29カ国の学習者 「610弁公室」元主任・傅政華の迫害記録を政府に提出
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 【明慧日本2021年1月18日】(中国=明慧記者)傅政華(ふ・せいか)は中国共産党(以下、中共)と江沢民のグループによる法輪功迫害の主要な共犯者である。かつては中共の中央「610弁公室」主任、「中央防犯・邪教処理問題指導グループ」の副リーダーであった。長期にわたり北京市公安局、北京市政法委、公安部、中央政法委、司法部で責任を担い、中共と江沢民グループの法輪功迫害を積極的に実施した。

 海外の法輪功学習者(以下、学習者)は、傅政華の個人の経歴と法輪功に対する迫害の記録を29カ国の政府に提出し、傅とその家族に対して、ビザの発行拒否と資産の凍結を含め、法律に基づいて制裁するよう求めた。

 一、傅政華の職務経歴

 傅政華(男性・漢民族)、1955年3月生まれ、本籍は河北滦県。以下は傅の職務経歴である。

 2010年1月~2010年2月まで、北京市公安局党委書記、副局長、局長を歴任
 2010年2月~2013年7月まで、北京市政法委副書記、北京市公安局局長、党委書記を歴任
 2013年8月から2014年12月まで、公安部副部長、北京市政法委副書記、北京市公安局党委書記、局長を歴任
 2015年1月~2015年2月まで、公安部副部長、中央政法委員、北京市政法委副書記、市公安局党委書記、局長を歴任
 2015年3月~2015年8月まで、公安部党委副書記、副部長、中央政法委委員を歴任
 2015年9月~2016年4月まで、公安部党委副書記、副部長、中央防犯・邪教処理問題指導小組の副リーダー、中央610弁公室主任、中央政法委委員を歴任
 2016年5月~2016年7月まで、公安部党委副書記、常務副部長、中央防犯・邪教処理問題指導小組の副リーダー、中央610弁公室主任、中央政法委委員を歴任
 2016年8月~2018年2月まで、公安部党委副書記、常務副部長、中央610弁公室主任を歴任
 2018年3月~2020年4月まで、司法部党組副書記、部長を歴任
 2020年5月~現在、全国政協社会和法制委員会副主任の職務にある

 二、犯罪事実の一部

 傅政華は江沢民グループの法輪功迫害政策を積極的に実施し、全力で法輪功を迫害し、法輪功に対して許すことのできない犯罪を犯した。以下は傅が法輪功に対する犯罪事実の一部である。

(一) 北京市政法委副書記、北京市公安局長在任中に法輪功に対して犯した犯罪

 明慧ネットが2012年に公表したデータによると、2012年1月1日から2012年12月31日まで、北京市が強制連行した学習者は343人に上り、不当に強制労働教育を受けたのは65人で、不当に実刑に処されたのは9人である。これは証拠があって確認できるものであり、中共の情報封鎖により確認できない事例が多く存在する。

 明慧ネットが2013年に公表したデータによると、2013年1月1日から2014年1月19日まで、北京の法輪功学習者が192人強制連行され、6人が強制労働教育を受け、17人が不当な裁判を受け実刑に処され、9人が迫害によって死亡した。2013年、北京で少なくとも24人の学習者が強制連行され、強制洗脳を受けた。この24人は、6月から8月までの間、北京新安労働教養所と、天堂河女子労働教養所から直接洗脳班に送られた人数は含まれない。

 明慧ネットの統計によると、2014年北京の法輪功学習者259人が強制連行を受け、24人が実刑の判決を受け迫害に直面し、6人が失踪、4人が流浪生活を強いられ、26人が私生活の妨害を受けた。2014年10月18日、実刑15年不当に処された、元法輪大法研究会メンバー・王治文さんが出所して間もなく、強制連行され洗脳班で迫害を受け続けた。

 明慧ネットの統計資料によると、2015年、北京の学習者609人が強制連行され、127人の私生活が妨害され、39人が不当な判決を受けて実刑に処され、55人が不当な裁判で審理を受け、28人が不当な拘禁を受けた。

 この他、傅は北京市(公安局)局長と副局長に在任中、迫害で死亡した学習者が少なくとも18人で、杜鵑さん、耿金娥さん、李津鵬さん、趙淑惠さん、李躍進さん、劉春さん、張友維さん、楊明華さん、張秀霞さん、崔佩英さん、葛培君さん、李海林さん、閻玉華さん、陳景生さん、李付軍さん、崔鳳娥さん、絞玉芝さん、高德忠さんである。

(二) 公安部、中央政法委と中央「610弁公室」在任中の犯罪

 傅政華は公安部副部長、常務副部長の職務に就き4年半勤め、同時に中央政法委委員と中央「610弁公室」を2年半兼任していた。この期間、傅が率いる「610弁公室」は、法輪功に対していくつかの迫害運動を発動し、これらの迫害は公安部の協力で行われた。

 最初の迫害運動は、2015年「法輪功の虚偽告発と告訴の濫用の防止や打撃」を加える運動である。この運動は「江沢民の告訴」ブームに対するもので、2015年5月1日、中国最高裁判所は「告訴があれば必ず受理し、案件があれば必ず立案する」と政策を公表した後、中国各地の学習者が相次いで中国最高検察庁に、法律に基づいて江沢民を告訴した。中共当局はこのことを「虚偽告発と告訴の濫用」と称している。中央「610弁公室」が「江沢民の告訴」に参与した学習者を連行、拘留、実刑に処するよう命令を下し、公安部の協力で実施した。

 2017年2月から中央「610弁公室」は、学習者に対して「ドアノック」運動を実施した。いわゆる「ドアノック」運動は「610弁公室」が企画し指揮して、学習者に対する嫌がらせの迫害を発動した。この行動は公安部が統一して行い、各派出所、コミュニティー、居住区委員会、村の委員会の協力で実施した。彼らは名簿に基づき、管轄地区の学習者の家を訪ね「ドアノック」を行い、「思いやり」を装い、実際は学習者の情報収集や修煉を止める「保証書」を書かせるなどのためである。「ドアノック」の過程で警察の行動に協力しないことを理由に、多くの学習者は強制連行され、家宅捜索を受け、実刑に処され、迫害を受け死亡した人もいる。また、家族が巻き添えになり嫌がらせを受けた。

 この他、傅が中央「610弁公室」を主導する期間中、法輪功に反対する世論の宣伝を強化するために、中央「610弁公室」が政策を制定し、各レベルの関係部門にいわゆる「反邪教宣伝」の常態化、制度化を強化した。

 中央「610弁公室」と各レベルの「610弁公室」は、会議や文書による通達などの方式で、法輪功に対する迫害政策の調整を行っている。いわゆる「積極的に防止」と「精確に打撃する」をもって法輪功への迫害を強化していた。

 2016年1月24日、中央「610弁公室」は北京で全国の防犯・邪教処理問題に関する表彰大会と、防犯・邪教処理問題主任大会を開催した。傅は公安部副部長、全国防犯・邪教処理問題指導グループの副リーダー、中央「610弁公室」主任として会議で発言した。その発言は発表されていないが、機密文書で各レベルの「610弁公室」に伝えている。傅の発言は2015年のいわゆる「邪教撲滅の成績」を総括したほか、主に2016年に行うべき仕事を支持し、それは法輪功に対するいわゆる「海外闘争、ネット闘争、防犯・処理」するその他の邪教」の三つの「攻防戦」に力を入れる必要があると強調した。

 2017年4月またはその前に、中央「610弁公室」によって「法輪功予防・統制の重点になる対象者の基準と統制強化(試行実施)に関する意見」という制定を通達した。この通達は主に各レベルの「610弁公室」に学習者を重点的に監視、コントロールするよう指示した。

 2017年4月11日、中央「610弁公室」は成都で「防犯・邪処理問題の宣伝と教育に関する経験交流会」を開催した。この会議の主な内容は「反邪教」の重要性を強調し、同時に「反邪教」の宣伝の経験と手段を押し広め、実際は「反邪教」の名の下で法輪功の迫害を強化し、中共の法輪功弾圧に協力をさせている。

 2017年9月22日、国務院(国会)の防犯・邪処理問題(国務院を装った中共の中央「610弁公室」である)の名義で会議を開き、「中国反邪教ネット」(主に反法輪功の内容)を公開した。これは「610弁公室」が初めて公開したネットで、主に反法輪功の宣伝を強化するためである。

 2015年7月9日、傅などにコントロールされた中央公安部は全国23の省で敢えて法輪功の弁護をした人権弁護士に対する大規模な拘禁、召喚、面談、刑事拘留が始め、人数は300人にのぼる。この度の不当の逮捕事件「709事件」と呼ばれている。中共の公安と司法当局は、学習者を弁護する弁護士に対して、ベンチに座らせる、手錠をかける、殴る、睡眠剥奪、燻蒸、電気ショック、食事に不明の薬物を混入、受刑者による監視、独房監禁、身体の限界を超えた迫害など、学習者に対して使用したのと同じ拷問手段を使用している。この「709事件」で少なくとも7人の弁護士が実刑に処され、長い刑期は8年になる。

 (三) 司法部に在任中に犯した犯罪

 傅は2018年3月から2020年4月まで司法部長を務め、その期間は2年1カ月にわたる。傅はこの2年で継続して司法をコントロールして法輪功を迫害していた。

 刑務所は中共が法輪功を拘禁し迫害する重要な場所であり、不当に判決を受けた法輪功学習者の多くは、刑務所で監禁され、様々な種類の肉体的、精神的拷問を受けている。一方、司法部はその下部組織である刑務所管理局と結託して、刑務所での学習者に対する様々な迫害行為を容認して擁護している。そのため刑務所での迫害により死亡、または身体障がい者になっている人が多くいる。

 明慧ネットの統計資料によると、2020年1月20日から3月8日までのわずかの1カ月半で、全国の刑務所で少なくとも4人が迫害で死亡した。この4人の学習者は、李桂栄さん(78歳女性)が遼寧省女子刑務所で死亡、胡林さん(48歳男性)は遼寧省瀋陽市康家山刑務所で死亡、遼寧省錦州市黑山県の張振才さん(男性)は遼寧省大連刑務所で死亡、遼寧省盤錦市の学習者・鄒立明さん(66歳男性)は遼寧省大連刑務所で死亡した。2019年の不完全な統計によると、19人の学習者が拘禁された場所で死亡し、うち11人が刑務所で死亡している。2018年刑務所で死亡した法輪功学習者は36人に達した。この学習者たちは刑務所であらゆる拷問を受けた。

 傅は中共の司法部長として、刑務所で迫害で死亡した学習者の案件について、言い逃れの出来ない指導責任がある。

 三、結びの言葉

 傅政華はかつての北京市公安局長、公安部副部長、中央「610弁公室」の副リーダ―、司法部長として、法輪功迫害において、中共と江沢民グループの重要なメンバーであっただけでなく、様々な迫害犯罪の首謀者であり、指揮者である。傅が任期中に犯した法輪功に対する様々な迫害行為の責任を追及しなければならない。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/1/6/418183.html)
 
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