中共の強制洗脳班で受けた「心を抉る」迫害
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文/中国の大法弟子 

 【明慧日本2024年12月30日】

 洗脳班における「心を抉る」(精神的な迫害)の過程についてお話しします。

 単独隔離と外界からの完全遮断、不当な自由と権利の剥奪

 洗脳班が精神的な迫害を効果的に行うための前提条件の1つは、国民のすべての自由と権利を不当に剥奪することです。不当に拘禁された者は完全に単独隔離され、10数平方メートルほどの狭い部屋に閉じ込められます。その部屋には3つのベッドと狭いトイレが設置され、残りの空間は通路程度の幅しかありません。そこでは2人の付き添い指導員によって24時間厳重に監視・管理されます。さらに、座り方や寝方に至るまで、理由のない干渉や強制を受けるのです。

 例えば、洗脳班に送られた初日の夜のことです。私はベッドの上に座り、膝を伸ばして脚を交差させていました。それを付き添い指導員のリーダー・階長に見られると、厳しい口調で怒鳴られました。「煉功は禁止だ!」私は何が起きたのか理解できないまま呆然としていると、彼女は少し穏やかな口調で続けました。「これは煉功ではないけど、ここでは煉功は禁止されている」

 また、ある日の深夜2時か3時頃、私はトイレに行った後、ついでに静功をしようと思いました。ベッドの上に座り、始めて1分もしないうちに、付き添い指導員の1人が大声で問いただしました。「○○、何をしてるのか? さっさと横になって寝なさい!」

 部屋のドアは普段閉じられており、時折開くこともありますが、外で誰かが通る気配がすると、付き添い指導員はすぐにドアを閉め、他の人と接触する機会を完全に遮断します。部屋の外に出ることも禁じられています。ある日、私はドアのそばで通路をちらっと見ただけで指導員にすぐに制止され「外を見てはだめ!」と言われました。私が「なぜ?」と尋ねると、彼女は「外には監視カメラがあって、上の指示で許されない」

 外界との接触を完全に遮断するため、普段の食事、排泄、睡眠、歯磨き、入浴、洗濯など、すべてこの部屋の中で行われます。本来なら外で行うべきこと、例えば食堂での食事の受け取りや衣服の乾燥、日用品の購入なども付き添い指導員がすべて代行し、非常に厳しく管理されていました。この場所では、一定の期間が経つと階層や、付き添い指導員は変更されます。私は2度階層を変えられ、3つの異なる部屋に移されました。1つ目の部屋では階層を変えられなかったものの、しばらくしてから2人の付き添い指導員が交代しました。これは、おそらく環境を意図的に変化させることで、拘禁者に精神的な緊張を与えるための手段であったと思われます。

 「親情」を利用した誘惑

 彼らは「親情」を利用した誘惑を仕掛けてきます。時には付き添い指導員が雑談を装い、自然な会話の中で演じる形で行われます。

 私が洗脳班に連れてこられて間もない頃、ある付き添い指導員が私に尋ねました。
「お子さんは何人いますか?」
「2人います」と答えると、
「お孫さんはいますか?」とさらに聞かれました。
「いますよ」と答えると、またこう聞かれました。
「お孫さんは男の子? 女の子?」
「男の子も女の子もいますよ」と答えました。

 すると付き添い指導員はこう言いました。
 「ほら、すごく幸せじゃないですか。政府に協力して、何か書いて(転向して)帰れば、家族団らんの楽しみを味わえるじゃないですか!」

  私はこう返しました。
 「私はもともと家で家族団らんを楽しんでいました。それを何の手続きも示さずに、彼らが私を家から連れ去り、ここに閉じ込めたから家族と楽しめなくなったんです。何かを書くとすれば、彼らが私に説明すべきですよ。何の法律に基づいて私をここに連れてきたのかを書いてもらいたいものです!」

 付き添い指導員は言葉に詰まり、何も答えることができませんでした。

 テレビによる騒音と精神的毒素の浸透

 洗脳班の「規定」では、朝7時~夜10時まで、就寝時間以外は部屋のテレビを常に流しておかなければなりません。ある日、付き添い指導員が寝坊してしまい、急いで外の洗面所に行ったため、テレビをつけるのを忘れていました。その時、階長がやって来て「どうしてテレビをつけていないのか?」と尋ねまして、すぐにテレビをつけました。

 テレビでは時に、大法を攻撃し中傷する映像が流され、また時には一般のテレビ番組や内容、広告、ストーリー作品、連続ドラマなどが放送されます。しかし、中共のテレビというのは「偽り」、「悪」、「闘争」、名誉や利益、欲望や情欲、中共邪党への低俗な賛美や美化、歴史の歪曲などを、映像や視覚を通じて人々の脳に注ぎ込む手段にすぎません。休むことなくテレビを流し続けることで、徹底した強制的な洗脳を行い、邪悪な精神的毒素をじわじわと浸透させます。それによって人の正念を汚染し、蝕んでいきます。知らず知らずのうちに人を大法から遠ざけ、まるで「ゆでガエル」のように少しずつ内面を変化させていくのです。最終的な目的は、人の正念を低下させ、常人の状態に引き戻して「転向」を実現することにあります。

 洗脳班での騒音と身体的な影響

 時には洗脳班のスタッフが付き添い指導員に対して、わざと音量を大きくするよう指示することがあります。その狭く、圧迫感のある空間で、長時間高音量のテレビを流し続けることにより、深刻な騒音汚染が生じ、精神が乱されます。その結果、被害者は心を落ち着けることができず、正常に考えることができなくなり、頭がぼんやりして思考が鈍くなり、イライラしたり不安定な状態に陥ることがあります。

 私が洗脳班に不当に拘禁された初日から、夫は洗面用具を送ると言いましたが、当局に拒否されました。理由は、私が家で押収された真相資料が多いからだという。

 私が不当に拘禁されてから20日後、ようやく家族との初めての面会が許されました。夫は一目で私の目がぼんやりとしているのを見て、同行していた洗脳班のスタッフ・黄某に尋ねました。「どうして彼女の目はまるで固定されたようで、目玉が動かないようだが?」。黄某は恥ずかしげもなく「ここにいる人はみんなそうです」と答えました。

 家族が私の体調について尋ねると、私は「いつも頭が重く、ぼんやりして眠気が強く、目が乾燥して膨張感があり、時々イライラして気分が乱れることがあります」と答えました。「ここにいる人がみんなそうだ」というのは、恐らく深刻な騒音汚染や、食事に何らかの毒物が混入されていることが原因かもしれません。その後、夫が黄某に「彼女を外で散歩させたことはありますか?」と尋ねましたが、黄某は「たまに」と答えました。私はすぐに「一度もありません!」と彼の嘘を暴露しました。

 脅迫、侮辱、心理的暗示

 脅迫、恐喝、侮辱、罵倒、そして人身攻撃は、洗脳班で人の意志を打ち砕き、破壊するために使われる一般的な手段です。洗脳班が被害者を差別的に扱うことは、この手法の第一歩です。洗脳班では、基本的に「スタッフ」と「付き添い指導員」が協力して、最も簡単で一般的な脅し文句は「転向しなければ、出られない!」というもので、これは彼らの常套句になっています。時にはもっと厳しい口調でこう言われることもあります。「転向しなければ公安に通報して、何年かの刑を言い渡される。あなたの一生がダメになるんだ…」また、付き添い指導員は説得するような口調で言うこともあります。「転向しないと、出られないよ」。さらにこう続けます。「あなたたち修煉者の誰それが、ここに何年もいるけど、出られなかった。後から入ってきた誰それが、転向の書類を書いたらすぐに出られたって聞いたよ…」

 2012年12月25日(私はすでに50日以上、拘禁されていた)、教育科の責任者が私が拘束されていた部屋に来ました。彼女は付き添い指導員にテレビを消すように指示し、私に向かって大法を攻撃しながら言いました。「法輪功は邪教で、政府が修煉を禁止しているので、修煉してはいけない! これについてはしっかり認識しなければならない」。私は「法輪功は邪教ではありません。憲法で信仰の自由が保障されています。私は法輪功を修煉し、真・善・忍を信じて、道徳的に高尚な良い人であることに何の間違いがありますか。公安省が発表した(公通字[2000]39号)文書には14種類の邪教組織が認定されていますが、法輪功は含まれていません」。彼女は脅迫して言いました。「政府に逆らってはいけません。あなたは必ず認識を変えなければならない、さもなくば、良い結果は得られません…」その後、彼女はこう続けました。「あなたたちのリーダーの○○さんはすでに認識を変えたそうです。あなたも認識を変えなければなりません! 彼は下の階にいます。いつでも彼と話をしなさい」。私は「人はそれぞれで、志も違います」と答えました。

 彼女は続けて言いました。「あなたもこの年齢、非常に微妙な年齢ですね。もうすぐ70歳になるのに、まだ70歳にはなっていない。もう年末で、来年になったら厳しい取締りが始まる。そうなったら、以前1年の労働教養を受けていた人は2年になり、3年だった人は5年になる。そうなったら、あなたの退職金もなくなるし、あなたの息子や孫の学業や就職にも影響が出る。よく考えてみて、転向の誓約書を書いて、年を越して外に出たほうがいいんじゃないか?」

 その後、彼女は自分で言いました。「ああ、今年の報告はもうすぐだわ。ちょっと電話をかけて、彼らに待っててもらおう」。そう言うと、彼女はわざと電話をかける真似をしました。電話を終えると、紙とペンを取り出して「誓約書を書けばまだ間に合う」と私に言いましたが、私は「絶対に書きません!」と断固として拒否しました。

 
翻訳原文(中国語):https://www.minghui.org/mh/articles/2024/11/23/485097.html
 
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