【明慧日本2024年3月25日】貴州省貴陽市の法輪功学習者・張菊紅さん(53歳女性)は、法輪功を学んでいることを理由に、中国共産党(中共)から繰り返し迫害をされた。今年2月、三江留置場に2年近く拘禁されていた張さんは、南明区裁判所から懲役7年6カ月の判決を言い渡された。その1年9カ月前、張さんは4年6カ月の判決を終えたばかりだった。
苦難の人生を経て、法輪功の修煉によって生まれ変わった
張さんは1970年7月23日生まれ、貴陽市小河経済技術開発区王武村に住んでいる。2、3歳の時、脳脊髄膜炎にかかり、入院して、一命は取り留めたものの、脳脊髄膜炎の後遺症が残り、頭が悪くなった。小学5年生から6年生に進学することができず、4年生に戻された。そのため、中学受験ができなくなり、退学せざるを得なくなった。
14、15歳の時、張さんは働きに出たが、脳脊髄膜炎の後遺症のため、仕事がうまくできず、アルバイトを転々とした。その後、張さんは早々に結婚したが、夫は農業の仕事を怠けるだけでなく、喫煙、飲酒、ギャンブルなどの悪習があった。家計は張さん1人で支えるしかなかった。十数年後、夫は毒薬を飲んで亡くなった。その後、まもなく12歳の息子も水死した。張さんは悲しくて苦しんでいた時、配達のためにトラクターを運転して、交通事故に遭い、肩の骨を折った。
2011年、人生に絶望した張さんは、両親の勧めで法輪功の修煉を始めた。思いがけず、修煉後、張さんは薬を飲まずにすべての病気が消え、交通事故の大怪我をした肩の骨も自然に元の位置に戻った。それから張さんは明るくなった。
法輪功を学んで心身に大きな変化をもたらし、張さんは法輪功と創始者の李先生に心から感謝している。それから、張さんは自ら受けた体験を人々に伝え、より多くの人々が身体の不調や心の傷から解放されるようになった。
家のドアや窓に「福」の文字の飾り紙を貼り 懲役7年6カ月の判決を受ける
2022年4月25日午前9時、小河区三江派出所と小河区公安分局の警官が張さんの家に押し入り、その場で張さんに手錠をかけた。警官は二階と一階の部屋に「封印」の紙を貼り、午後11時まで家宅捜索を行った。その後、張さんは小河公安分局に送られ、尋問を受けた。
4月27日、張さんは「特別人員過渡隔離所」に送られ、隔離された。5月17日、隔離を解かれた後、貴陽市第四留置場に移送され刑事拘留された。この間、張さんは弁護士を雇った。
張さんが連行された後、結託した中共当局の公安、検察、裁判の関係者らに濡れ衣を着せられた。南明区検察院は「証拠不足」のため、追加捜査が必要だという理由で、案件を小河区公安分局に2、3回も差し戻した。南明区裁判所は張さんに裁判を2回行った。1回目の裁判は、張さんの親族が不明な「ショートメール」を受信したとして傍聴に行けなかった。2023年11月下旬の2回目の裁判は、張さんの親族が1人しか傍聴できず、「証拠不足」で裁判が途中で中断した。
それ以来、張さんの家族は張さんの情報を得ることができなかった。張さんの家族が弁護士から、張さんが南明区裁判所から懲役7年6カ月、罰金3万元の判決を言い渡されたことを知ったのは、1カ月前の2024年2月のことだった。
濡れ衣を着せられた判決書(電子版)
張さんの家族はいまだに、南明区裁判所の朱印が押された「刑事判決書」を受け取っておらず、弁護士から電子版の判決書を見せてもらっただけである。その判決書から、家族は張さんが「7年6カ月」の判決を受け、3万元の罰金を科されたことを知った。
南明区裁判所が裁判の時間、場所、過程を開示せず、張さんが新年を祝うために窓やドアに貼った「福」の文字の飾り紙を「法輪功の公開宣伝」とし、2つの部屋(1つは張さんの部屋、もう1つは貸出中の部屋)で発見されたもので張さんの罪になる証拠品としたと、家族は「刑事判決書」を読んでわかった。
張さんは「私は罪を犯していません。家で母の面倒を見ていました。ドアや窓に貼ってある「福」の飾り字は、新年の前に新年を祝うために貼ったもので、宣伝と何の関係もありません。これほどの良い漢字が、どうして『悪』と結びつくのですか?」と自己弁護したそうだ。
『刑事判決書』に弁護士の弁護について言及している。弁護士は「張菊紅さんに有罪判決されたのは、『2つの部屋で発見された法輪功に関連するものと福の飾り文字』が理由としたのですが、飾り紙の文字は伝統的な習慣で貼るものです。2階の部屋にあった品物は張菊紅さんの所有物だとしていますが、その部屋が貸し出されている部屋です。張菊紅さんが『微信(WeChat)』の通話で『心からの九文字』という言葉を言ったと訴えられましたが、検察側は、その言葉の意味の説明と定義をしていません。張菊紅さんからカレンダーを受け取った人が、その証拠としたカレンダーを見せてくれていません」
「張菊紅さんに対する起訴内容は事実誤認で、証拠不十分です。公訴人が新たな犯罪事実と量刑証拠がないにもかかわらず、張菊紅さんに量刑を5年半に提言したのは職権乱用です。検察は捜査員の違法な証拠収集方法における「違法行為」に目をつぶり、説明もしなかったため、本案件で収集された関連物証や記録、押収リストなどは違法な証拠です。また、本件の『審査認定の意見』は法的な証拠ではなく、調査機関内部スタッフが出したもので、客観性がないため、合法的なものではありません」
「張菊紅さんの家から探し出したものについて、邪教のものかどうかは専門知識のある方に鑑定してもらうべきで、貴陽市公安局国内安全保衛部門はそのものを鑑定する資格を持っていません。鑑定根拠、鑑定基準、鑑定手順もなかったため、このような合法性のない証拠が有罪判決の根拠とすることはできません」と述べた。
弁護士は「有罪判決の本質と根源から」張さんの有罪判決は違法で冤罪だとし、無罪を主張した。
南明区裁判所の裁判で裁判官は、「違法で、不正確で、虚偽の証拠を案件から排除する」という弁護士の申請を受理せず、検察側が提出したいわゆる「証拠」はすべて、「合理的かつ合法的」と認めた。法輪功の修煉が自分自身、家族、社会にとって「百利あって一害なし」という張さんの自己弁護に耳を傾けず、法廷で裁判官は張さんの話を中断させたりした。
南明区裁判所は、検察側が張さんに対する「禁固5年半と罰金の勧告」という提言に基づき、最終的に張さんに7年6カ月と罰金3万元の判決を下した。
冤罪を被せられる
2016年7月24日、より多くの人に法輪功の素晴らしさを知ってもらうため、開陽で法輪功の資料を配布していた張さんは、開陽派出所の警官に連行された後、小河鎮三江派出所の警官によって洗脳班に送られた。80日以上拘禁された後、張さんは貴陽市第一留置場に移送された。同年10月28日、張さんは三江派出所から逮捕状が出された。
2018年2月13日午前、貴陽市花渓区裁判所は張さんに対する裁判を行った。3月2日、裁判所は張さんの弁護士に電話で、張さんに懲役4年6カ月の判決を言い渡したと通知した。
同年8月31日、貴陽市中級裁判所は、張さんに対する二審裁判を行った。張さんは法廷で、裁判長の張祥虎の「いつから、なぜ法輪功を学ぶのか?」という質問を答えた。
張さんは、「2011年、私は病気治療のために法輪功を学び始めました。法輪功を学んで患っていた病気は完全に治りました。法輪功は良い功法とわかって、他人も恩恵を受けるようと法輪功の資料を配りました」と話した。張さんはまた、江沢民を訴えた理由について、「法輪功は人々に善のことを教えています。私は法輪功を修煉して病気が治ったことは事実です。法輪功迫害を引き起こした江沢民は法輪功を中傷し、弾圧しました。私は法輪功の真実を伝えただけで拘留されるのは納得できません」などと述べた。
法廷で、張さんの弁護士・李さんは法律に基づき、時間をかけて張さんの無実を説明した。しかし、貴陽市中級裁判所は2018年11月8日、原判決維持との結果を出した。
2019年1月8日、張さんは貴州省第一女子刑務所に収容された。2020年7月、張さんは釈放された。
それから1年9カ月後の2022年4月25日、張さんは再び連行され、裁判所から懲役7年6カ月の判決を受けた。2023年11月下旬に2回目の裁判が中断し後、1年余り前から刑務所から出所したばかりで、「再犯」との口実で裁判所は張さんに重い判決を下した。「刑事判決書」に2023年12月10日付だった。
現在、張さんは貴陽市の三江留置場に拘禁されている。張さんは、一審に出廷した弁護士を通じて貴陽市南明区中級裁判所に控訴したという。
(注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)