西洋医学と中国医学の治療法の根本的違い
■ 印刷版
 

文/中国の大法弟子

  明慧日本2019年10月7日】人々は「西洋医学は表面の病状を治療し、中国医学は病巣を根本的に治療する」とよく言います。確かに、真の中国医学は神伝文化を受け継いでおり、現代の実証科学とまったく異なるアプローチをしているため、病巣から根本的に病気を治療することができます。しかし、今に至っては、このような中国医学はもうとっくに伝承が途絶えており、今の中国医学では表面の病状しか治療できなくなりました。

 病巣から根本的に治療する真の中国医学は道家の修煉範疇に入り、常人の次元をはるかに超える理が含まれているのです。

 今の中国医学はすでにその神髄を失い、修煉の根源を忘れてしまいましたが、しかし、漢方薬や鍼灸等の伝統的な治療法はまだ残っています。このような治療法は、もっとミクロな時空にある人体に直接作用し、人体を一つの全体としてみなし、陰陽五行の運行原理に基づいています。それに比べれば、西洋医学はすべて現代の実証科学に基づき、最も表面の体にしか着目していません。

 もし根本的な治療をしようとすれば、それは内に向けて探し、道徳を重んじ、心を修めなければなりません。要するに、内に向けて探さず、外力を加えるような如何なる方法も病状の表面しか治療出来ません。この道理は人間社会が直面するすべての課題に適応します。例えば、自然災害が起きた場合、現代人はそれが偶然の出来事だと理解し、災害を防止するため、どんどん新しい技術を開発し、被災者を救出する効率を上げることばかり考えています。しかし、災害が起きる根本的な原因は、その地域の人々の道徳に問題があったことにまったく気づかず、反省していません。「史記」や「資治通鑑」の中には、君主が天災に直面した時、真摯に懺悔して反省する事例が数多く書かれています。現代人と古代の人々の物事に対する認識は相当かけ離れているのです!

 人類の発展は、中国医学から西洋医学に変っていく過程です。最初の大道至簡から次第に複雑になり、問題に対する認識もミクロの時空から表面の時空に移り、今日になると、この最も表面の物質的な空間しか認識できなくなりました。老子は「道を失いて而(しこう)して後に徳あり、徳を失いて而して後に仁あり、仁を失いて而して後に義あり、義を失いて而して後に礼あり」と説かれました。人間社会の発展は少しずつ宇宙の大道からはずれていき、心性の次元が次第に低下し、ますます表面化して行く過程でした。三皇五帝の時代は、「大道が行なわれていた治世では、人君は天下を以て公と為す」の時代でした。春秋戦国時代になると、「道徳」水準が下がり、孔子、孟子は儒家思想を唱え、「仁」、「義」を持って人の心を正しました。さらにその後、「礼」をもってしても、国を治めることが出来なくなった時、「法律」を制定して人々を制限するようになりました。しかし、「法律」をいくら多く制定しても、人の心を制限することは中々できません。

 今日、私達は法を正す時期の大法弟子として、必ず師父の教えに従い、何事も内に向けて探し、すべてのことを偶然だと見なさず、必ずその深い所に隠れている執着心を探さなければなりません。精進して着実に修めて、初めてその執着を根本的に取り除くことが出来ます。そうして初めて、しっかりと真相を伝えることができ、衆生を救い済度することができ、私たちの先史の聖なる誓約を果たすことが出来るのです!!

 個人の少しの浅い体得です。不適切なところがあれば、同修達のご叱正をお願いします。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2019/9/2/392187.html)
 
関連文章