根気よく堅持し続け 希望が見えてくる(一)
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文/オーストラリアの大法弟子

 【明慧日本2021年12月31日】

 尊敬する師父、こんにちは!

 同修の皆さん、こんにちは!

 今回のオーストラリアネット法会の機会を借りて、私が海外に来てから2年間、メルボルンのチャイナタウンで真相を伝える体験を師父にご報告し、同修の皆さんと交流したいと思います。

 師父の苦心なる按排される下で、私が海外に来てからの主な法を実証する仕事は、真相資料を配布することです。海外の修煉環境に溶け込むことにつれて、師父が私の修煉のために苦心の済度と按排して下さったことに対してさらに理解できました。特に、中共ウイルスが世界中に蔓延して以来、メルボルンも何度か緊急事態を宣言している中、週末にチャイナタウンでの真相を伝えることや、修煉する機会はとても貴重であると感じました。

 一、名に執着する心を取り除く

 私は子供の頃から「人は去って名を残し、雁は去って声を残す。人は良いイメージのために生きているのだ」という教育を受けてきました。だんだんと、他人の評価を気にして生きるようになり、自分に対してどう思っているのかについて特に気になっていました。さらに、他人を取沙汰する習慣のある中国国内では、名を求める気持ちがより一層強くなりました。他人から言われるのを恐れ、人に理解されないのを恐れ、自分の存在を無視されるのを恐れるなどなどがあります。

 2019年10月のある週末、私は公園に行って煉功と資料の配布をしたいと思っていましたが、同修はいきなり「チャイナタウンに連れて行きます」と言いました。当時、私は修煉に戻ってきたばかりで、修煉状態はあまりよくないと分かっていたので、チャイナタウンで法を実証する勇気はありませんでした。もう一つ、チャイナタウンに行けば、以前バイト先の漢方診療所の院長であるA先生に必ず出くわすという強い予感がありました。「私はまだA先生に真相を伝えていないので、私を見たら、A先生はきっとビックリして大声を出すに違いない。そうなれば、自分はどんなに恥ずかしいだろう」と思いながら、慌てて「ダメ! ダメ! チャイナタウンじゃなくて、公園に行きます」と言うと、同修は「どうして法を実証するのに、場所を選ぶのですか?」と言ったので、 仕方なく、彼女の車に乗って行くことにしました。

 活動拠点に着くと、全身に違和感を感じ、資料の持ち方も分からなくなりました。資料が逆さになったり、地面に落ちたりしました。チャイナタウンは通行人が多く、異なる国籍の人たちの歩くスピードも速いので、英語や中国語のチラシと新聞をうまく切り替えなければなりませんでした。

 手元の資料を切り替えながら2、3時間経ちましたが、数枚しか配布できませんでした。時々、私を睨んで行く人もいれば、中国人に資料を渡そうとすると、見て見ぬふりをする人もいました。中には「こんなに若いのに、何でこんなことをするのか」という声もありました。幸いなことに欧米人が私に丁寧に対応してくれたので、気持ちが落ち着きました。

 もうすぐ終わりというときに、A先生はやはり現れたのでした。A先生は私を見ると飛び上がらんばかりに驚き、とても大きな声で「あなたは法輪功をやっているの?」と聞きました。A先生が叫んだため、周りの同修は皆こっちを見ました。私は穴があったら入りたいと言う気持ちになりました。私はなるべくA先生を落ち着かせるように、「法輪功はとてもいいです。私は10歳の時から学んでいます。この新聞を読んでみませんか?」と説明しました。A先生は手を振って拒否しましたが、その表情から、法輪功についてある程度知っているようでしたが、マイナスな言葉はなく、ただ私が大法を信じていることに驚いていたのでした。

 それから1カ月もの間は、私はまるで木偶(でく)人形のようにそこに立っていました。腰が痛くなったり、足が痛くなったりして、チャイナタウンから帰ってくるたびに疲れ果てていました。当時、私は多かれ少なかれ恐怖心と求める心を抱きながら、精進するように自分を奮い立たせていたのです。もし不測の事態に遭遇したとき、自分の修煉が足りないことが原因で適切に対処できなければ、大法に泥を塗るのではないかという不安もありました。ある時期には、週末にチャイナタウンに行く途中で、「今日は誰かに叱られるかな、いつになれば、正々堂々とした理由が見つかってチャイナタウンに行かないで済むようになるだろうか」と思ったりしていました。しかし、年配の同修が看板を持ったり、箱を運んだり、資料を並べたりすることは本当に大変なのです。 次第に逃げたいという気持ちがなくなり、たとえ小さな存在であっても、ここは自分を必要としているのだと思うようになりました。

 ある年配の同修から、「邪悪な中国共産党(以下、中共)による大法弟子への迫害が始まった当初から、20年近くずっとここで真相を伝えており、他にも十数年以上ここで真相を伝えている同修もいます」と聞いて、本当に感心しました。

 ある日、年配の同修が中国本土の人に資料を渡したところ、その人は大変失礼なことを言いましたが、同修はそれでも笑顔で、「この新聞を読んでみて下さい」と勧めました。私は年配の同修の善に深く感動しました。「同修は何年も辛抱してきたので、どれほどの威徳を樹立しただろう。自分はまだ来たばかりで、資料もそれほど配布できておらず、恥ずかしくて真相をうまく伝えられない」と思い、羨ましい気持ちと自分を卑下する心が生じました。その時、背の高い西洋人が荷物を積んだ台車を押して通りかかりました。私は丁寧に挨拶をしてチラシを渡すと、「毎回ここを通るたびにあなたを見かけるよ。よくやったね!」と言ってくれました。実はこの欧米人に対してあまり印象がないのですが、彼の言葉に大きく励まされました。これは、師父が私を励まして下さっているのだと分かり、それ以来、気持ちを落ち着かせて、面子にこだわる心を放下し、チャイナタウンで着実に法を実証するようになりました。

 二、大法弟子のあるべき状態で法を実証する

 チャイナタウンで真相を伝える2年間、最前線で真相を伝えるときには、大法弟子の修煉状態に対する要求も非常に高いことを感じました。自分の心に雑念がないとき、スムーズに配布できますが、自分の心性が向上していない、あるいは思考が純粋でない場合、人を救う効果はあまり良くありません。街頭での資料配布は簡単そうに見えますが、家からチャイナタウンまで行くことさえ多くの抵抗力と困難を感じます。腰と足の痛みは1年ほど続き、細胞の一つ一つが非常に痛んでいるような時もありました。

 身体が辛い時、心も辛くなり、通行人も悪い態度を見せ、あまり資料を受け取ってくれず、あるいは同修の言動が自分の執着心に触れたとき、本当につらい思いをしました。師父の「わたしがむかし修煉していた時、多くの高人がこんなことを言ってくれました。『忍び難きは忍びうる。行ない難きも行ないうる』」[1]という言葉を思い出し、同じ所に住んでいる同修も風雨にもかかわらずチャイナタウンに連れて行ってくれたので、私は正念が強くなく、比較的安定しない時期を乗り越えました。

 映画の『帰途』を見た後、資料を配るときの主人公の女性が笑顔で優しく純粋だったシーンを思い出し、その瞬間「理性、慈悲、善良、美しい」というのが法を正す時期の大法弟子のあるべき状態だと悟りました。そこで、私は無表情から笑顔へ、無口の状態から率先して挨拶するよう努力しました。他の同修は自然にできることですが、面子にこだわる自分にとってはかなりの突破なのでした。

 私は、「世の中の人はみな、かつて師父の身内であり、行き交う衆生はみな、師父に按排され、真相を聞き救われるために来たのだ。私は見知らぬ人との間隔を取り除き、知らない人と話すのを恐れてはいけない」と何度も自分に言い聞かせました。このように、通行人を友人や親戚のように見なすと、自然に笑顔が溢れて、話も親しげに聞こえることに気づきました。彼らも笑顔で返してくれたりして、多くの中国人は資料を受け取らなくても、「ありがとう」と丁寧に言ってくれるようになりました。私に会うのを楽しみにしている子供もたくさんいて、遠くに行ってしまっても、振り返って手を振っていました。

 ある日曜日、ポスターを貼るために中華街に行ったのですが、チャイナタウンまで行くのにもう間に合わないので、中華街の活動拠点で資料を配っていました。その時、あるおじいさんが道を尋ねたのですが、私もよく知らないので、他の同修が目的地まで案内してあげました。一週間後、チャイナタウンでたまたまそのおじいさんに会い、笑顔で新聞を渡したら、おじいさんは「先週、中華街で会ったことがありますね」と言ってくれました。私は「おじいさんの記憶力は素晴らしいです!」と言うと、おじいさんは「あなたの笑顔を見て、すぐ分かりましたよ」と爽やかに言いました。

 その時から、大法の素晴らしさを人々に知ってもらいたいと思い、できる限り笑顔と立つ姿勢を心がけています。

 もちろん、身体が辛いときや心性の関を乗り越える時に、笑顔を保つことが難しいときもあります。ある日、中国人の留学生に新聞を渡そうとしたら、睨まれ罵られたので、少し動揺しましたが、すぐに師父の説法を思い出しました。「皆さんもご存じのように、羅漢の次元に達すると、どんなことに遭遇しても心にかけず、常人の中のどんなことも全然気にとめず、常ににこにこしています。どんなに大きな損をしてもにこにこして平然と笑っています。本当にそれができれば、あなたはもう羅漢の初級果位に達していることになります」[1]。これが自分のあるべき状態だと悟り、すぐに気持ちを整え、笑顔で別の通行人に資料を手渡しました。

 今年はコロナの影響で、チャイナタウンでの署名活動や資料配布が例年以上に困難になりました。天候が悪い時、街の中も寂しくなります。正念の強い同修が、熱心に「署名をお願いします」と通行人に呼びかけると、多くの人がとても喜んで署名をしてくれています。特に中共解体に賛成しています。それを見て、長年着実に修煉してきた同修とのギャップが見え、もっと多くの人を救えるように、着実に修煉しようという気持ちが強くなりました。

(続く)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/12/6/434405.html)
 
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