アムネスティ・インターナショナル事務局の公告
■ 印刷版
 

   アムネスティ・インターナショナルは「2008年のオリンピックの開催国となる中国は自国の人権状況を改善しなければならず、かつオリンピック憲章が信奉する準則に従わなければなりません。例えば、人類の尊厳を保つ平和的な社会を建設するなどが上げられます」と発言しました。 

   北京2008年五輪招致委員会の副主席劉京民の4月の「北京で五輪を開催させるのは中国の人権の改善に有益である」という発言に対して、アムネスティ・インターナショナルは以下のように述べました。「過去3年の間、中国で厳重な人権侵害事件は絶えずエスカレートし、中国当局が人権に対する基本的な尊重を示すまでの道のりはまだ遠いです。」 

   最近の徹底取締りの中、中国当局が3ヶ月の内に死刑を言い渡した人数は世界の他の地域のこの三年間の人数の合計をも上回ります。特に4月以来、1700名の容疑者が死刑を実行され、そのうち、拷問を受け、その拷問に耐え切れず嘘の自白をした人が大勢おり、公正な審判を受けた人は僅かだけです。 

   最も皮肉なのはスタジアムが死刑を受ける人の最後に行く場所であり、そこで死刑囚は公然と辱められてから死刑場に送られます。 

   宗教信仰のある人と少数民族、例えば:チベット人、ウィグル人、法輪功の学習者とキリスト教徒は任意の拘留、虐待などの抑圧を受け続けています。報道によると、法輪功が取り締まられた当初、数千人の修煉者が不法にスタジアムに閉じ込められ、特に1999年7月以来、200名余りの法輪功の学習者が監禁中で死亡しました。政治政見の異なる人士、労働運動の組織者および腐敗や不公正に抗議する農民たちも鎮圧に遭っています。未だに数百人が1989年の民主運動に参加しただけで不法に監禁されています。労働者と農民が給料、福祉や高い税金のために行われたデモがいつも鎮圧され、労働運動の組織者は不公正に反対し、自由な労働組合を作ろうとするだけで、監禁されます。 

   政見の異なる人士が北京の五輪招致に反対し、監禁されている政見の異なる者を釈放せよと呼びかけるのでよく騒擾され、逮捕されます。2000年の五輪招致の際に何人かの政治犯が釈放されましたが、開催国に選出されたとたん彼らを再び逮捕してしまいました。

   以上のいくつかの事実に基づいて、アムネスティ・インターナショナルは以下のように述べた。「オリンピック・インターナショナル委員会は五輪の委員が北京に訪問する度に、逮捕され、監禁されている人がいないことを確認しなければなりません。かつ2008年のオリンピックの準備過程中に中国が如何にオリンピック精神を尊重するかを監視すべきです。中国政府は“公平に競争する”というオリンピック精神を支持しなければならず、なおかつ、世界の基本的な道徳を尊重するという規則を中国人に応用すべきです。以上のようなことがなければ、中国はオリンピックを開催するに値するとはいえません。」

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2001/7/16/13497.html)     更新日付:2011年10月3日
 
関連文章