香港シンポジウム開催 臓器狩りを暴き 迫害停止を促す
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 【明慧日本2018年6月20日】6月10日、香港で中国の宗教の自由に関するシンポジウムが開催された。香港、台湾および海外から政界要人、専門家が出席し、共産党が法輪功などへの団体に対する迫害、生体臓器狩りについて討論し、迫害停止を呼びかけ、迫害の責任を追及した。同時に世界を共産化しようとする野望を取り除き、共産主義が人類にもたらした災難についても討論した。

'图1:来自香港、台湾及海外的政要名人、专家学者,在研讨会上揭露中共强摘器官,呼吁制止迫害、追究罪责。'
香港で開催されたシンポジウム

 5月29日、米国国務省は2017年度『国際自由報告』(中国語版『中国2017年人権報告』を発表した。この報告の中で法輪功をはじめ信仰団体が共産党の迫害を受けていることに言及し、海外メディアは広く報道し、国際社会において、共産党の人権迫害が再び注目されているという。これに関してカナダの人権弁護士デービッド・マタス氏が6月のはじめ香港を訪問した際、香港佛学会の主催で「中国には宗教の自由があるか?」と題して、法輪功が受ける迫害を中心にシンポジウムが行なわれた

 マタス氏は、中国で迫害を受けている多くの団体の中で、唯一信仰団体が臓器強奪によって虐殺を受けているという。チベット人、ウイグル人、地下教会のキリスト教徒を含むが、しかし共産党の法輪功学習者に対する迫害は最も厳しく、共産党の「肉体消滅政策」に基づき、学習者は被害者となっている。強制収容された学習者が最も多く、途切れることのない臓器供給体にさせられている。彼らは強制収容された人数の半数を占めるという。

 臓器売買は中国政府の医療の中毒

 デービッド・マタス氏と、カナダの元アジア太平洋局長のデービッド・キルガー氏は過去10年かけて、共産党が法輪功学習者から臓器を強奪して移植手術を行っていることについて、独立した調査を行なった。2010年、2人はノーベル平和賞の候補にノミネートされた。

 2016年、マタス氏、キルガー氏とベテラン記者のイーサン・ガットマン氏は共同で最新調査報告を発表した。それによると共産党は年間10万件近く臓器移植手術を行なっていることが明らかになっている。「このような大量の臓器供給は、主として法輪功学習者から強奪しているが、そのほかに良心犯も含まれ、ほかの解釈はない」という。目下、共産党の臓器売買は医療の主な収入源となっており、「臓器売買はすでに医療の中毒になっている」とマタス氏は語った。

 信仰を迫害するのは中国共産党の政治需要である

'图2:加拿大人权律师大卫·麦塔斯'
カナダ人権弁護士のデービッド・マタス氏

 なぜ法輪功学習者が臓器強奪の標的にされたのか? マタス氏はこの問題を回答するには、被害者の身体から証拠を探すのではなく、犯罪者の本質から探さなければならないという。「中国共産党にとって言えば、迫害の理由は彼ら自身の政治的な需要だからである」と話した。

 マタス氏が指摘したのは、共産主義は、無神論、唯物主義、マルクス主義、社会主義などが含まれ、「西洋からの輸入したもの」であるが、中国政府は建国時に、中華民族の民族主義に利用した。彼は、共産主義は政権を奪取し維持するための機械であり、改革開放に従い、資本主義は「敵」から「友人」に変わり、民族主義は彼らが統治を維持する一つの駒にしか過ぎないという。そこで共産党が新たな敵に選んだのは、人数が多く、いかなる組織もない、共産党がコントロールできない法輪功である。そして法輪功を悪魔化し、無人格化したあと、学習者たちの大量の臓器を売買して利益を得るようになり、「この星で前代未聞の邪悪な行為を行なった」と話した。

 医師「中国国内での臓器移植は、嘘八百の上で成り立っている」

'图3:台湾国际器官移植关怀协会副理事长黄士维医师'
台湾国際臓移植関懐協会副理事長の黄士維医師

 台湾医科大学付属病院雲林分院の泌尿科主任医師で、台湾国际臓器移植関懐協会副理事長の黄士維医師は、「中国の臓器移植の改革は本当か?」と題して発言した。彼は、中国は未だに国際基準に符合した臓器提供システムを作っていない。中国の浙江大学付属病院の臓器移植主任医師の鄭樹森は、563例の肝臓移植の臓器の出どころ、道徳論理に符合した証明を提出する手立てがないため、国際的に権威ある『国際肝雑誌』は彼の論文の発表を取り消し、雑誌への論文発表を永久に禁止した。不気味なのは鄭医師は「610弁公室」の下部組織である「浙江省反邪教協会」の副会長だという。

 そしてこのあと共産党の前衛生部長で、臓器移植発展基金会理事長の黄洁夫は、この論文は偽造だと決めつけた。その理由は浙江大学付属病院ではこの期間中、心停止で臓器を提供されたのは116例であるという。この案例の開きから見れば、黄洁夫が国家のため数字を偽造しているのか? それとも附属病院が偽造しているのか? 中国の臓器提供、分配および臓器の出どころは、国際社会において分かっていないのである。

 黄士維氏は、臓器移植産業は中国の医院の主な収入源となっており、北京の309病院を例にとって言えば、臓器移植センターが最も金儲けのできる収入源となっているという。2006年に3000万元の収益から、2010年には2・3億元になり、収益は8倍にまで増加したという。「これらの病院になぜこんなに豊富な臓器があるのか? 未だにいかなる国際社会の調査も受け入れていない」と話す。彼はさらに、「中国共産党の死刑囚から臓器摘出に関わる説明は前後に矛盾し、かつ黄洁夫を通して度々国際社会ならびにマスメディアで真相を隠蔽してる」と話した。

 迫害は香港にまで手を伸ばし、政界は勇敢に立ち向かうよう呼びかける

'图4:香港支联会主席、前立法会议员何俊仁'
シンポジウムで発言する香港民主党主席で立法議員の何俊仁氏

 香港民主党主席の何俊仁議員は、「共産党は法輪功に対する迫害を香港にまで手を伸ばしており、彼らに対する残酷な迫害は人道に反する罪であり、国際法にも違反しており、これらの犯罪者らを追跡して制裁しなければならない」と話した。彼は2001年当時香港の長官に任命された、董建華は立法会で法輪功を誹謗中傷する発言をしたのを覚えている。彼はその場で、「長官、あなたは勝手に一つの団体を攻撃するのは、根拠がなく、でたらめな事を言っており、あなたは立法会の特権を持って自分を守っている。もしあなたが外で同様なことを話せば、必ず訴えられ、私もあなたを訴える」と叱責した。

 弁護士である何さんは、法輪功が提訴した案件の幾つかの弁護を引き受けている。街頭での活動を阻止された案件、および不法に強制送還された案件が含まれ、これらの案件は香港社会と切り離すことのできない案件である。弁護団長として、法輪功が合法的な権益を勝ち取るまで、放棄することなく弁護を続けるという。そして市民に一致団結するよう、共産党の専制政治、自由に対する迫害を終らせようと呼びかけた。

 教訓を生かし、手を携えて中国共産政権に対抗せよ

'图5:香港前立法会议员梁国雄'
香港前立法議員の梁国雄氏

 香港前立法会議員の梁国雄氏は、法輪功は迫害を受ける当初、多くの人は自分には無関係だと思っていたはずで、今は共産党が全面的に権威を振るって香港を管治しようとしているという。彼は「一人または一つの団体が迫害を受けている時、通常迫害者はこのように話す、彼らに問題があるため、ほかの人は問題がないから迫害しないという。今20年が経過して、見てごらんなさい、共産党は香港ですべての人に対して権威を振るっている。これは非常に重要な教訓で、すなわち今は一人を迫害しているが、将来的にはすべての人を迫害する」と話す。彼は香港の未来はさらに団結して中国共産党に対抗しなければならないという。

'图6:香港支联会副主席蔡耀昌'
香港市民支援愛國民主運動連合会副主席の蔡耀昌氏

 香港市民支援愛国民主運動連合会副主席の蔡耀昌氏は共産党に対抗する方法を提案した。一つは各界の人士は継続的に団結し、共産党のますますの強権を叱責することであり、二つ目は信仰のある人たちと団結すること、三つ目は共同の普遍的な価値を持つこと、例えば、人権、自由などである。

 蔡氏は、今年の11月国連は中国の人権に関して審議することになっている。当連合会は相関する意見書を提出することになっている。各団体に対して同様な提案をするが、中国共産党が国際社会から批評を受けることを迫ることであるとも話した。

'图7:香港前区议会议员林咏然'
香港前区議会議員の林咏然氏

 香港前区議会議員の林咏然氏は、共産党は、人々の正義の力が共産党を信じる度合いを超えることを恐れている。そして法輪功はまさに正義の信仰だからである。共産党の生体臓器強奪について、彼は、必ず責任を追及しなければならない。人々が正義と光明を選択することを希望するという。

 元凶が法に裁かれることを促し、邪悪な政権を問責する

 このほか、香港立法会民主党主席の胡志偉氏、香港城市大学政治学部を定年退職した鄭宇碩教授より、録音したメッセージを送られた。

'图8:香港立法会议员、民主党主席胡志伟'
香港立法会民主党主席の胡志偉氏

 香港立法会民主党主席の胡志偉氏は、目下、共産党が統治する中国には、普遍的な価値が示している宗教信仰の自由がないという。「天主教にしろ、キリスト教にしろ、仏教あるいは異なる宗教、すべてが共産党宗教部に管理を受けなけらばならない」と指摘した。彼は、共産党が信仰を恐れる原因の一つは人民に信仰の自由があれば脅威となる、二つ目は宗教の信仰は往々にして強大な凝集力を持ち、必ず防備しなければならないという。例えば法輪功のように当局は当初、全力を挙げて推崇していたが、迫害の対象に急変した。「私が思うには、これが共産党の本質だ」と話した。

 共産党が法輪功学習者の生体から臓器を強奪していることが最も邪悪で、人類が受け入れることのできるレベルを遥かに超えている。「これは邪悪の極みであり、良知を喪失したものだけがこのような邪悪な行為ができる」と話し、「必ずこれらの迫害の元凶が法の下で裁かれることである。江沢民を含めて、必ずこの事件の責任を負わなければならない。この臓器強奪は人道に反する為であり、中華民族の身に起きてはならず、この点について共産党の指導者全てが責任を負わなければならない」と述べた。

 鄭宇硕教授はメッセージの中で、共産党は宗教に対する容認度が低すぎるという。「もしこれらの宗教組織あるいは宗教の精神が人権、法治、民主にまで話が及ぶと、扼殺から免れることはできない。国民に対する宗教信仰の自由の蹂躙は、彼らが憲法で語っている宗教信仰の自由とは相反している」と述べた。

 彼は、法輪功学習者が弾圧に直面して、依然として固い決意で信奉している精神を称賛し、人々の尊敬に値するという。「法輪功が共産党の暴政に対抗することで、確かに一つの平衡を保つ力となり、海外の多くの中華街で事実上、法輪功の媒体が唯一中国政府を批判している。この貢献を重視すべきだ」と述べた。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2018/6/13/368779.html)