瀘州市 | 3年6カ月 | 1万 | |||
唐祖群 | 四川省 | 瀘州市 | 3年3カ月 | 1万 | |||
ゴウ啓珍 | 四川省 | 瀘州市 | 3年3カ月 | 1万 | |||
楊曼曄 | 上海市 | 2年 | 8000 | 54 | |||
彭昭群 | 四川省 | 瀘州市 | 3年 | 8000 | |||
章興連 | 四川省 | 瀘州市 | 3年 | 8000 | |||
顧継紅 | 上海市 | 1年6カ月 | 6000 | ||||
馮淑傑 | 黒竜江省 | 鶏西市 | 虎林市 | 2年6カ月 | 5000 | ||
楊艶霞 | 吉林省 | 長春市 | 徳恵市 | 1年 | 5000 | ||
金さん | 吉林省 | 長春市 | 徳恵市 | 10カ月 | 5000 | ||
王彦風 | 遼寧省 | 大連市 | 2年6カ月 | 5000 | |||
苟正瓊 | 四川省 | 瀘州市 | 3年 | 5000 | |||
閻佩華 | 天津市 | 寧河区 | 懲役3年執行猶予4年 | 5000 | 80 | ||
王忠勝 | 遼寧省 | 撫順市 | 新浜県 | 4年 | 4000 | ||
胡輝 | 河北省 | ケイ台市 | 2年 | 3000 | |||
陳秋香 | 山東省 | 済寧市 | 梁山県 | 1年 | 3000 | ||
郭進照 | 河北省 | ケイ台市 | 懲役1年執行猶予1年 | 2000 | |||
付麗紅 | 河北省 | ケイ台市 | 懲役1年執行猶予1年6カ月 | 2000 | |||
杜玉花 | 河北省 | 張家口市 | 11カ月 | 2000 | |||
代亜軍 | 黒竜江省 | 鶏西市 | 虎林市 | 8カ月 | 2000 | ||
張万信 | 河北省 | 唐山市 | 懲役1年6カ月執行猶予2年 | 1000 | 85 | ||
鄭潤 | 湖南省 | 永州市 | 寧遠県 | 2年 | 1000 | ||
燕秀紅 | 河北省 | ケイ台市 | 4年6カ月 | 3万 | 50 | ||
温玉艶 | 吉林省 | 吉林市 | 6年 | 44 | 76 |
迫害の実例
1、広東省蕉嶺県の曾小莉さんに懲役5年と罰金5万元の判決
2021年9月5日の明慧ネットによると、広東省梅州市蕉嶺県の曾小莉さん(女性)は懲役5年と罰金5万元の判決を下された。
2、王海乾さんに懲役7年6カ月と罰金5万元、唐之開さんに懲役5年と罰金3万元の判決
四川省達州市大竹県の王海乾さんと唐之開さんは一審を不服として控訴したが、ともに中級裁判所に原判決維持との結果を出された。王さんは懲役7年6カ月と罰金5万元、唐さんは懲役5年と罰金3万元の判決を言い渡された。
3、広東省東莞市塘廈鎮の李艶霞さんに懲役2年6カ月と罰金2万元
広東省東莞市塘廈鎮の李艶霞さんは2021年9月7日午前9時、東莞市大嶺山裁判所に懲役2年6カ月と罰金2万元の判決を下された。裁判所は弁護士の弁護意見を無視した。
警官は李さんの家から押収した私物を勝手に処理し、携帯電話のうち1台は国庫に引き渡し、その他の電子製品である携帯電話やパソコンなどは違法にオークションにかけ、売却して罰金と相殺し、その他の私物を破棄したという。
四、遼寧省丹東市振安区検察庁は不起訴 潘晶さんが帰宅
2021年9月17日、潘晶さんは15日間拘束されたが、丹東市振安区検察庁は社会に危険をもたらしたという案件は証拠不足で、案件を差し戻した。振興公安分局の警官は潘さんの家族に「保釈」の手続きをさせ、9月17日夜、潘さんは帰宅した。
丹東テレビ工場の元電話交換手の潘さんは、1999年4月から法輪功の修煉を始め、1カ月足らずで関節リウマチ、胃炎、角膜炎、五十肩、偏頭痛、腰痛、子宮後傾症、背中の痛み、頸椎石灰化、腸閉塞、乳腺症などの病気が治った。体が軽くなり、会社の医療費を節約することができた。
しかし、1999年7.20、当局が法輪功迫害を開始した後、潘さんは法輪功を学び続けたとして、7回にわたって連行され、2回労働教養処分を科され、精神病院に送られたこともあった。迫害により、潘さんは何度も死にそうな状態になった。中共の学習者への迫害は20年にわたり、潘さん本人にも、家族にも、経済的、肉体的、精神的、そして名誉の面で多大な損害を与えた。
法輪功は法輪大法とも呼ばれ、1992年に中国で李洪志先生によって公に伝え出された佛家修煉大法である。法輪功は、宇宙の特性「真・善・忍」を原則とし、緩慢で、優美な五式の功法動作を含んでいる。法輪功の修煉により、短期間で心身ともに浄化され、道徳の向上をもたらす。1999年に中共が法輪功を迫害する前、公式統計によると、中国本土では1億人が法輪功を修煉していた。法輪功の代表的な著作である『轉法輪』は、現在40カ国以上の言語に翻訳されている。 1996年3月22日、「北京晩報」は、1月と2月のベストセラー書籍のリストを掲載し、その中には『轉法輪』が含まれていた。1998年8月11日、「北京日報」は北京の朝トレの記事を掲載し、学習者が煉功している写真をつけて法輪功について言及した。1998年10月20日、中国国家体育総局が長春とハルビンに派遣した調査チームの責任者は、法輪功の調査を行った後、法輪功が健康に有効で、更に社会の安定と精神文明への貢献を肯定した。
統計資料:2021年5月、不当判決を受けた中国の学習者の統計資料(中国語):ダウンロード(92.4KB)
(完)