【明慧日本2024年11月4日】アメリカのデラウェア州ホケッシンの公共図書館で10月21日の夜、中国共産党(以下、中共)による法輪功学習者(以下、学習者)からの生体臓器収奪を告発する受賞ドキュメンタリー映画『国有臓器』の上映会が開催された。上映後には、生体臓器収奪の生還者であり、学習者である程佩明氏が受けた生体臓器収奪を証言した。観客は、中共による生体臓器収奪の規模の大きさや、長期にわたる残酷な行為に衝撃を受け、多くの人が悲しい涙を流した。
程氏は法輪功を修煉しているとの理由で拘禁された。2004年、中国の刑務所に拘束されている間、本人が知らないうちに肝臓と肺の一部が摘出されていた。2006年に刑務所から脱出し、多くの困難を経て、2020年にアメリカ政府の支援と国連難民プログラムを通じてアメリカに渡った。
アメリカのデラウェア州で開催された映画『国有臓器』の上映会の様子 |
映画『国有臓器』の上映後のパネルディスカッションで、生体臓器収奪の被害者・程氏(右2)が、自身の耐え難い苦痛や奇跡的な脱出について語った |
デラウェア州議会議員3人がこの映画を鑑賞し、誰もがこの許し難い生体臓器収奪の暴虐を阻止するために、さらなる行動を起こすことを表明した。
デラウェア州下院議員「臓器収奪の暴虐が未だに続いていることに心を痛めています」
デラウェア州下院議員で少数党リーダー、州知事候補でもあるマイケル・ラモーン氏は、生体臓器収奪の暴虐が未だに続いていることに心を痛めているという。同議員は、「今ではさらに多くの人々が被害者となっており、特にこの臓器収奪を受けた被害者であり生還者の姿を目の当たりにすると、本当に胸が痛みます」と語った。
ラモーン議員は、生体臓器収奪の暴虐を阻止するための努力を続けると約束した。同議員は、「これは政治とは関係なく、人命に関わる問題です」と述べた。今年6月、彼が発議した中共による臓器収奪を非難する下院決議HR143号は、デラウェア州下院で可決されている。
映画『国有臓器』を鑑賞したデラウェア州下院議員マイケル・ラモーン氏 |
デラウェア州上院議員、人々に目覚めて行動するようを呼びかける
映画『国有臓器』を鑑賞したデラウェア州上院議員デイビッド・ローソン氏 |
デラウェア州上院議員デイビッド・ローソン氏は、HR143号決議の共同提案者の1人であり、2022年には類似の法案を提出している。
ローソン議員は、この映画が明らかにする迫害の内幕は彼の想像を超えているという。同議員は、「家族が音信不通になり、永遠に見つからないとき、あなたは心痛を感じるだろう」「中国でさらなるジェノサイド、さらなる死、さらなる殺人が起こる前に、私たちは警鐘を鳴らさなければならない」と述べた。
ローソン議員は、程氏が生体臓器収奪された後に生き延び、アメリカに来ることができたのは「非常に奇跡的であり、彼の出獄の道はまさに奇跡です。彼は暗闇の中の声なのです」とも述べている。
ローソン議員は、直ちに行動を取るよう呼びかけた。「第一に、中国(共産党)への支持を停止する必要がある。経済的に中国(共産党)を支援するのを停止することができます」。同議員は、中国で臓器移植を行っている人々が医療保険を受けられないようにする法律を制定することが、この犯罪を終わらせるための良いアイデアだと考えている。彼は、「今晩私がここで聞いた最も重要なことは、保険会社が支払いをするのを止めることです。これは大きな一歩になると思いますし、私たちはそれを実現できます」と語った。
現在、アメリカのアイダホ州、ユタ州、テキサス州では、保険会社がアメリカ人が中国で受けた臓器移植手術の費用の支払いができないという法律が成立している。
イスラエル、スペイン、イタリア、台湾、ノルウェー、ベルギー、カナダ、韓国などの国々では、中国での臓器移植に対する医療保険を禁止する法律が存在している。
デラウェア州下院議員「苦痛を感じました」
デラウェア州下院議員ポール・バウムバック氏もHR143の共同提案者である。同議員は、「これは非常に悲しい映画であり、今起きていること(臓器収奪)を描いています。この映画は、影響を受けた家族や友人の物語を伝え、臓器収奪の人数に驚愕しています」と述べた。
映画『国有臓器』を鑑賞したデラウェア州下院議員ポール・バウムバック氏 |
バウムバック氏は、この映画が人々に苦痛を与え続けている犯罪を強力に告発しているという。「私はその苦痛を感じましたが、その苦しみの深さは想像を絶するものです。知れば知るほど、その実態にますます驚かされます」と語った。
連邦上院議員候補「傍観してはいけません」
2人の米国連邦上院議員候補者と、2人のデラウェア州下院議員候補も、映画『国有臓器』を鑑賞した後、生体臓器収奪の暴行に対する認識を高め、行動を起こすよう呼びかけた。
無所属の連邦上院議員候補で元州上院議員マイク・カッツ医師は、映画『国有臓器』を鑑賞した後に次のように述べいる。「中国でこのような深刻な人権問題が発生していることは、実に衝撃的で憤りを覚えます。私たちの国もその問題を認識しているものの、金銭的な影響によって解決に至っていません」「これは非常に憂慮すべきことであり、この問題に即座に取り組む強力なリーダーが私たちの国に必要です」
映画『国有臓器』を鑑賞した連邦上院議員候補で元州上院議員のマイク・カッツ医師 |
カッツ医師は、中国に人権問題があることを以前から知っていたという。そして「人々がこれらの問題を認識し、傍観していてはいけません」と呼びかけた。
共和党の連邦上院議員候補であるエリック・ハンセン氏は、中共政府が中国人に対する殺害と生体臓器収奪を支持していると聞いたとき、非常に衝撃を受けたという。
ハンセン氏は、「中国に行けば、たった1週間で臓器が手に入る。何が起きているのか分かるはずです。自分が臓器を得るために誰かが殺されている、これを受け入れることはできません」と述べた。
ハンセン氏は、より多くの人々にこの問題の深刻さを認識するよう呼びかけた。「中国(中共)政府が法輪功学習者や、彼らが迫害する必要があると見なす人々の臓器を収奪し続けることを、私たちは止める方法を見つけなければなりません。死刑囚であっても臓器を収奪されるべきではありません。この行為は非常に恐ろしいものであり、直ちに終わらせる必要があります」
映画『国有臓器』を鑑賞した共和党の連邦上院議員候補であるエリック・ハンセン氏 |
デラウェア州の州議会議員候補者「このすべてを終わらせるための手助けができればと思っています」
デラウェア州議会議員候補アレックス・ホミッチ氏は、臓器収奪などの暴行を止めるために人々が一緒に行動することが非常に重要だという。彼は「今こそ、人々が周りで起こっていることに目を向けるべきだと思います」と述べた。同氏はまた、特に若い世代に中共の生体臓器収奪の暴行についてもっと知ってもらいたいと語った。
デラウェア州議会議員候補クリス・ベロニオ氏は、2012年から2015年まで香港に住んでいたことがあり、中共の臓器収奪についてある程度知っていたが、そのコントロールの程度には依然として衝撃と恐怖を覚えたという。彼は、「この映画は本当に信じられないほどで、非常に感動していますが、正直言って恐ろしいです。中国での臓器収奪の事実を暴露するのを見て、今、私は目の当たりにしたことに驚いています」と述べた。
映画『国有臓器』を鑑賞したデラウェア州議会議員候補クリス・ベロニオ氏 |
ベロニオ氏は程氏の勇気に感銘を受けており、「彼のエピソードは本当に恐ろしいです。私はこのすべてを終わらせる手助けができればと思っています。こうしたことが他の誰かに再び起こることがないようにしたいです」と述べた。
中国人「生体臓器収奪の暴行が遅かれ早かれ暴露されます」
映画『国有臓器』を鑑賞した人々の中には中国人もいた。デラウェア大学の研究員の郭搢臣さんと彼の妻は映画を鑑賞した後、非常に悲しくなり、気持ちが「とても辛い」と話した。同氏は以前に生体臓器収奪に関する話を聞いたことがあるが、「このように完全に報道されたのは初めてです。そして、今日は1人の男性、つまり法輪功学習者の程氏が登場して自身の体験を語ったことが、さらに衝撃的でした」と述べた。
郭さんは、「真実は覆い隠せない」と考えており、これらの生体臓器収奪の暴行は遅かれ早かれ暴露されるという。彼は「こうしたことを完全に隠すことは非常に難しく、何らかの形で情報が漏れる。以前から私たちはこの問題について議論していました。しかし、この映画を観た後は、この問題がより現実的に感じるようになりました」と語った。
郭さんは、もっと多くの人々に真実を知ってもらう必要があると考えている。「関係者に出会ったときは、現在起こっている事実をもっと伝えるべきだと思います。中国のメディアに思考をコントロールされるのではなく、正しい情報を提供することが重要です」と述べた。