揚揚くんの修煉の物語
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 【明慧日本2022年4月5日】10歳の揚揚(ようよう)くんは、1997年の秋に母親と一緒に法輪大法の修煉を始めました。

 修煉を始めた当初、母親は毎朝3時か4時に煉功のために公園に行っていました。揚揚くんも行きたくて、母親に起こしてほしいと頼みました。当時、揚揚くんはまだ6歳でした。北部の秋の早朝はとても寒くて、セーターや毛糸のズボンを着なければならず、時には手袋をはめて座禅しなければ耐えられないため、母親は彼を起こすのはかわいそうだと思いました。しかし、揚揚くんは目が覚めて母がすでに煉功から帰ってきたと気づくと、怒って騒ぎ立ててこう言いました。「なんでそんなに利己的なの? 自分の煉功だけが大事で、ぼくにはさせてくれないなんて」。これを聞いた母親はびっくりしました。母親の自分でさえまだはっきりと考えついていない事なのに、揚揚くんは問題の本質を捉えていたのです。

 その後の修煉の中で、揚揚くんはいつも母にもっと法を学び、もっと煉功を行い、心性を守って初めて功が伸びるんだよ、と言い聞かせていました。しかし、母親は心が優しく、さっぱりとした性格で、よく人助けもしていました。ある日、おばさんの家にいた母親は、おばさんとおじさんが何かの仕事のことで言い合いになっているのを見て、何も言わずに自らその仕事をしに行きました。仕事の途中、母親が何かを取ろうと振り向いた時、ドアの枠におでこをぶつけてしまい、傷ができて、痛みで涙が出ました。

 これは心性を守れない修煉者が常人のことに干渉しすぎた結果でした。事後、揚揚くんはこう言いました。「でしゃばったうえに、悟ろうとしなかったからだよ。心性を守れなければ、卍字符が増えるのもとても遅くなるよ」

 揚揚くんは母親に、大法を修煉する人は、体の卍字符が増えるのがものすごく早くて、十数個から数十個、さらに百個と増えていき、身体中に卍字符があると教えました。揚揚くんは、良く修めている大法弟子に比べると、母親はまだまだずっと遅れていると言いました。よく修めている弟子の体にある卍字符は密集していて、小さくて威力が大きいのに対して、母親の体の卍字符はすき間があいて大きく、威力もそれほど大きくないそうです。

 普段、揚揚くんはいつも母親にもっと本を読み、もっと煉功し、心性を厳しく守り、早く次元を向上させていくようにと促しています。

 最近、中国では厳しい環境のため、母親は家を追われ路頭に迷うことが多く、煉功にも大きな影響が出て、良い状態ではありませんでした。これを見た揚揚くんはとても心配して、何度も母親に「『玄珠(げんしゅ)を探しに行く象罔(しょうもう)』になってはならず、大法を修煉するには、『愚公(ぐこう)山を移す』ということわざのように、どんなに困難なことでも努力を続ければ、いつか必ず成しとげることができるという精神を持たなければなりません」と気づかせました。

 母親は「玄珠を探しに行く象罔」の意味が分かりませんでした。

 揚揚くんは、これは師父から聞いたお話だと言いました。ある古代の皇帝が貴重な玄珠(黒い玉)をなくしたため、象罔に探すように命じました。ようやく見つけた象罔は、その貴重な玄珠を広い袖の中に隠しました。しかし、象罔はそそっかしい男で、せっかく見つけた貴重な玄珠をまたいとも簡単に失くしてしまいました。

 揚揚くんは母親とおばに、「玄珠を探しに行く象罔」のようにならないよう、大法を大切にしなければならないと注意を促しました。

 揚揚くんによると、母親が学法や煉功を行うとき、異なる次元の佛、道、神も聞いていて、煉功していたそうです。佛は蓮の花の上に座っていて、道は太極図の上、そして神は雲の上にいました。彼らが着ている服の色は、彼らの果位と次元を表していました。ある日、業力を消去している母親が頭痛に襲われたとき、揚揚くんは「ママの頭の上にさらに頭が出てきているので、喜ぶべきだよ」と言いました。母親はすぐに師父が仰っていたことを思い出しました。「全身に電気が通ったり、冷たく感じたり、熱く感じたり、しびれたり、重くなったり、回る感じがしたり、あまりにも多くの状態があります。感覚の上では全身に不快感を覚えますが、それは良いことです。それはエネルギーと身体の変化によるものです」(『ヒューストン法会での説法』)

 揚揚くんは母親の頭の上にも頭があって、しかもそれぞれの頭のおでこには大きな目があり、中には無数の小さな目があって、体の至るところにも目がありますが、大きな目の中にある目ほど多くないと言いました。

 また、揚揚くんはこのようなことも言いました。「ママの体から発せられる金色や銀色の光の束は、最近ますます太く明るくなっていて、特に煉功中はさらに眩しくなっているよ。何百億もの悪魔が必死になってママの邪魔をしに来たけど、ママの体から発せられた光から飛び出した銀色の針のような光によって、それらは全部、煙や血の水になってしまった。それに、守護神も戦いに加わっていて、悪魔を退治したんだよ」

 ある日、揚揚くんの学校では大会が開かれ、校長先生は小学生全員に、大法に反対する署名をさせようとしていました。校長先生の話が終わらないうちに、揚揚くんは『轉法輪』の「論語」を心の中で暗唱し始めました。急に、校長先生がしどろもどろになって、「学校に近づかないでください」と言いました。すると、教師も生徒も皆爆笑してしまいました。生徒たちは「行きましょう。学校を離れないと!」と言いました。結局、誰も署名しませんでした。

 揚揚くんによると、母親は人間界に来てからすでにかなり長い年月が経っていて、何度も転生したことがあり、お釈迦様の弟子になったこともあれば、女王になったこともあり、科挙の試験にトップで合格したこともあって、羊飼いや乞食になったこともあったそうです。母親自身も、座禅中に自分が西洋人の女王になったこと、そして揚揚くんと同時期に西洋人として転生したことを見ました。その一世で、母親と揚揚くんは家族で、母親が「東洋の文化が好きなので、そっちに行きたい」と言ったのです。東洋に転生した母親は、おばと一緒に物乞いをしていました。

 私たちが法を得るのはどんなに難しいことだったのでしょう! そして歴史の中で、どれほどの苦難と探求を経験してきたのでしょう!

 揚揚くんは、未来の人々の生活はとても素晴らしいものだと言っていました。街が整然と並び、雨にも香りがあるそうです。人々が住む家はとても広く、庭の至るところに花や野菜、果物があります。その時の水は純粋そのものなので、果物や野菜を洗おうとすれば、水に浸すだけできれいになり、使用後の水もまだ依然として澄み切っていて、少しも汚れていません。大法を修煉している人々の家は宮殿のようで、家にある金属製のものはすべて金でつくられています。修煉していない人々の家は銀でつくられています。また、未来の人々が着ている服は、現代人である私たちが着ている服とは違い、むしろ古代の人々の服装に近いそうです。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2001/7/13/13362.html)
 
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