米大統領選後の思考 「結果に執着しないことこそ真理への護持である」
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文/米国カリフォルニア州の大法弟子  

 【明慧日本2021年2月27日】2021年1月11日、トランプ大統領は就任式が無事に終了する1月24日までの間、ワシントンD.C.での「国家緊急事態」を宣言しました。2020年11月3日の総選挙から2日後の煉功中に、私は「2020年、トランプ氏が当選」と刻まれた天書が見えて、彼こそが真のアメリカの指導者だとずっと信じていました。しかし、クリスマス後、地元のグループ交流の中で、「結果に拘ってはいけない」などの話を耳にし、さらに当選者の行方に無関心や超越した態度を見せる同修を目にしたとき、私は頭が少し混乱し始めました。最初はマイナス思考を持つ同修のせいにしていましたが、すぐに自分自身のネガティブな考えが原因だと気付きました。それからの2週間、私は「一体何が起こっているのか?」とずっと考えていました。

 DC旅行の後、朝、『各地での説法五』を学び、この出来事の全体像の捉え方について悟らせて頂きました。

 師父はこのようにおっしゃっています。「つまり、この迷いの中で人間に元に戻る機会と修煉の機会を与えているのです。真相が見えないときでも、正しく行い、更に苦の中で修煉を続けることができれば、これがつまり元に戻ることの鍵です」[1]

 いわゆる「結果に拘ってはいけない」というのは、大統領の座につくことを結果として受け取らず、この一時の魔難で悲観になり落ち込んではいけないと理解しています。逆に、厳しさの中で真理を守り続けていくべきであり、魔難は真理に突き進む道中で一時のデコボコの道程に過ぎません。

 個人的には、今回の大統領選はアメリカ版の「7.20」で、1月6日に警察がトランプ支持者を率いて議事堂に入ったことは「4.25」の歴史的再現のような気がしました。一見、邪悪の気焔が高く上がっていましたが、実際はすべてが師父のご掌握の中にあります。気焔の中で、真理のために立ち上がる善良な人々は鍛えられ、成就されました。

 米国は世界の自由の灯台であり、世界の人権の砦であるため、世紀の正邪の戦いがここで繰り広げられるのも必然的であったでしょう。それらの師父と誓約を交わしたアメリカ人たちもまた、この思想と精神の戦いの中で、創世主との誓約を果たしていくでしょう。世界中の人々が覚醒したとき、トランプが凱旋し、中共が崩壊し宇宙から完全に抹消され、人間社会を正す法の光が宇宙を明るく照らすことになるでしょう。

 旧宇宙が壊滅の最後に辿り着くとき、すべての生命は選択し、自らの位置を決めなければなりません。「激しく荒れ狂う風の中でこそ強靭な草が見つかり、不穏で不安定なときにこそ真の忠臣が分かる」とあるように、大いなる苦難の中で真理を守るために弛まぬ努力をする人こそが選ばれて、新しい宇宙に入ることができるのです。

 師父は、「神は本質から生命を悟らせ、本質から生命の佛性を目覚めさせているからです」[2]とおっしゃっています。個人的には、悟りとは権威や強制によるものではないと理解しており、自立した思考を持ち、政治に叶う正しさの枠組みを敢えて突破する人こそが、主観的な選択と本質的な覚醒を表していると考えています。旧宇宙の崩壊と、法を正すことを妨害する旧勢力の悪魔化は、天体における旧い権威の崩壊と親政府制派のエリートたちの没落を反映しているのです。

 アメリカでの表れとしては、主流メディアや裁判官の意見に頼っているアメリカ人の多くが、自分自身の判断を信じず、自らの考える権利をそれらのいわゆる「権威」に委ねているのです。これがまさに、主体性を失ったこれらの人々が覚醒しにくい原因なのです。人は自分の良心に忠実でいられなくなると、どんどん真実から遠ざかっていくのではないでしょうか?

 「It's not the end. It's just the beginning.」(これが終わりではなく、始まりに過ぎない) 。1月6日、氷点下に近い寒風の中、ホワイトハウス南側のコンスティテューション・アベニュー・ノースイーストでトランプ氏のこの言葉を耳にしたとき、私は思わず「そうです!」と声を上げました。全身が勇気の塊で、突風に力強く向かっていく彼の強靭さには、ある種の輝きがありました。後に、連邦議会議事堂襲撃事件にハメられた後、彼はテレビで、「素晴らしい旅はまだ始まったばかりだ」と語りました。

 耐え難き試練を突き抜けて、トランプ氏は史詩級の正邪の戦いの中で自分の役割を果たしました。行政体制の不正、司法系統の崩壊、主流メディアの嘘、深層政府の裏の暴露、親政府制派エリートの没落など、これら大きな劇の一幕一幕をみて、より多くのアメリカ人は共産主義の邪悪を認識するようになり、精神面の覚醒が始まりました。また、多くの神を信じる人々はプレッシャーと悲しみを感じる中で、自らの神に対する信仰も最後の試練を受けることになりました。

 旧宇宙の成住壊滅のサイクルは必ず完結を迎えるでしょう。それではじめて、旧宇宙の神々は善悪、是非、良し悪しに対し新たな認識を得ることになります。何世紀にも亘って徐々に赤化してきた政治家たちが宥(なだ)められ、安逸と傲(おご)りの中で正義を貫く勇気を失い、金銭と権力の誘惑に負けて良知を売り渡すことも現れました。崩壊に近い政局の出現は、多くの人が波瀾を巻き起こす働きを果たした結果であり、人々は、これらの暴露された腐敗と絶望の中で目覚めていかなければなりません。

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『各地での説法五』「二〇〇四年米国西部法会での説法」
 [2] 李洪志師父の著作:『各地での説法四』「二〇〇四年シカゴ法会での説法」

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/1/12/418481.html)
 
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