安徽省亳州市の白傑さん 10年の冤罪晴れぬまま迫害死
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 【明慧日本2017年5月13日】安徽省亳州市の法輪功学習者・白傑さんは、今年4月14日、宿州市刑務所の迫害により死亡し、享年55歳だった。遺体は強行して火葬されたため、家族は骨灰を持ち帰った。身長178センチ、85キロだった白さんは骨ばかりに痩せこけ、痩せた顔は変形しており、すっかり様子が変わっていため、服を着せる時に手伝った友人でさえ見分けることができなかった。

 病院で緊急措置をとる十数日間の中で、家族は決まった時間内に、扉の小さなガラス窓を隔てて見ることだけを許可された。白さんは依然として足かせを付けられベッドにつながれ、亡くなった後にようやく取り除くことができた。

 白さんは亳州市工商銀行の職員で、以前に武術や気功に興味があり、1995年に友人の紹介を通じて法輪功を学び始めた。その時から、白さんは法輪功の博大で奥深い法理に心服し、「真・善・忍は良い人か悪い人かを判断する唯一の基準」[1]を知り、失わなければ得られず、善悪の報いがあるという道義が分かるようになった。それ以来、白さんは仕事の中でも、生活の中でも真・善・忍の基準で自分に要求し、他人には寛容にし、良い人さらに良い人になるようにずっと努力してきた。

 仕事の中で、取引先からの謝礼を贈られることが避けられない状況下でも、法輪功を学んだ後の白さんはすべて婉曲にそれを断った。以前、白さんは世間に対して不平不満をいだき短気な性格であったが、今ではどこでも他人のことを考えて、どんな仕事でも喜んで引き受けた。こうすることで楽しく生きることができ、熱心に多くの人に法輪功を学ぶようにと勧め、紹介した。

 1999年7.20、江沢民が法輪功を迫害してから現在に至り、18年来、白さんは何度も不当に連行され、家財を押収され、判決を下されるなどの様々な迫害を受け、心身に極めて大きなダメージを与えられた。

 何度も不当に拘禁される

 2001年3月のある日、白さんは勤務先から、610弁公室の人員と上司に農幹学校の「法輪功法制勉強クラス」へ騙されて行かされ、そこで強制的に思想改造(洗脳)された。

 2002年6月、白さんは勤務しているところを薛閣派出所の警官に派出所まで連行された。そこで2人の警官に滅多打ちされた後、当日の夜すぐに渦陽留置場に送られた。ここでは警官に指示された他の受刑者たち数人が、交代で白さんに対して乱暴を働き、白さんの胸部、腰部など多くの所に内傷を負わせた。この迫害は1カ月以上続いた。

 2002年9月、勤務先の責任者は強大な圧力の下で、白さんを退職させるように強制したため、白さんの収入が断ち切られた。2003年正月のある日、白さんは法輪功が迫害されている内容のショートメールを送信したため人に通報され、数人の警官が扉をこじ開けて白さんを連行しようとした。しかし、部屋の中にいた白さんはドアをロックして、警官と対峙する中、幸い数人の親戚が駆けつけてくれ連行を阻止した。

酷刑演示:毒打

拷問の実演写真:暴行を受ける

 2004年9月17日、白さんは市第二中学校の前で法輪功の迫害資料を配布していた時、警備員に手錠で殴られ、左眉の傷口から血が顔面に流れた。道を通った薛閣派出所の警官はこの状況を見て、有無を言わず白さんを留置場に連行した。留置場では、警官は受刑者に白さんを殴るように指図したため、受刑者は拳で力いっぱい白さんの胸を殴打したため、痛みで白さんは立ち上がることができず、上着は出血して血で染まった。このような状況下でも白さんは恨むことなく、善悪には報いがあるという道理を受刑者らに話して聞かせ、諦めずに言い続け、善を勧めたので受刑者らはようやく手を放して暴力行為をやめた。

酷刑演示:野蛮<span class='voca' kid='74'>灌食</span>

拷問の実演写真:野蛮に灌食される

 白さんは断食して迫害に抗議したため、警官に無理やりに灌食された。4カ月後、白さんは2年の労働教養を強いられ、安徽省南湖労働教養所に送られたが、高血圧などの症状がでて、生命の危険があるために労働教養所に入所を断られた。そして、1万元をゆすり取られた白さんはやっと解放され帰宅できた。

 迫害されて脳血栓の症状が現れる

 2013年9月22日晩11時頃、国保大隊(法輪功迫害の実行機関)の警官は白さんの家に侵入し、いかなる証明も提示せず、家にあるコンピューター、プリンター、書き込みドライブ、法輪功の書籍、携帯電話、現金などを押収した。9月の22日、23日、26日には、亳州市の14人の法輪功学習者が相次いで連行された。

酷刑演示:铁椅子

拷問の実演写真:トラの椅子

 白さんは薛閣派出所に連行され、トラの椅子に2日間縛り付けられ、睡眠を許されず、白さんの両足は浮腫んだ。警官は不明な薬物を飲ませようとしたが、白さんは気付いて飲まなかった。長時間にわたり迫害されたため白さんは意識不明になり、市病院に運ばれ緊急措置を取ったが目が覚めた後に話せなくなった。

 警官は白さんを留置場に3回送ったが、すべて留置場側に断られた。高という警官は市長のところに行き「留置場で死んでも留置場は責任を負わない」との書面の指示をもらって、強行して白さんを留置場に送った。ある警官は「お前が死ぬ時、ここで死んでもかまわない」と喚いた。

 家族は強く呼びかけしたり、関連部門に手紙を書いたりして、1カ月後、白さんは帰宅した。今回の迫害で、白さんは半身が麻痺し歩くのが困難となり、はっきり話すことができなくなった。

 救急車で法廷に運ばれ、懲役10年の判決を下される

 2015年12月8日、チョ城区裁判所は李冬梅さん、王順利さんと白さんの3人に対して裁判を行った。当日、白さんの家族は担架で白さんを法廷まで担ぎ込んだ。白さん本人は正常に話せず、歩くこともできなかった。家族は診断書を法廷に渡した。裁判長・車海三は診断書を信用せず、午後、女性の司法官、2人の司法警察官を連れて白さんや家族と一緒に病院に行き、指定の専門家に再度検査してもらうように要求した。白さんの家族は診察代金を拒否したため、再度の検査をやめた。

 車海三は「白さんの家で裁判を行う」と言いふらしたため、家族は我慢の限界となり、「裁判所までが私の家で開廷するなんて、誰が言ったのですか! 身内がここまで迫害され、今からあなた達に任せ、生死は問いませんから。法輪功を学んでいるだけじゃないですか! 信仰は人の自由ですから、法を犯していません」と言い争った。

 昨年の春、警官はドアをこじ開け、家で留守をしていた白さんを留置場に拘禁した。家に帰った家族は白さんの行方が分からなくなり、あちこちを尋ね回った。間もなくして、チョ城区裁判所で白さんに対する裁判が行われた。当日、白さんは救急車で運ばれ、担架で法廷に担ぎこまれた。

 昨年4月11日、亳州市610弁公室の指示により、裁判所は14人の法輪功学習者(白傑さん、付明義さん、李冬梅さん、王守略さん、朱少軍さん、李海峰さん、崔勇さん、王俊芝さん、唐家玲さん、趙素蘭さん、張素美さん、蒋月華さん、賈紅娟さん、朱鳳敏さん)に対して不当な判決を下し、刑期がそれぞれ懲役3年~10年であった。白さんは懲役10年の重い判決を下された。

 6月18日、白さんは他の法輪功学習者と一緒に宿州市刑務所に送られた。そこで、警官は受刑者にもともと重病の白さんを殴るように指示したため、白さんの病状はいっそう悪化した。

 今年4月1日、家族は刑務所からの電話を受け「白さんは3月31日夜8時に脳溢血の症状が現れて、意識不明になり、今日の午前8時に病院で緊急措置を取っている」との内容だった。家族は病院に駆けつけたが、病室に入ることは許されず、扉の小さなガラス窓を隔てて見ることだけを許可され、近づくことが許されなかった。

 4月14日午前8時、白さんは宿州病院で冤罪が晴れないまま、無念の中で死亡した。亡くなった後、ようやく足かせがはずされた。

 注:
 [1]李洪志先生の著作:『轉法輪

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2017/4/21/345925.html)
 
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