【明慧日本2024年12月21日】安徽省合肥市の法輪功学習者・王洪傑さんは、これまでに三度「洗脳班」に送られ迫害を受け、心身に甚大な傷害を被った。その後、安徽省第四病院(安徽省精神病院)に強制的に送られた王さんは、7年間拘束されて虐待を受けた結果、精神に異常をきたし、日常生活もままならない状態になった。ついに2018年10月、冤罪を背負ったまま非業の死を遂げた。享年65歳であった。
王さんは男性で、安徽省合肥市の江淮(こうわい)車両製造工場の従業員であった。1993年に法輪功の学習を始め、大きな恩恵を受けてきた。王さんは法輪大法の「真・善・忍」の基準に従い、自らを厳しく律して良い人間になろうと努め、仕事においては愚痴をいわずに勤勉に取り組み、どんな苦労もいとわず、公的・私的を問わず他者からの便宜(福利厚生を含む)を自分のためには決して利用しなかった。周りとの人間関係も良好であり、何度も模範労働者や青年模範として表彰された。
1999年7月20日、当時の中国共産党(以下、中共)の党首であった江沢民は、法輪功への狂乱的で残虐な迫害を開始した。
江沢民の法輪功迫害への密命は「(法輪功を)3カ月で根絶する」「(法輪功学習者を)政治的に名誉を貶め、経済的に破綻させ、肉体的に消滅させる」というものであり、また「(法輪功学習者を)殴り殺しても自殺とみなし、身元を調査せずに、そのまま火葬してよい」などとし、心を修め善を求める何千万人にも及ぶ法輪功学習者(以下、学習者)に対して精神的・肉体的な迫害を加えたのである。
無数の学習者が連行され、不当に長期間拘束され、刑務所や労働教養所に収監され、この迫害により非業の死を遂げた人もいれば、傷害や障害を負わされた人もいた。また、多くの人が家を追われ、家族が離散し、職を失わざるを得なくなり、さらには臓器を強制的に摘出されるといった残虐行為も起きた。この迫害は中国全土に隈なく広がり、その残忍さは言語に絶するものである。
王さんはこれまでに三度、不当に「洗脳班」に送られた。王さんは、学習を放棄させるために看守が強制的に書かせようとする、もう法輪功を学習しないという「保証書」への署名を拒否したため、激しい暴行や拷問を受け、心身に甚大な損傷と苦痛を被った。2000年、王さんは合肥市の洗脳班に不当に監禁され、2年以上にわたり精神的・肉体的に非人道的な拷問を受けた。
拷問のイメージ図:殴打 |
王さんは法輪功を学び続けていたため、2003年に洗脳班から安徽省第四病院(安徽省合肥市精神病院)に移送された。そこで長期間にわたり毒針や薬物で毒害を受け続けたうえ、医療関係者や警察によって足を折られた。不当に7年もの間拘禁・迫害を受け、2010年に家族が王さんを引き取った時には、すでに王さんの精神は錯乱し、意識も混濁しており、もはや自力で日常生活を送ることはできなくなっていた。
2010年下半期、王さんは突然行方不明となり、家族はほうぼう探し回ったがその消息はようとして知れなかった。2013年、徐州大竜湖派出所が家族に連絡をよこし、徐州銅山精神病院まで王さんを迎えに来るよう通知した。家族が王さんを引き取った時には、王さんの歯は砕かれて残っておらず、身体も精神も極度に衰弱し、寝たきりの状態で、胃管を使ってしか食事を摂ることができなくなっていたのである。長年の迫害が原因で、王さんは2018年10月に濡れぎぬを着せられたままこの世を去った。
中共による学習者への迫害において、信仰を堅持し、修煉を放棄しない学習者に対し、中共が常套手段として用いるのは「精神病」の名目で健康な学習者を精神病院に拘禁し、いわゆる「治療」を行うことである。しかし、その実態は拷問であり、中枢神経を破壊する薬物の注射、電気針で与える人間の限界を超える苦痛、暴力的な灌食、縛り付けての殴打、鉄椅子に座らせるといった残酷な手段が用いられる。中でも最も広く使用されるのは毒薬の注射であり、その苦痛は想像を絶するものである。これにより多くの被害者が正気を完全に失い、あるいは命を落としている。現在、中共による情報封鎖を突破しての調査で判明しただけでも、精神病院や公安病院で薬物により死亡した学習者は少なくとも59人に上る。