【明慧日本2023年10月17日】(明慧記者・李静菲)2023年10月、アメリカのシンクタンク「家族研究評議会」は、『中国の信教の自由に関する報告書』(2023年版)を発表した。同報告書は、中国共産党(以下、中共)が中国国内の宗教団体に対して大規模な弾圧を行い、共産党のイデオロギーに対抗するあらゆる信仰を弾圧していると指摘した。中共の宗教弾圧キャンペーンは、良心に従って生きたいと願う人々に悲惨な結果をもたらした。
『中国の信教の自由に関する報告書』(2023年版)のスクリーンショット |
『報告書』の一節は、中共による過去20数年間の法輪功への迫害を要約したもので、「法輪功学習者に対する中共の残虐行為の規模と残酷さは、第二次世界大戦以来見たことがないものである」と指摘している。
「家族研究評議会」の報告によると、法輪功(法輪大法とも称される)は正式な宗教ではなく、座禅を行い、真、善、忍の道徳理念を推崇する精神修養法である。しかし、この急速に発展した功法は、1990年代末に当時の共産党員の数(6,300万人)を超える7,000万人から1億人の修煉者を集めたため、中共政権の怒りを買った。中共が数十年にわたって中国の伝統的な信仰を弾圧してきた結果、中国人の精神的支えとする信仰への関心は日増しに高まった。これが中共にとって脅威と見なされた。
『報告書』によると、1999年7月から、中共政府は法輪功に対する信仰の根絶に取り掛かり、信仰を放棄せず、法輪功の修煉をやめようとしない人々に対して大規模な連行を行い、労働教養所に収容し、洗脳および拷問を行った。中共当局は彼らに拷問を加えながら、信念を捨てさせ、煉功をやめさせようとした。迫害は今も続いている。
『報告書』は、生体臓器狩りは、中共が学習者に加える迫害の中で最も恐ろしいものであると指摘し、中共は良心の囚人から強制的に臓器を摘出し、利益を得ているという。「ある研究者グループは、中国の患者(海外からの旅行者も含めて)は数日以内に移植に適した臓器が約束されており、欧米では数カ月~数年の時間が必要なことに対し、中国での待ち時間は、信じられないほど短いことを証明した。臓器移植を受ける人のために、これほど早く適合する臓器を見つけることができるのは、中国の強制的な運営のもとでのみ可能である。中共は、無実の法輪功学習者の命を強制的に奪っているのだ」
『報告書』はまた、2019年6月17日、中国における良心の囚人に対する強制的な臓器狩りを調査した独立法廷は、法輪功学習者が臓器狩りの主要な供給源であると結論づけたことにも触れている。人権弁護士は、2001年以来、少なくとも65,000人の法輪功学習者が臓器を得るために殺害されたと推定している。中国政府は臓器売買から莫大な利益を得ている。「グローバル・ライツ・コンプライアンスによると、中共は臓器売買で少なくとも年間8億4千万ドルの利益を得ており、その利益が17億ドルに達すると推定する人もいる。現在では「移植ツーリズム」として知られる臓器移植のために、20カ国以上の患者が中国を訪れているという証拠がある」
「家族研究評議会」は米国と国際社会に対し、中共による信仰の自由を迫害する暴行に正しい対応をするよう勧告した。
「中共が一貫して人権を侵害しているため、中共を他の政府と同様に扱ってはならないのは当然である。米中間の貿易・外交において、人権と信教の自由の問題は(真っ先に)解決されなければならないものである」
「国際社会は、中共政権が恥ずかしげもなく人権と信教の自由を踏みにじり、且つ、何の結果や責任も負わないことを決して許さない」