【明慧日本2021年3月24日】3月11日の夜、米国バージニア州フォーキア郡議会(Fauquier County Board of Supervisors)は、中国共産党(以下、中共)が法輪功学習者(以下、学習者)やその他の良心の囚人の臓器の強制摘出を制止する決議を採択した。
バージニア州フォーキア郡は中共による臓器強奪を制止する決議を可決した6番目の郡であり、2021年に入って5番目の郡が同様の決議を可決した。
この決議は、臓器移植のために中国に渡航する郡民が、不用意に学習者を含む良心の囚人からの臓器の強制摘出の共犯者にならないように注意をすることだとバトラー(Chirstopher Butler)氏は取材に応じ、「中共の臓器強奪を教えてくれた学習者に感謝します。これで人々に中共が人権侵害を行なっていることをはっきりと認識させることができました」と述べた。
フォーキア郡議会議長で、決議案の発起人であるクリストファーバトラー氏 |
「人々に今起きていることを知らせ、これらの臓器は自らの意思で寄付したのではなく、強制的に摘出されたものです」、「中共が学習者の生体から臓器強奪を行っていることについて停止すべきだ」とバトラー氏は述べた。
同氏は米国連邦政府に対して、「地方政府と同じように立ち上がり、声を大にして中共の臓器強奪を制止すべきです」と語った。
以下は決議案の訳文である
決議案
中共国家が支持し関わる良心の囚人に対して、臓器の強制摘出という最近の報道をふまえ、臓器移植のために中国に渡航することのリスクについて、フォーキア郡の住民や医療関係者を教育する。
広く信頼できる報告で明らかになっているが、中国では、移植用の臓器を得る目的で、主に学習者と他の宗教団体や少数民族を含む、良心の囚人たちを大規模に殺害している。
中国法廷(The China Tribunal)は、ロンドンに在住イギリスの勲章受章者、ユーゴスラビア国際刑事裁判所の検察官を務めたジェフリー・ニース卿によって主宰されている。長期の公聴会を経て2019年6月18日に出された裁決では、「中国で囚人を殺害して臓器移植の行為が継続して行なわれている。被害者は監禁されている法輪功学習者であると、全場一致で認定した」
フリーダムハウスは、2017年の報告書「中国の精神との戦い(The Battle for China’s Spirit)」の中で、「現有の証拠によると、臓器移植のために法輪功の(良心)の囚人から臓器を強制摘出している行為が行われており、移植手術のための臓器売買がすでに大規模に発生し、かつ継続している可能性がある」と指摘した。
人権弁護士のデービッド・マタス氏、カナダの元アジア太平洋事務次官のデービッド・キルガー氏、ジャーナリストのイーサン・ガットマン氏が2016年6月に発表した調査報告書によると、「中国において国家が資金を支援し主導した臓器移植システムを完成させ、軍と民間の医療システムを巻き込んだ産業規模の臓器移植が行なわれている」という。デービッド・キルガー氏は2016年、欧州議会での演説で同じような事を述べた。
法輪功は、「真・善・忍」の価値を以て核心とし、坐禅を融合した精神的な修煉功法であり、20世紀の90年代に中国で広く歓迎されていた。多くの推定によると、当時、学習者は7000万人以上に達していた。
中共は1999年7月、法輪功の消滅を目的とした厳しい全国的な迫害を発動した。 数千万人の学習者は、中共の労働教養所、拘置所、刑務所に不法に収容されており、拷問や精神的な苦痛を受けている。
2016年6月、米国下院は、学習者やその他の良心の囚人から系統的に、国家が認可する臓器を強制摘出している行為を非難する343号決議を全会一致で可決した。
この問題はメディアではほとんど報道されていないが、何十人ものフォーキア郡民がフォーキア議会に懸念を表明している。
フォーキア郡の住民は、臓器移植のために中国へ渡航することを決める前に、中国の臓器供給源について十分な情報を得るべきであり、フォーキア郡議会は、この方面に関する認識を高めることを支援すべきである。
フォーキア郡議会は2021年3月11日決議、フォーキア郡の住民と医療界に、臓器移植のために中国に渡航することのリスクを伝え、当地の公民が臓器移植のために中国に渡航することで、不用意に中共の法輪功学習者を含む良心の囚人からの臓器の強制摘出の共犯者にならないように手助けをする。この決議のコピーをバージニア州知事とバージニア州保健局に送り届ける。
決議案リンク:http://agenda.fauquiercounty.gov/Bluesheet.aspx?ItemID=7909&MeetingID=506