文/中国の大法弟子
(明慧日本2011年12月28日)私の親戚のAさんは企業の社長で、1989年の「6.4天安門事件」の前に陸軍部隊の某高級将校の運転手を務めました。「6.4天安門事件」の時、その部隊は命令を受けて上京し、任務を終えたあと将校と士官は全員退役させられ、北京市の各公安局、支局、派出所に転職させられました。その高級将校は別のところに赴任を命じられ、側近を連れていくことができませんでした。彼がAさんに将来の希望を聞くと、Aさんは退役して、北京に残って企業を経営したいと答えました。その高級将校は自分の人間関係を頼ってAさんを会社の社長にさせました。
その将校と特殊な関係があったため、Aさんの企業はすぐ大金を儲けました。苦労して12年経営したあと、Aさんは企業を売却して故郷に帰りました。体がそれほど健康でなく、暇つぶしのために、Aさんはよく物理療法、按摩、温泉に行き、病院で検査もしましたが、体調は改善されませんでした。
彼は法輪大法を認めており、大法の修煉者に感心しています。私が共産党から迫害を受けた時、彼はよく見舞いに来てくれました。「7.20」以降彼に真相を伝え、特に捏造された「天安門焼身自殺事件」を伝えた時、彼はとても納得しました。『中国共産党についての九つの論評』の発表後、私は彼に共産党からの脱退を勧めて、彼は気さくに脱退しました。体調が悪い時、一緒に法輪功をやろうと彼に勧めたことがあります。法輪大法の修煉者は共産党が言うような社会の弱者層ばかりでなく、私が知っている修煉者には教授、専門家、医学博士がいて、みな自分の分野で大きな業績をあげていると彼に教えた時、彼は「それは知っている」と言いました。
「では、どうして私と一緒に煉功しないのか? あなたは金を持っているが、金で薬を買えても、健康は買えない」と言うと、彼は「私に修煉は無理だ。それほど良くできないから」と言いました。私が「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」と彼に教えると、彼は気さくに「はい、これから毎日念じてみよう」と言いました。
後日、彼は奥さんと一緒に我が家に来て、「あなたを一番信用している。あなたが知っている修煉者の中に医学博士がいるだろう? 頼む、その博士にちゃんと検査をしてほしい。私は時に頭が痛くて時に息が苦しく、時に腰が痛くて時に足の裏がかゆくて、本当に堪らない。いくらお金を使っても構わないが、検査すれば安心できる」と言い、お金が入った封筒を出して、「これを、その博士に渡してほしい」と言った。「修煉者はお金なんかもらうはずがない」と私が説明したら、彼ら夫婦は「法輪大法の修煉者は本当に素晴らしい」と感服しました。
Aさんの状況を医学博士に紹介すると、博士は「では、彼ら夫婦は私達と一緒に大法を修煉したらどうか」と言い、「今はまだ修煉できる様子ではないので、また後日にしましょう」と私は答えました。それで、博士はAさんの入院検査の手配をしてくれました。
Aさんは1週間入院して、透視、レントゲン、CT、MRIなど一連の検査を受け、「生命に危害が及ぶ病気はないが、小さい不都合が多い」との結果でした。主治医は彼に冠動脈ステントを入れることを提案したので、手術と聞いて彼はとても緊張しました。同じ病室の患者もできれば手術しないほうがいい、手術をすれば今後「心臓病」と決め付け終生薬を飲まされる、と提言しました。聞くと彼はもっと緊張して、博士が管理する病棟に移りたいと私に頼みました。
私が博士に伝えたら、「社長の病気はとても軽くて、病気ではないと言っても過言でない。私が管理する病棟は危篤患者の病棟なので、彼がここに来るのはよくない」と言いました。しかし社長は、「博士に会いたい、博士は信用できる。博士を尊敬している! 私は博士の病棟を見に行ったが、壁にかけた18枚の銅の額の中で、15枚は博士宛てに贈られた感謝状だ。病気を治してくれれば私は彼に金を贈る!」と言いました。博士が「誰もが金を欲しいわけでないよ」と言うと、社長は「欲しくない人は馬鹿じゃないか? 金と利益に目がくらむ人を、今まで私はたくさん見てきた」と返しました。博士は「それは常人なので、修煉者はそれを重視しない」と言いました。
博士に会った時、社長はこの病院で撮ったすべてのフィルム、および以前、他の病院で撮ったものまですべて持ってきて、恭しく博士に渡しました。博士はそれを見ずに「あなたのために手配した主治医はこの病院の最も医術の優れた医者ではないが、最も責任感の強い医者だ。あなたの状況を全部彼女から聞いたが、あなたの体は問題がない」と言うと、社長はとても不思議そうに「では、どうしてこれほど多くのフィルムを撮るのか?」と聞きました。
博士は微笑んで、「あなたは科学機器が撮ったフィルムばかりを信じて、人を信じていない。人体をはじめ、近代科学が釈明できないものはたくさんある。人体の脈絡は縦横に交錯して、血管と細胞は幾千幾万もあり、寒かったり暑かったり、お腹が空いたり疲れたり、悲しかったり喜んだり、随時随所に体のどこかに不具合として現れる。ほとんど病気にはならないが、ちょうどその時に検出されたら病気だと診断されてしまう。人体には自己調整と治癒機能がある。例えば太ももがテーブルにぶつかれば肌に紫色のあざが出るが、何の処置をしなくても自然に治る。しかし、レントゲン写真だけを見れば多くの血管から出血していて、まるで大怪我のようだ。この道理ではないだろうか? あなたはもう退院できる、体はとても丈夫で何の問題もないと私は言い切れる」と言いました。
それを聞いて社長は驚きました。博士は引き続き「問題がないと言っても信じないのか? それに病院はどんな病気でも治療できるとは限らないので、私たちと一緒に法輪功を修煉したらどうか?」と言いました。
「あなたの医術はこれほど高明なのに、なぜ法輪功を修煉するのか」
「そう聞かれるだろうと思った。最初、私も気功をああだこうだと信じなかった。私は自分の手に取っているメスしか信じなかった。妻も妻の母親も法輪功を修煉していて、私に修煉するように勧めたが私は断わった。私の結婚にまつわる面白いことを教えよう。昔、妻の母親は病弱でよく意識を失って倒れた。妻はとても親孝行なので、母のために将来医者と結婚しようと決心した。このようにして妻は私と結婚した。実は結婚する前から妻の母は法輪功の修煉を始めて、病は奇跡的に治った。妻も母について修煉をして、医者である私の治療をもう必要としなかった。妻と義理の母は私に修煉を勧めた時、私は、法輪大法は良いが私の医術も良い! 名利も手に入れたし尊敬もされて、よく海外へ学術交流と講演に行き、とても面子が立っている、と私は思った」
「しかし私自身にも病気があり、しかも病気の原因が分からず自分も治療できないのだ。朝、私はずっとランニングをしていたが、ある日走っているうちに突然道端に倒れ、目が覚めたら多くの人に囲まれていたが、何が起こったか私にはまったく記憶がない。仕事の過労のせいだろうと思ってあまり心に留めず、家族にも言わなかった」
「しかし、しばらくして同じ事が起きて、前回よりひどく、私は怪我までしてとてもショックだった。自分は心脳血管病の専門家で、優秀な成績で博士課程に入り全国の有名な指導教官について、卒業後は何度も欧米に訪問研究をして学術論文も多く発表したので、医学上の問題なら、自分以外にまた誰に助けを求められるのか? 私は自分の医術、近代医学、医薬理論などを改めて考え、妻と義理の母がやっている法輪功を考えてみた。義理の母はもし修煉していなかったらとっくの昔にあの世に行ったに違いない。それで、私は頑固な観念を変えて法輪功の修煉を始め、自分の人生もそれからぐんと変わった」
「以前は一日働いたら疲れて眠く、寝るとなかなか起きられない。栄養と食事を非常に重視し、私一人の食費は家族全員の分よりも多かった。今は一日に5、6時間寝たら充分で栄養にもこだわらなくなり、毎日元気いっぱいで四つ、五つの手術を執刀しても楽勝だ。もっと大きな変化は思想の変化で、法輪大法に出会ってから、自分が持つ知識と技術はまるで幼稚園レベルで、法輪大法に比べたら何にもならないことをはじめて知った。法輪大法は博大で奥深く、できないことがなく及ばないものもない。医者である私が持っている医術、社長であるあなたが持っているお金は、生死に直面する時には何の役にも立たない。名や利や情は、生まれる時に持って来られるものではないし、死ぬ時に持っていけるものでもない。一方、法輪大法は根本から人間のいかなる問題も解決できる。私は法輪功と師父を固く信じている、その気持ちをはっきりあなたに伝えたい」
社長はずっと、博士の話を真面目に聞いていました。
(続く)