同修との協力の中で心性を高める
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文/中国の大法弟子

 【明慧日本2025年5月12日】数年来、私は同修・甲さん、乙さんと協力して法輪功の内容を印刷した卓上カレンダーを製作し、配布しています。具体的には、甲さんの担当はカレンダーの製作、私の担当はカレンダーの受け渡し、乙さんは配布を担当しています。毎年、大量のカレンダーを配布することを通して、法輪功の素晴らしさを伝えることができ、私たちはとても喜んでいます。衆生を救う過程においても師父は私たちに心性を高める機会を按排してくださいました。今日は、2022年にカレンダー配布の中での心得と体験を語りたいと思います。

 序章

 カレンダー配布は年に一回行ってきましたが、2022年は私にとって最も挫折が多い一年でした。カレンダーの製作を始める前に、こんなトラブルがありました。私が甲さんにある提案をしたところ、それは甲さんの運営能力を疑っていると甲さんに誤解されて、どんなに説明しても甲さんの怒りを鎮めることができませんでした。金銭面の貢献を含めて、大法の仕事で甲さんが多大な努力をしてきたことを私は知っていますし、私も甲さんが財務上に問題があるとは思っていませんが、しかし、私の善意の提案がトラブルを引き起こしました。

 こんなに大きなトラブルが起きて、私はとても苦痛に思いました。家に帰った後、内に向けて探しましたが、このトラブルを引き起こしたのは、私のどの執着心からだろうか? と探しても見つかりませんでした。 その後、甲さんから手紙をもらいました。甲さんは、手紙に私が自分を過大評価している、もう少しで私と絶交するところだったと書かれていました。甲さんの叱責を読んだ私は、深く考えて、ついに、自分は本当に自分自身を過大評価しており、自己中心で、自惚れていることをが分かり、認めざるを得ませんでした。また、それらの執着心に関連することも多く思い出しました。そこで甲さんに返信し、自分の問題が見つかった。謝るだけでなく、ご指摘に感謝すると書きました。しかし残念ながら、甲さんの怒りはまだ収まっていないようでした。そのような背景の下、間もなく、2022年のカレンダー製作と配布が始まりました。

 甲さんとの協力

 ある日、甲さんから手紙をもらいました。今年は以前と違って、カレンダーが出来たら、取りに来るように、そして、連絡したら、すぐに取りに来てほしいと書かれていました。甲さんは、以前から私の都合を考慮してくれていました。

 このような余裕のないメッセージを受け取り、プレッシャーを感じました。私は働いているので、自由に時間を使えるわけではありません。妻は修煉していないので、家の車も必ずしも使いたい時に使えるとは限りません。乙さんとの連絡は週末だけで、週に一度会って話します。他の連絡手段といえば電話だけですが、この件については電話では話せませんので、乙さんとすぐには連絡が取れない状態でした。カレンダーはどこに保管しますか? おそらく一時的に私の家に置くことになりますが、私の家はエレベーターのない6階にあり、私一人で400~500冊のカレンダーを運び上げるのは大変です。家にこれだけ多くのカレンダーを置くとスペースがなくなり、妻に反対されるかもしれません。問題が山ほどあり、どれ一つとして解決できなければ、大きなトラブルに発展しかねません。問題が起こらないことをただ願うばかりでした。

 すぐに、第一回目の「カレンダーを取りに来てください」との通知を甲さんから受けました。幸いにも、カレンダーの受け取り日は土曜日に設定されていたので、日曜日に乙さんと会って、カレンダーをいつ乙さんに届けるかを相談することができました。第一回目は1400冊で、相談で決めた日に乙さんの家に届けたら、彼は急に計画を変更して、まず丙さんの家に届けてくださいと言いました。これを聞いて私は慌てました。出かける時に、妻に帰りの時間を聞かれて「21時過ぎに帰宅する」と答えていました。乙さんの計画変更で時間通りに帰れなくなり、妻が心配したり怒ったりするかもしれない。しかし、乙さんには彼なりの理由があり、聞いたらそれも合理的だなと私は思いました。そのため、渋々ながらも乙さんの言うとおりに協力することにしました。

 丙さんの家は高級団地にあります。団地の入口に着いた時、管理人が車を中へ入れてくれません。仕方なく、管理人から三輪車を借りて、彼に見られる下で、私はカレンダーが入った袋を一つずつ三輪車に積み、丙さんのマンションの下まで運びました。こんなことをするのは初めてで、私にとってはかなりの試練でした。中国のような厳しい環境の中で、甲さんは安全を非常に重視して、私とのカレンダーの受け渡しは事前に選んだ、ほとんど通行人がいない、監視カメラも設置していない場所で行います。しかし、丙さんの団地には監視カメラがたくさんあり、しかも、団地の入口で、管理人の目の前でカレンダーを運ぶこととなりました。私は自分に「今日はこうするしかない、選択肢はありません。ただ正念を持って行動して、マイナス思考を持たないようにするしかない」と言い聞かせました。

 丙さんの家にカレンダーを搬入する際、その年のカレンダーが大きな包装だったと初めて分かりました。一袋はおよそ25キロもあったと思います。階段を一段ずつ登って、カレンダーを一袋ずつ上げて、私と乙さんは汗だくになりました。丙さんの家に運ぶという臨時の決定に感謝しました。丙さんの家は3階にあって、乙さんの家はエレベーターのない7階にあります。もし、今日、乙さんの家に搬入するなら、疲れ果てて、運び上げることができなかったでしょう。

 家に帰った時はもう夜の22時半でした。静かにドアを開けたら、妻と子供はもう寝ていましたが、妻は、私のために電気を一つ点けっぱなしにしてくれていました。その光景を見て、疲れ果てた心と体に、安堵と感慨が湧きました。

 その夜、私は眠れず、次回、乙さんの家にカレンダーを運ぶ時、もしまた同じような大包装の袋だったらどうしようか? と悩みました。甲さんに小さな包装に変更してもらいたいのですが、なかなか言い出す勇気がありません。甲さんが大包装にしたのはきっと理由があるはずで、甲さんに譲歩してもらうか、それとも私が我慢するかの問題です。他の同修に助けを求めたいと思っても、適切な人選が頭に浮かびませんでした。こんなに多くの困難とプレッシャーを抱えているのは、本当に苦しいのです。数日間、悩んだら、口のあたりにヘルペスができました。最後に、ようやく解決策を思いつきました。つまり、小さ目の袋を購入し、甲さんからカレンダーを受け取った後、人目が少ない場所に車を停めて、車の中で大包装を小包装に入れ替える作業をして、それから乙さんに届ければいい。面倒ではありますが、解決できます。それを思いついたら、心がやっと落ち着きました。心性が高くなったおかげで、その後、甲さんとの協力は非常にスムーズに進みました。

 乙さんとの協力

 一回目のカレンダーを届けてからの週末、私と乙さんは、いつもの場所で会いました。予想外に乙さんは「自分が必要な時以外にカレンダーを送らないで、私から連絡をもらったらすぐに持ってきてほしい」という要望を出しました。本当に驚きました。甲さんからは速やかに引き取るようにと言われていたので、甲から受け取ってから、乙さんに受け取りを拒否されると、どうすればいいのかと困惑しました。乙さんに「今年は甲さん側に困った事情があるため、自分の都合に合わせてほしいと頼んできて、私に速やかに引き取るようにと言っていますが、どうしましょうか?」と尋ねました。乙さんは、すぐに「周りの同修に、無理やり自分の都合に合わせているのはあなただけなのでは?」と返してきました。乙さんの言葉には深い意味があり「甲さんを言い訳にするな、自己の都合を中心にカレンダーのことを回したいのはあなただけではないのか、カレンダーの配布を担当する自分(乙)も大変だから」という意味合いを私は感じ取りました。返す言葉が見つからなくて、結局、気まずいまま別れました。

 しかし、実際の状況は確かに乙さんの言うとおりです。私に比べれば、カレンダーを作る人(甲さん)と配る人(乙さん)の方がずっと大変です。乙さんがそういう要求を言い出したのは、きっと彼なりの理由があります。その時期は2022年の10月頃であり、ちょうど中国共産党の「第20回全国大会」会議が開かれる前で、国内では大法弟子に対する逮捕と嫌がらせが頻発していました。乙さんは危険を冒してでもカレンダーの配布を途中で投げ出さず、非常に立派でした。私は、なんとしても乙さんに良く協力しようと決心しました。

 同修丁さんを思い出しました。丁さんの家は広い平屋で物が運びやすくて、何より、大量のカレンダーの一時保管に同意してくれています。彼女の家までは往復で2時間かかり、周りに監視カメラも多いのですが、難題を解決できたのは何よりです。また、大包装のことも気にしなくて良くなりました。大包装で届いたカレンダーを、丁さんは小さな梱包に変更してくれたので、大変助かりました。

 いわゆる「国慶節」の大型連休前に、乙さんから突然、9月29日にカレンダーを送ってほしいと頼まれました。彼の会社は9月29日から休みに入り、早めに動いてカレンダーを多く配りたいとのことでした。この依頼を受けて、私はイライラしてしまいました。9月29日という平日にカレンダーの配達をするために私は急遽、その日に仕事を休まなければいけません。カレンダー配達は大変体力を使うので、以前は、配達した翌日には休むことが多かったです(配達には運転だけで2時間以上かかり、カレンダーを取る時も届ける時も階段を登って運ばなければいけないので、とても疲れます。家に帰ってからは学法をして、寝るのも遅くなりますから)。そうすると、乙さんの要求に合わせるために、私は平日に連続2日間休まなければいけないので、会社にとても言いにくいです。それで、心性を守れなくなって乙さんに怒って彼に言いました。「9月29日、あなたは休みますが、私はまだですよ! 私の休暇の初日に配達しますので、これ以上何を言っても仕方がありません」と反論しました。そのまま怒って立ち去り、帰り道でも、本来ならいつも公園に行って何人かに真相を対面で伝えてから帰りますが、その日はそれもしませんでした。

 それは、カレンダー配達をしてきた数年来の中で犯した大きな過ちでした。同修の要求を満たす努力をしていませんでした。後に冷静になってから、深く後悔しました。心から、これからは同修に全力で協力すると決心しました。その決心をした後、2022年の残りは乙さんとの協力に問題はほとんどありませんでした。彼がいつ、どれぐらい必要かと言ってきたら、私はそれに応じて配達していました。

 結語

 2022年にカレンダーの配達をする中で、私にとって最も重要だったのは「忍」を修めることでした。心のキャパ(容量)を大きくして無条件で同修に協力することが求められました。実際、毎年、大法のプロジェクトを行う中で、私たちの心性を高める機会を師父はずっと按排してくださっていると実感しています。

 振り返ってみると、この数年間に、カレンダーを受け取って届ける過程で起きた予想外のことやトラブルは、どうやら毎回一つのテーマがあるようで、私に文句を言う執着心を除去させる時もあり、私心を捨てさせる出来事もあり、焦る心を捨てさせる機会もありました。とても面白いのです。幸いにも私はほぼ毎回、正念を持って試練に合格できました。師父の慈悲深い按排に心から感謝いたします。

 (編集責任者:リン・シャオ)

 
翻訳原文(中国語):https://www.minghui.org/mh/articles/2025/4/14/490620.html
 
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