難を克服するために、一歩前へ進む
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文/日本の大法弟子

 【明慧日本2012年6月27日】法輪功を始める前の事です。私はレンタカーを借りて運転していました。高速道路に乗ってから、私は缶コーヒーを飲み始めました。一口飲んでから、缶コーヒーをドリンクホルダーに置こうと思いました。普段運転している自分の車なら、目で見なくても缶コーヒーをドリンクホルダーに置くことができます。しかし、その時運転していたのはレンタカーだったので、ドリンクホルダーの位置が自分の車とは違っていました。私は自分の車のつもりで缶コーヒーを置き、手を放しました。しかし、缶コーヒーを置いた場所はドリンクホルダーではなかったために、缶コーヒーが下に落ち、コーヒーが運転席の私の足元にこぼれ出てしまいました。

 コーヒーがこぼれてしまったのは誰のせいでしょうか? コーヒーがこぼれたのは私の失敗です。しかし、私は法輪功を始めるまでは、自分の失敗を他人のせいにする傾向がありました。自分の失敗を認めると心のバランスが取れなくなるために他人のせいにするのです。こういう傾向は誰にでもあるのではないでしょうか?

 ある人は心のバランスを保つために他人を怒鳴ったりします。他人に責任転嫁したり、他人を怒鳴ったりすれば、自分の心のバランスは保てますが、他人を傷つけることになります。これは正しい事でしょうか? 他人を傷つけない場合もあります。ある人は失敗をすると、心のバランスを保つための矛先が自分に向いてしまい、精神的にまいってしまうのです。

 こぼれたコーヒーは自分に与えられた難です。自分に与えられた難を克服しなければ、精神や心性の向上はあり得ません。心性が向上しなければ、同じ次元をいつまでも徘徊することになります。この状態を脱するためには、自分を向上させるしかありません。

 私は49歳で、法輪功を初めてから10年になります。私は25歳の時、運動中に右ひざの十字靭帯を切りました。靭帯を切った時は少し膝が痛かったのですが、すぐに痛みも治まり普通に歩けました。ですから、その時、私は靭帯が切れたことに気付かなかったのです。

 靭帯が切れてから、右ひざに血がたまるようになったので、半年後、病院に行ってみました。病院に行って、初めて靭帯が切れていることがわかりました。半年間、靭帯を切れたままにしていたので、靭帯が体内に吸収されてなくなってしまい、手術で靭帯をつなげることはできない、と言われました。そこで、人工靭帯を使って手術をすることになりました。手術は成功し、歩くことはもちろん、運動もできるようになりました。ただし、正座はできなくなりました。

 私は修煉を始めてから1年以上、座禅を組むことができませんでした。左足は座禅を組めますが、右足では組めなかったのです。右足で座禅を組んだら、右ひざが壊れるのではないかと思い、怖かったのです。

 十字靭帯を損傷すると、膝をひねった時に膝の半月板を損傷するのです。座禅をする時に膝を曲げると、半月板を損傷するのではないかと思ったのです。しかし、私の右ひざに入っている人工靭帯は切れることはないのです。切れることはない、というと語弊がありますが、もし人工靭帯が切れてしまうような衝撃が右ひざに加わったならば、人工靭帯が切れる前に骨が砕けてしまうのです。それほど人工靭帯というのは強い物なのです。それは分かってはいるのですが、怖いものはとにかく怖いのです。これは恐怖心です。恐怖心があると、人は前に進めなくなります。

 ある日、私は法輪功を一緒にやっている仲間の励ましを受けて、思い切って右足でも座禅を組んでみることにしました。右足で座禅を組むために、私は右足の足首を左足の腿の上に持ち上げようとしました。すると突然、こぼれたコーヒーが私の頭の中に流れ込んできました。私は雑念を追い払おうとしました。こぼれたコーヒーは、一体だれの責任なのでしょうか? もし右足でも座禅を組んで、右ひざが壊れてしまったら、その責任は一体・・・? 与えられた難は克服しなければなりません。克服できなければ、自分を向上させることはできないのです。もし右足でも座禅を組んで右ひざが壊れてしまったら、それは自分に与えられた難で、克服しなければならないものです。

 私は右足でも座禅を組んでみました。しかし、右ひざは壊れませんでした。それどころか、それまでは右足に違和感があることがあったのですが、右足でも座禅を組むようになってから、その違和感がなくなったのです。

 人は何かを捨てて前に進みます。恐怖心もその「何か」の一つです。

 この文章を読んでいる方の中で、法輪功を始めようかどうしようかと迷っている方がいるかもしれません。迷っている方は、その「迷う心」を捨てて、一歩前へ進んでみてください。きっと、新しい世界が開かれるはずです。

 
    更新日:2012年6月28日
 
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