【明慧日本2024年5月31日】(明慧記者・王英)米議会・対中国行政府委員会(CECC)は2024年5月10日、2023年の中国の人権に関する年次報告書を発表し、数人の法輪功学習者(以下、学習者)が受けた迫害を例に挙げ、中国共産党(以下、中共)による法輪功に対する迫害を非難した。
クリス・スミス米議会・対中国行政府委員会委員長(写真出典:CECCのビデオスクリーンショット) |
米議会・対中国行政府委員会(CECC)委員長のクリス・スミス氏は5月10日、以下のように述べた。「委員会の年次報告書は、中共が人権規範を遵守していないことを記録した上、習近平と中共が繰り返し行ってきた残虐行為、並びに人類に危害を加えた罪に対し負うべき責任を追及している」
「報告書は今後も、国会と政府が対中政策を策定する際の指針となるであろう。そして、中国で長い間苦しんできた人々に知ってほしいのは、彼らは忘れ去られてはいない。また、迫害が終わる日を目にすることができるであろう」
ジェフ・マークリー、米議会・対中国行政府委員会(CECC)の共同議長(写真出典:CECCのビデオスクリーンショット) |
米議会・対中国行政府委員会(CECC)の共同議長であるジェフ・マークリー氏は、次のように述べた。「中国の人々は、国際法に規定されたすべての人権を享受するのが当然である。CECCがこの報告書にて記録したように、中共当局は国民にこれらの権利を与えることを拒否し続けている」
CECCが発表した声明によると、議会・対中国行政府委員会は、日増しに悪化しているイスラム教徒、キリスト教徒、法輪功学習者、およびチベット仏教徒などに対する迫害を含めて、一連の問題における中共当局の職権乱用行為を際立たせたかったという。
報告書によると、中国当局は法輪功への迫害を続けているという。2022年12月、中共当局は拘禁されていた学習者、ラジオ放送局のパーソナリティの龐勲さんを拷問して死亡させた。
明慧ネットの報道によると、四川省人民ラジオ放送局のパーソナリティの龐勲さんは、迫害の実態を伝えたために2020年7月に連行され、懲役5年の不当な判決を受けてから楽山嘉州刑務所に拘禁されたが、2022年12月2日に刑務所の迫害によって30歳の若さで死亡した。
CECCは報告書の中で、学習者の牛暁娜さんと周徳勇さんの迫害事例を含む、他の懸念される事例も公表した。
報告によると、2021年4月19日、ハルビン市当局は法輪功を修煉していたとして、牛暁娜さんと母親の佗文霞さんを連行した。警察はその後、2人を別々に釈放した。しかし、2022年3月、警察は再び牛暁娜さんを連行した。牛暁娜さんは体が不自由で、活動能力に問題がある。2022年9月、ハルビン鉄道運輸裁判所は彼女に15年の禁固刑を言い渡した。
CECCが記録したもう一つの迫害事例は、学習者の周徳勇さんに関するものである。
報告によると、山東省勝利油田の技師で学習者である周徳勇さんは、自宅から山東省東営市の警察によって連行され、妻の法輪功資料も没収された。彼の妻は米国にいる。2023年4月、山東省東営市裁判所は周徳勇さんに懲役8年の不当判決を下した。
報告書はまた、フロリダ州議会第12選挙区のガス・ビリラキス下院議員とマルコ・ルビオ上院議員を含む米国政府関係者は、中共に周徳勇さんの釈放を求めたという。
CECCは米国の行政当局および議会に対し、臓器狩りを目的とした人身売買に関与した者に制裁および他の処罰を科す「生体臓器狩り制止法」(H.R.1154 / S.761)を可決するよう勧告した。
さらに、CECCは米国政府に対し、中共による米国内での安全保障関連事業の運営、華僑コミュニティに対する監視と脅迫、および情報収集活動を阻止させるよう勧告した。