【明慧日本2024年6月29日】(明慧記者・王英、李静)米国務省は6月26日、2023年度の「国際宗教自由報告書」を発表し、その中で法輪功について58回言及した。報告書は、2023年に188人の法輪功学習者(以下、学習者)が迫害されて死亡したという明慧ネットの報道を引用している。ブリンケン米国務長官は、米国は中国共産党(以下、中共)による迫害の解決に全力で取り組んでいると述べた。
国務長官「信仰の自由を守ることは、人命の最も基本的なものを守ること」
国務省の2023年度「国際宗教自由報告書」を発表するブリンケン米国務長官 |
ブリンケン米国務長官は、「誰もが自分の信仰を選択し、実践できるべきです。 しかし、世界では依然として多くの人々の信仰の自由が尊重されていません」「米国は、世界中で信仰の自由を促進するために、パートナーとともに協力し、宗教の信仰を理由に投獄されている人々の釈放を要求するため、たゆまぬ努力を続けます。我々は宗教の信仰の自由を守ることに力を注ぎたいと考えています。これは実際、人間の生命の最も基本的なものを守ることであり、人々に、迫害を恐れることなく、自分の生命を超えたものを探求し、信じるか信じないかを自分で決める能力を与えることなのです」と述べた。
記者会見でスピーチを行う米国のフセイン国際宗教自由大使 |
米国の国際宗教自由大使のラシャド・フセイン氏は同日行われた記者会見で、「今年、中共による法輪功への迫害が25年目に入ります。中共は数十年にわたり、チベット仏教徒、キリスト教徒、法輪功学習者を迫害してきました」と述べた。
フセイン大使は、同席した学習者の張玉華さんについて特別に言及した。「張さんは自分の信念を貫くために何度も判決を宣告され、拷問を受けてきた勇敢な人です。張さんは今も中国で拘禁されている夫と再会するために頑張っています。私たちは、中共が国境を越えて弾圧しているのを見てきました。中共によるイスラム教徒、ウイグル人、チベット人、法輪功学習者に対する国境を越えた弾圧が報道されました」
同氏は、「私たちには自分自身を始めとして、非人間化と闘い、相互尊重を促進する責任があります。これは私たちを未来に導く重要な目標です。私たちは迫害に直面している信仰を持つ人々を助けるために、たゆまぬ努力を続けていきたいと思います」と述べた。
迫害を受けた学習者が記者会見に出席
国際宗教自由大使ラシャド・フセイン氏(左)と学習者の張玉華さん(右) |
記者会見には、中共に迫害された学習者の張玉華博士と首都ワシントンD.C.の法輪大法学会代表が、ほかの迫害されている宗教あるいは信仰団体の代表10数人とともに招待された。
記者会見後、ブリンケン米国務長官とフセイン大使が各代表と順番に話をした。
ワシントンD.C.法輪大法学会の代表は、中共による米国の学習者に対する国境を越えた弾圧がますます横行しており、特に神韻芸術団を標的にし、年初には神韻の本部と公演先の劇場に爆破脅迫を何度も送ったと手短に報告した。最近、中共は一部の悪い人に、神韻の米国での評判を落とそうと、ソーシャルメディア上で虚偽の情報を流し、神韻を誹謗中傷し、欧米の主流メディアに捏造された虚偽の情報を送信したりするよう働きかけている。これは典型的な国境を越えた弾圧であり、中共による海外への迫害輸出における顕著な現れである。
学習者の代表は、ワシントンD.C.法輪大法学会会長の詳細な陳情を提出し、国務長官がこれらに注目し、支援してもらうよう期待した。
ブリンケン国務長官は、中共による国境を越えた弾圧をよく認識しており、これは米国政府が常に深刻に受け止め、解決に努めている問題でもあると述べた。
国務長官はまた、目にした張玉華さん夫婦が受けた迫害について、深い同情を示し、信仰の自由を求める張玉華さんの粘り強い努力に感謝した。
2023年、学習者188人が迫害され死亡
同日、米国務省は明慧ネットの報道を引用し、2023年に188人の学習者が迫害されて死亡したと報告した。明慧ネットはまた、学習者755人が不当な判決を受け、3,457人が連行され、2,749人が嫌がらせを受けたと報道した。
報告書は昨年12月の明慧ネットの報道を引用し、同年の迫害により死亡した学習者の人数は188人で、それ以前にもさらに66人が死亡したことを同機構が確認したと述べた。明慧ネットは、死因の多くは拘留中または投獄中の拷問に関連しており、十分な医療を受けられなかったために死亡した人もいると述べた。
NGO団体によれば、中共当局は引き続き多数の学習者を連行している。明慧ネットの報道によると、当局は2023年、755人の学習者を拘禁し(2022年は446人)、30の省、市で3,457人を連行し、家宅捜索、強制教育クラスへの参加、職場からの除名、および他の差別的手段により、2,749人に嫌がらせを行った。
報告書はまた、「学習者は連行される過程で、しばしば警察から暴力を受ける。いったん拘束されると、拷問を受けることもある。警察は法輪功の修煉を断念させようとするからだ。例えば、2月20日、江蘇省南京市の張珏さんは街で人々に法輪功迫害の事実を伝えたとして警官に連行され、虎の椅子に縛り付けられ、目に強い光を照らされ、一晩中尋問を受け睡眠を許されなかった」と、明慧ネットの報道を引用した。
報告書には、「法輪大法情報センターによると、中共当局は6月12日、ファイアウォール回避策の開発と維持に参加した疑いで、学習者・何秉剛さんと婚約者の張一波さんにそれぞれ懲役6年と懲役5年の実刑判決を言い渡した」と書かれている。明慧ネットは、学習者が中共のインターネット検閲を突破するためにoGateと呼ばれるソフトウェアを開発したと報じた。2021年、警察は上海で何秉剛さんと張一波さんを連行したほか、oGateに関与したと思われる全国の学習者を連行した。情報筋によると、当局は何秉剛さんが拘禁中に弁護士と面会することを禁止した。
Bitter Winter誌の報道によると、中共当局は9月、雲南省紅河ハニ族イ族自治州で行われた「邪教取り締まり」運動の一環として、学習者・繆秀瓊さん(75)に懲役4年の判決を下した。当局は2021年に繆秀瓊さんを拘束し、外部との接触を禁止した。今まで、法輪功活動に参加したとして、繆秀瓊さんは2016年から2020年まで拘禁されていた。
(続く)