鄭州の洪水の中で出会った縁のある人たち
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文/河南省鄭州市の大法弟子

 【明慧日本2021年10月17日】私は今年78歳で、鄭州に60年以上住んでおります。記憶では大雨や集中豪雨もありましたが、今年の7月20日の大洪水のようなことは聞いたことがなく、人生で初めてのことでした。

 その日は、私たちの学法グループは学法する日でした。私の家は学法拠点から遠く、私は学法を行う部屋の鍵を預かっていて、同修に待たせてはいけないので、早めに出かけました。午後1時頃、私が出かけた時には雨は降っていましたが、それほど強くありませんでした。私が拠点に着いた時にはまだ誰も来ていませんでした。雨はどんどん激しくなっていて、同修たちは多分来ないだろうと思い、4時30分頃、私も帰ることにしました。その時、路上の水はすでにひざの深さ近くになりました。

 幸いなことに、バスが来ました。バスの中にはたくさんの人がいました。私が座席に座ったところ、後ろから姑と嫁に見える2人の女性が子供を連れてバスに乗りました。私はすぐにその姑に席を譲りました。姑が座った後、私に何歳かと尋ねました。私は78歳だと言うと、姑は「同世代だと思いましたが、私よりずっと年上ですね。とてもそう見えなくて、すみませんでした」と恥ずかしそうに言いました。私は「どういたしまして。私は修煉しているので健康ですよ。気にしないでください」と言いました。

 私は2人に「法輪功を修煉してすべての病気が治りました。大法は私たちにより良い人になり、どんな時にも他人のことを考えるように教えてくださいました。しかし、1999年、江沢民は嫉妬により迫害を引き起こし、すでに22年になりました。天は悪を働き尽くす中国共産党(以下、中共)に天罰を下すのです。だから、その各組織から脱退して、身の安全を確保しなければなりません。災難に遭った時、『法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい』という心からの九文字を唱えると守られます」と伝え、三退を促しました。2人は賛同して、私に感謝すると、私は「大法の師父に感謝してください」と言いました。私は乗り換えのため3つ目のバス停で降りました。

 大雨のため、バスは来ませんでした。家までまだ半分の距離があったので、私は道路を渡って別の駅に向かいました。道路の真ん中にガードレールがあり、その側に立っていました。車も歩行者もいなくて、困っている時、自転車に乗った若い女性がやってきました。私は女性に「向こうの橋の下のバス停まで私を連れて行ってもらえませんか?」と尋ねると、すぐに自転車に乗せてくれました。私は感謝しました。女性は「劉といいます、今、会社から帰宅中です」と言いました。私は劉さんに「中共の組織に参加していれば、脱退してください。なぜなら、あなたは参加した時命を中共に捧げると誓いましたね。中共は8千万もの中国人の命を奪い、現在、天はこの悪党を滅ぼしています。ですから、脱退することこそ自分のためになります」と促しました。劉さんは「共産主義青年団と少年先鋒隊に加入したことがあります」と言って、脱退することにしました。橋の下に着いた後、私は「心からの九文字」を唱えるようにと言って劉さんと別れました。

 橋の下にはバスを待っている人がたくさんいました。バスが来ないので、ある中年の女性は私に一緒に行かないかと尋ねました。私は「家までまだ遠いので、もう少し様子を見ます」と言った後、中共から脱退することの大切さを伝えました。女性は私の話を聞き、昔加入した共産主義青年団と少年先鋒隊を脱退し、「あなたとあなたの師父に感謝します!」と言って離れました。

 雨はさらに激しくなりました。東方向に行く人が何人もいたので、私もついて行きました。私は背が低いため、水が腰に達していました。家までかなり遠く、学法拠点に戻ろうとしても、もう無理でした。私は何も考えずに「心からの九文字」を唱えながら、ひたすら前に進みました。

 その時、2人の女の子が私を見て、「1人でどこに行きますか?」と心配そうに声をかけてくれました。女の子たちは同僚で、会社から帰宅中だそうです。私は彼女たちと同行して、助け合いながら道路を渡りました。私は2人に「こんな状況で出会い、これも縁ですね。『法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい』を唱えてください。そして、三退をすることで、災難から守られます」と伝えました。

 話をしているうちに、道路の中央分離帯まで歩いてきました。当時、水はすでに胸の高さに達していて、流れは非常に速かったのです。分離帯は非常に長く、ガードレールを越えることが出来ないので、1人は南に行って交差点を探し、私ともう1人は北に行きました。私は南方向に歩いていた1人の若者に、先の女の子を助けて家まで送るようにと頼みました。

 胸の高さの洪水の中で、私と女の子はゆっくりと進みました。波が来るといつでも流される危険があったので、私は女の子に「足を地面から離れないように、少しずつ移動して歩いてね」と注意を呼びかけました。そうしてついに歩道にたどりました。

 やっと女の子が住むアパートに到着しました。女の子は一人暮らしで、私に自分の家で一晩避難するようにしてくれました。アパートの敷地内の水は太ももの高さで、当時は電気も、水もない状況でした。女の子はエレベーターのない7階に住んでおり、この建物だけが断水したものの、停電はしていませんでした。私は女の子と一緒に部屋に入った後、両手を合わせて、師父のご加護に感謝しました。

 女の子は私にパジャマを貸してくれて、濡れた服を着替えました。私は女の子の携帯電話を借りて夫に電話し、心配しないように伝えました。私の家は一階にあったため、夫にも身の安全を守るように注意しました。

 落ち着いてから、私は女の子に「以前、私は数々の病気に患っていましたが、法輪功を修煉して健康になり、20年以上薬を飲んだことも病院に行ったこともありません」と修煉のことを語りました。女の子は「なるほど、最初に会った時は50代か60代にしか見えませんでしたが、まさか80歳近いとは思いませんでした」と言いました。

 翌日の夜明け、私はリビングで五式の功法煉功しました。雨は一晩中降り続きました。私はまだ乾いていない自分の服に着替えてから、階下に降りて外に行って道路の状態を確認しました。水がゆっくりと流れていて、急な流れはなくなりました。私が家に帰ると言うと、女の子は「朝食を買ってきます」と私を止めてくれました。私は「このような洪水の中で、店を開く人はいないだろう」と言って断りました。私は助けてくれたことに何度も感謝して、女の子の家を離れました。その後の事ですが、数日後、私は果物などを買って女の子の家を訪れ、女の子に感謝の気持ちを伝えました。

 自宅までまだ6駅以上もありました。私は歩きながら「心からの九文字」を唱え続けました。道端には多くの人がいて、家に帰ることが出来ず、屋根の下や壁の陰で洪水の中一晩中立っていた人もたくさんいました。私を見て「おいくつですか? こんな日でも外に出て歩いているのですか?」と聞いてくれる人もいました。私は「78歳です。昨日から出てきてまだ家に帰れていません」と言うと、みな信じられないようで、「凄いですね!」と感心しました。

 水の中を歩いていた時、鐘さんという若者が私の服を引っ張るようにして、私を連れて2駅の距離を一緒に歩いてくれました。歩きながら三退のことを伝えると、鐘さんは嬉しそうに「ずっと前から必要がなくなりました。脱退します。ありがとうございます」と言いました。

 鐘さんと別れた後、家まであと2駅でした。その時、ある人は年配の私を心配して、私を支えて一緒に歩いてくれました。会話を通して、その方は料理店の店長であることが分かりました。私は法輪功迫害の実態と三退の意義を伝えると、店長はすぐに中共を脱退することにしました。私の年齢を知って、店長は「このお年で、こんなにも元気で、しかも頭もはっきりしていて、とても信じられませんね」と驚きました。店長は私を家まで送ってくれました。迎えに来た夫を見て、店長は冗談まじりに「ご主人にお任せします。さようなら!」と言って別れました。

 さて、7月20日のあの洪水から2カ月半が過ぎました。洪水の中、帰宅する途中で8人の縁のある人に出会い、生と死に関わる大事な時、彼らは大法を認め、邪悪な中共の組織から脱退することを選択しました。その過程で、私には困難と苦しみの試練もありましたが、危険に遭う度に、あたかも手配されているかのように、善良な人々が助けに来てくれました。師父はずっと弟子たちを見守ってくださっています。私たちにとって、苦難の中で、師父と大法に対する信念を固め、どんな状況でも、自分は修煉者であることを忘れてはなりません。

 師父は「わたしがむかし修煉していた時、多くの高人がこんなことを言ってくれました。「忍び難きは忍びうる。行ない難きも行ないうる」実際その通りです。皆さんは帰ってからぜひ試しにやってみてください。本当の劫難に直面した時、あるいは関門を乗り越える時に、試してみてください。耐え難いものを耐えてみてください。乗り越えられそうもないと見えても、行ない難いと言われても、本当にできるかどうか試しにやってみてください。もし本当にやり遂げられれば、きっと『柳暗花明又一村』というように、眼前に新たな世界が開けることに気づくに違いありません!」 [1]と語られました。

 劫難から守ってくださった師父に感謝します!

 洪水の際に助けてくれた人たちに感謝します!

 修煉の道がまだどれほど長いかは関係なく、私は返本帰真の道を最後までしっかり歩んで行きます!

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『轉法輪

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/10/6/432236.html)
 
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