情から抜け出せば慈悲心が現れる
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文/中国の大法弟子

 【明慧日本2021年2月13日】定年退職後、私の生活は仕事の環境から家庭環境に変わり、遭遇するすべてが心性の試練になりました。下記に、私がいかにして情魔から抜け出し、怨恨、嫉妬、疑心を取り除き、心底から寛容が出て平静になり、相手のために考えられるようになった過程を書き出して、師父に報告するとともに、同修と交流したいと思います。

 定年退職後、私はまず師父の法を全て系統的に学びました。学び始めた時、非常に集中し、学び、覚え、自分に照らし合わせて、絶えず心性を高め、絶えず新しい法理を悟りました。

 しかし、時間が経つと妨害が来ました。ある日、夫がうっかり息子の携帯を間違えて持って出かけてしまい、子供も父親の携帯を自分のだと思って、微信を開いて見ると、その中に女の人の声で「私はもう離婚したのに、あなたはまだ奥さんと離婚しないの?」と言う声が聞こえました。夫は「待って」と返事をしていました。

 これを聞いた時、心が突き刺されるほど辛くなりました。どおりで夫が携帯を宝物のように持って、触らせなかった理由が分かりました。その中には秘密があったからでした。しかし「私は修煉者だ」と思いました。

 師父は説かれました。「視ても見ざれば迷わず惑わず聴いても聞かざれば其の心乱れ難し」[1]

 師父は説かれました。「しかし、往々にしてトラブルが発生する時、それが人の心の奥深いところを刺すような激しいものでないと効果が上がらず、向上につながりません。というわけで、彼はやはり気になってたまらず、どうしても後ろを振り向いて、その二人の様子を覗いてしまうかも知れません」[2]

 この突然の事を、夫に簡単に聞くことは出来ず、親戚や友人に相談しました。親戚や友人は私に、「このような女性には気をつけてね。今のこの社会では貧乏が笑われ、娼婦が笑われない。女は金持ちの男といることを自慢している。現在の人間は皆、堕落しても恥ずかしさを知らない。あなたは今定年退職して、年齢もそこそこなので、決して騙されないように、彼と離婚しないように気をつけてね」と言ってくれました。

 私は夫の行き先や、財布のお金が減っていないかなどを詳しく調べ始めました。夫がひげをそっていると、半信半疑に、「誰と会うの?」と言い、家でご飯を食べないと、「誰とご飯を食べるの?」、「こんなに遅くなって、なぜ早く帰って来ないの?」と言ったりしました。このように聞いていくうちに、夫を不快にさせ、自分も心が落ち着かなくなり、法が心に入らず、真相を伝えに行くときも、夫がよく行っていた娯楽施設を一回りして、夫がそこにいるのかどうか疑いました。

 私は完全に人心に動かされ、正念がなくなりました。夫は娘に「お母さんは今、退職してすることが無くなって、私を構い出した。このような毎日でどうしたらいい?」と言い、娘は私に電話で「お母さん、修煉者は問題が出ると、他人ばかりを探してはいけないよ。自分を探さなくちゃ!」と言いました。

 突然に悟り 自分を探す

 以前の私は、この面では良く出来ていると思っていましたが、振り返って見ると、全く出来ていないと分かりました。前にも似たような関に遭いましたが、その時は、明確な愛人ではなく、師父と大法を堅く信じて歩んで来ました。それは大法の威厳で、法を実証する中での、師父の加持と保護でした。

 法を得た初期、修煉を通して身体が健康になり、「真・善・忍」の法理で自分を律し、仕事の中で、苦労をいとわず、恨みごとを言われても気にせず、人の損得にこだわらず、隣近所とも仲が良く、家の中では良妻賢母でした。世間の風紀が悪くなった現在、夫は外に女を作りましたが、夫の分かっている一面は、大法の純正と美しさを目の当たりにしたので、最後にはやはり私の所に戻って来るでしょう。狂ったような邪悪の迫害の日々の中、良い仕事と優れた家庭環境でも、上司の圧力があっても、夫と離婚危機の中でも、私はやはり大法の修煉を堅持しました。それは法の中から昇華した正念で、人生の本当の意味は返本帰真で、師父を助け衆生を救うのが私の使命で、人々はこの一刻を待っていると分かったからです。このようにして、師父の加持と保護の下、私は何も失うことはありませんでした。

 しかし修煉とは厳粛なもので、基準はさらに高くなり、正法の中で取り除くべき人心は必ず捨てなければなりません。いつも夫は亭主関白で、気性が荒く、何事も夫の言う通りにしなければ、殴り合いになるので、私は夫を恐れ、夫の言う通りにしていました。修煉してから、殴られても殴り返さず、罵られてもやり返さないようになりました。しかし真に自分を修めてはおらず、心の中では、やはり夫を怨んでいました。

 さらに無神論、進化論の毒害で、こんなに偉大な大法を正確な位置に置かず、修煉をこそこそして、夫に正面から真相を伝えることが出来ず、旧勢力によって人々の悪の一面を利用して取り除いていない恐怖心に隙に乗じられました。とくに邪悪が狂ったような迫害の時に、家庭環境が戦場のようになり、少しでも気をつけないと殴ったり蹴ったりされ、暴力が効かなくなれば、冷戦になりました。

 心の中で怨みが増える一方で、夫婦は長期に冷戦の中にありました。夫は外で遊び、遊興にふけりました。私に暴力や干渉をしてきましたが、冷戦になってからは構わず聞かず、私に無関心になりました。その時の私は退職して家庭に戻った方が落ち着くと思っていたのですが、今はまるで見捨てられたようで、自分の物を他人に占拠されたように辛く、怨み、嫉妬しました。今思うと、正しくない人心が、この状況を引き起こしたのです。迫害は表面的なものです。内を修めて外を安定させるのです。

 内に向けて探し 自分を変える

 師父は説かれました。「修煉とは実に難しいものです。天が崩れ、地が陥没し、邪悪が狂ったように迫害し、生死に関わるときであっても、依然、あなたの修煉の道を確固として歩み続けられるところに難しさがあります。人類社会のいかなる出来事も修煉の道を歩むことを阻むことはできないのです」[3]

 正法時期の大法弟子として、どのようにして修煉のこの道を確固として歩むのか、それは全面的に旧勢力の按排を否定し、三つのことを良く行うことです。

 師父は説かれました。「功を修るに路有りて、心を徑と為す大法は無辺、苦を舟と做す」[4]

 師父は説かれました。「とすれば、煉功の時、関を通過できず気を下ろせない場合、いまの次元にとどまりすぎているのではないか、もっと心性を向上させるべきではないか、と心性から原因を探すべきです! 心性が本当に向上すれば、気は自然に下りてくるはずです」[2]

 修煉は心を修め、自分を法に照らし合わせなければなりません。学法は怠けてはいなかったものの、本当に自分を修める事は出来ていませんでした。

 師父は説かれました。「日頃いつも慈悲の心を保ち、善をもって人に接し、何かをする時にはいつも他人のことを考え、問題が起きた時はいつも他人がそれに耐えられるかどうか、他人を傷つけることはないかを考えていれば、何の問題も起こりません。したがって、煉功にあたっては、高い、もっと高い基準で自分を律しなければなりません」[2]

 私は自分を変え始めました。自分から夫と意思疎通しました。夫と交流する前、まず発正念をしました。

 師父は説かれました。「その人がそれほど凶暴なのは、背後で邪悪が支えているからです。その邪悪を消滅してしまえば、その人も凶暴でなくなります」[5]

 夫と交流する時、法に基づいて、夫の起点に立って問題を考え、理解し、話しました。「迫害が始まって二十数年、私は大法を堅持し、特に江沢民告訴をしてから、あなたと私はあらゆる圧力に耐えてここまで一緒にやってきました。本当に容易ではなく、あなたも一緒に苦しみました」。同時に夫に教えたのは、「私が大法を修煉したことは家庭に影響を与えず、影響がないばかりか、身体を鍛え、良い人になり、更に家庭が良くなりました。愛人だけが人の家庭に足を踏み入れ、破壊し、また自分の家庭も壊滅させます」。同時に心から夫に夜中に帰らないようにお願いしました。

 「夜12時は、身体の臓器の働きを休ませるる時で、 子の刻(午後11時から午前1時まで)は睡眠で休むべきで、一日で最も重要な時間だからです。子の刻は胆汁を育て、胆汁を解毒し、熟睡中にそれは進行するので、11時に寝るのが最も良いのです」。夫は真面目に聞いてから話の最後に、ベットから起き上がって言いました。「安心して、誰が何を言おうと、私は離婚をしない、ご飯を作って!」

 このように、一回一回夫と善意で交流する中で、だんだんと私の心の中の怨みは慈悲の大きなエネルギーによって薄れていき、それから夫は遅く帰って来ることは無くなりました。私も毎回ご飯を食べる前、夫に電話し、「ご飯が出来たよ」と教えます。時に夫はご飯を食べないときは、事前に電話をかけて教えてくれます。たまに、夫がまたあの女の所に行ったのではないかと疑ってしまいますが、法を用いてこの正しくない思想を制約出来るようになりました。

 師父は説かれました。「それからこのような人もいます。以前身体に憑き物があると人に言われ、自分自身もあるように感じましたが、取り除いてあげてからも、気病みが消えず、いつも以前の状態がまだ残っていると疑っているのです。これはすでに執着心になっており、疑心と言います。時間が経つにつれて、また呼び戻してしまう恐れがあります。あなた自身がその心を捨てなければなりません。もう何も残っていないからです」[2]

 正しくない念が出た時、私はすぐに気づくようになりました。「これは私ではなく、疑心だ」。

 師父は説かれました。「それから、自分の意識がいつも他からの信息に撹乱を受けやすく、他からの信息をそのまま信じてしまう人にも、このことが起きます」[2]

 正しくない考えがちらついたとき、私はすぐに気づき、「これは私ではない、それは外来の信息の妨害だ」と思います。このようにして、正念がますます強くなり、疑心、怨恨、嫉妬がますます弱くなり、心底から寛容が出て、理解し平静になりました。

 近頃、毎日のグループ学法で、学法が終わってから、『悪魔が世界を統治している』を読みました。魔鬼の手口、旧勢力の按排と企みがはっきり書かれていて、大法弟子の表面の修めて取り除いていない怨恨、嫉妬、疑心と人々の魔性の一面を利用し、夫婦に壁を作り、伝統的な家庭を破壊し、婚姻の道德、人類の道徳を壊し、人類壊滅の最終目的を達成するための邪悪の計画は、私の家庭の中で崩壊しました。

 大法は私の心を回帰させ、夫を変え、私たちの家庭環境を改善してくれました。現在、私は更に純粋な心で真相卓上カレンダーを作り、正法の最後に更に多くの人々と衆生を救います。苦しんだり疲れたりしますが、しかし心の中は落ち着いています。

 もし法に則っていないところがあれば、慈悲なるご指摘をお願いします。

 注:
 [1] 李洪志師父の詩:『洪吟』「道中」
 [2] 李洪志師父の著作:『轉法輪
 [3] 李洪志師父の著作:『精進要旨二』「道」
 [4] 李洪志師父の詩:『洪吟』「法輪大法
 [5] 李洪志師父の経文:『二十年説法』

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/1/25/418999.html)
 
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