【明慧日本2025年5月9日】(米国ワシントンDC=明慧記者・李静菲)アメリカ合衆国下院は5月7日夕方(アメリカ時間)、406対1という圧倒的多数でH.R.1503法案、通称「臓器強制摘出阻止法案」(Stop Forced Organ Harvesting Act)を可決した。この法案は、ニュージャージー州選出の共和党下院議員クリス・スミス氏によって提出された。
法案発起人「『臓器強制摘出を阻止するためには、断固とした行動を取らなければならない」
5月7日午後、議会議事堂前で記者会見する共和党のクリス・スミス下院議員 |
5月7日午後、スミス議員は国会議事堂前で記者会見を開いた。法輪大法情報センターを含む複数の団体や組織の代表が、記者会見で発言した。
スミス議員は記者会見で次のように述べている。「(中国共産党[以下、中共]による)これらの反人類的犯罪の残虐さと、それによって引き起こされる苦しみは想像を絶するものです。犠牲者一人ひとりから2つから6つの臓器が摘出されているのです。これは医学の名を借りた殺人です」
「私たちは行動を起こさなければならなず、かつ断固として行動をしなければなりません」
「このような忌まわしく、非人道的で、ますます拡大している行為に対抗するために、2025年版『臓器強制摘出阻止法案』は、大統領によって臓器の強制摘出や臓器目的の人身売買に資金提供、支援、またはその他の形で関与していると認定された者に対して、厳しい制裁を科すことを求めています」
「臓器強制摘出阻止法案」は、外国(特に中国を含む)で行われている臓器の強制摘出や人身売買の状況についての包括的な報告を義務づけている。また、関与した者に対しては、最大25万ドルの民事罰、最大100万ドルの罰金および最長20年の懲役を含む刑事罰を科すとしている。さらに、関与者は米国への入国が認められず、ビザ取得の資格も与えられないことになっている。
法輪大法情報センター代表「中共による法輪功への迫害は、確たる証拠によって裏付けられている」
5月7日午後、国会議事堂前で開かれた記者会見で発言する法輪大法情報センターの代表マーク・ヤン氏 |
法輪大法情報センターの代表マーク・ヤン氏は記者会見で次のように述べた。「1999年以降、数百万人の法輪功学習者(以下、学習者)が、ただ『真・善・忍』という信仰を堅持しているという理由だけで、残酷な迫害を受けてきました。彼らは拘束され、投獄され、拷問を受けています。その一方で、中国の臓器移植産業は爆発的な成長を遂げています」
マーク氏は、確かな証拠により、これまでに少なくとも5000人以上の学習者が迫害によって命を落としたという。
マーク氏は、「2006年、中共が国家の承認のもとに学習者から臓器を生きたまま摘出していることが暴かれました。当時、多くの人々はこの事実を受け入れることができませんでした。あまりにも残酷で、かつて例のないこのような迫害行為は、多くの人々にとって信じがたいものでした。著名な人権派弁護士デービッド・マタス氏は、中共のこの行為を『この地球上でこれまで見たことのない邪悪』と表現しましたが、それは当時の人々の感情をよく表しています。あれから約20年が経ち、人々は中共による臓器収奪についてもはや疑念を抱かなくなっています」と語った。
マーク氏は、過去20年以上にわたり学習者への継続的な支援を続けてきたクリス・スミス下院議員に感謝の意を表した。
スミス議員が提出した「臓器強制摘出阻止法案」は、与野党を問わず広く支持され、下院を通過した。
スミス議員「法輪功学習者の寛容さと善良さに拍手を送る」
1999年11月18日、米国連邦議会下院は、中共に対して法輪功への弾圧を停止するよう求める「第218号決議案」を可決した。これは、中国が法輪功に対する不当な弾圧を開始して以来、米国議会が初めて可決した中共に対する迫害停止を求める決議である。この決議案を起草したのは、クリス・スミス下院議員である。
2025年5月7日、スミス議員は連邦議会議事堂前で記者の取材に応じ、学習者の強靭さに感謝の意を示した。特に、中共による過酷な弾圧に直面しながらも揺るがない姿勢に敬意を表した。彼は、学習者の修煉の権利を守るために共に立ち上がる決意を示し、学習者の寛容な心と善良さに称賛をした。