【明慧日本2022年9月9日】明慧ネットの報道データによると、中国共産党(以下、中共)は「二十大」の前、ビッグデータを利用して「ゼロ行動」と「100日行動」を行い、法輪功学習者(以下、学習者)に対して身柄を拘束、嫌がらせ、不当な判決を宣告するなどの迫害を加えた。2022年8月において、すでに把握している情報では57人の学習者は不当な判決を宣告され、中国本土の14の省、自治区、直轄市に分布している。
8月において、迫害が最もひどい地域は、遼寧省13人、広東省、四川省それぞれ10人、山東省5人、北京市4人、吉林省、江蘇省それぞれ3人。60歳以上の学習者19人は不当な判決を宣告され、最年長者81歳。そのうち、80歳以上3人、70代7人、60代9人。裁判所は学習者に対する罰金の総額は22万3千元(約45万円)である。
2022年1~8月、不当な判決を宣告された中国本土の学習者の人数統計 |
2022年1月から8月まで、合計479人の学習者は中共に不当な判決を宣告された。そのうち、1月132人、2月33人、3月74人、4月56人、5月42人、6月29人、7月56人、8月57人である。
2022年8月、57人の不当な判決を宣告された学習者の刑期分布 |
2022年8月、不当な判決を宣告された学習者の刑期統計表
刑期 | 人数 |
1~2年(1年あるいは1年以上、2年以下、下記も類推) | 17 |
2~3年 | 9 |
3~4年 | 15 |
4~5年 | 3 |
5~6年 | 6 |
6~7年 | 2 |
10年 | 1 |
執行猶予 | 2 |
刑期不詳 | 2 |
合計 | 57 |
情報収集データは2022年8月1日から2022年8月31日まで、そのうち、以前に未発表の不当な判決を宣告されたデータを含む。
一、8月、57人の学習者に不当な判決
明慧ネットの報道の統計によると、2022年8月において57人の学習者は中共の裁判所に不当な判決を宣告された。そのうち、遼寧省13人、広東省、四川省それぞれ10人、山東省5人、北京市4人、吉林省、江蘇省それぞれ3人、湖南省、江西省それぞれ2人、河南省、黒竜江省、湖北省、上海市、浙江省各それぞれの人である。
2022年8月、中国各地の57人は不当な判決を宣告された |
迫害の実例:
青島市の薛玉春さんは懲役3年の不当な判決に
山東省青島市の学習者・薛玉春さん(62歳女性)は20年前に労働教養所で苦しめられたため、精神異常になってしまった。現在、薛さんは再び裁判所に懲役3年の不当な判決を宣告された。
薛さんは青島市黄島区長江路街道弁事処の張宝湾コミュニティーに在住。2021年8月8日、長江路の卸市場で人々に法輪功の無実を伝えた時、長江路派出所の警官に身柄を拘束された。その後、薛さんは行方不明になった。今年の8月になって、薛さんは裁判所に懲役3年の不当な判決を宣告されたことが分かった。
薛さんは以前、身体が弱くてやむを得ず仕事を辞めた。1999年の春、法輪功を学び始め、全ての病気が完治し、働けるようになった。
1999年7.20以降、薛さんは少なくとも10回身柄を拘束され、3回拘禁され、数えきれないほどの嫌がらせを受けた。2002年2月7日、薛さんはシ博市王村労働教養所に2年の労働強要処分を科された。
薛さんは王村労働教養所で法輪功を諦めない、「三書」を書かないとして、何度も独房に拘禁され、警官と受刑者にさまざまな手段で苦しめられた。迫害の方法は殴打する、罵る、辱める、長時間立たせる、小さい腰掛けに座らせる(その結果、お尻が化膿、膿水が流れながらでも座らせた)、時に24時間睡眠禁止、トイレの禁止、長時間シャワーを浴びさせない、洗顔・歯磨きをさせないため、全身汚くて臭いので、受刑者に顔や食器などに唾を吐かれるなど、長期にわたって苦しめられていた。その結果、一度精神異常になり、2003年5月に一時釈放された。
広州市曽興陽さん一家3人は不当な判決に
広東省広州市の学習者・曾興陽さん(48)と妻の鄧芳さん(45)、妹の曾躍玲さん(43)は2021年4月9日に天河区公安支局国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関、以下、国保)および石牌派出所の警官に身柄を拘束され、天河区留置場で拘禁された。
2022年8月9日、海珠区裁判所は3人に対して裁判を開いた。曾興陽さんは懲役5年、罰金1万元(約20万円)、鄧さんは懲役3年6カ月、罰金6000元(約12万円)、曾躍玲さんは懲役3年、罰金6000元(約12万円)の不当な判決を宣告された。
曾興陽さん |
鄧芳さん |
曾躍玲さん |
曾興陽さんは広東省興寧市出身で、大卒で、広東省お茶輸入会社の元社員である。鄧芳さんは湖南省衡陽市出身で、大卒、塾に勤めている。2人の息子は2017年に生まれ、幼稚園に通っている。父(75)、母(71)は広東省梅州の実家で暮らし、年金がない。
曾躍玲さんは湛江師範学院を卒業、塾に勤めている。夫は数年前、悪性リンパ腫で他界、息子(9)と2人で暮らしている。義理の親も梅州で暮らし、年金がない。
2021年4月9日昼、天河区公安支局、石牌派出所の頼淦文などは曾興陽さんの店舗、住所、鄧芳さんの姉・鄧瑜さんの住所を捜索し、曾興陽さん、鄧芳さん、曾躍玲さん、鄧瑜さん4人を同時に身柄を拘束した。
同年5月17日、曾興陽さん、鄧芳さん、曾躍玲さんは天河区検察庁に逮捕状を発付され、鄧瑜さんは帰宅した。8月2日、3人の案件は海珠区検察庁に起訴され、8月末に区裁判所に起訴された。
2021年10月21日、区裁判所はコロナ感染を口実に反対意見を無視して、オンラインで曾興陽さん、鄧芳さん、曾躍玲さん3人に裁判を開いた。
3人とも法輪功を学ぶことは合法であると主張し、それぞれの弁護士も無罪弁護をした。当時の裁判長・王潔、審判員・賈存錦、衣海君、検察員・陳程、書記員・王賛、黄韓琳である。
しかし、2022年8月9日、海珠区裁判所は不当な判決を宣告した。
成都市の張訓菊さんなど6人は不当な判決に
明慧ネット2022年8月14日の四川の報道によると、成都市新都区の学習者・黎雲さん、劉国華さん、謝世英さん、周玉秀さん、張訓菊さん(61)と黄懐洲さん(63)夫妻は身柄を拘束され、すでに1年3カ月が経ったという。6月28日、新都区裁判所は張訓菊さんに懲役10年、黎雲さんに懲役7年、劉国華さん5年、黄懐洲さん3年の不当な判決を宣告した。なお、謝世英さん、周玉秀さんの判決情報は不明である。
2021年4月25日、黎雲さんは新都区公安局、スパイに電話の盗聴、尾行、盗撮などの手段で身柄を拘束され、私物も押収された。
同年5月12日の朝6時ごろ、新都区桂湖派出所、新都派出所、桂林派出所、斑竹園派出所および新都区国保は同時に学習者・劉国華さん、謝世英さん、張訓菊さんと黄懐洲さん夫婦など9人の身柄を拘束し、家財を押収した。
2022年6月28日午前、新都区裁判所は6人に裁判を開いた。家族は当日、初めて開廷のことを知らされた。家族は裁判所の入口でPCR検査を要求され、手続きなど終わったら、裁判は終わっていた。張訓菊さんは懲役10年、黎雲さん懲役7年、劉国華さんは懲役5年、黄懐洲さんは懲役3年の不当な判決を宣告された。
張訓菊さんは1999年の旧正月から法輪功を学び始めた。かつて患っていた咽喉炎、胃病、婦人病など全て完治した。また気性が荒い性格は穏やかになった。健康を取り戻し、家族と仲睦まじくなった。
武漢市の駱元英さん、黄紅蔚さんは不当な判決に
湖北省武漢市の学習者・駱元英さん(63歳女性)、黄紅蔚さん(61歳女性)は2021年2月、市民に法輪功の無実を伝えたとして、警官に身柄を拘束された。2022年8月8日、漢陽裁判所は駱元英さんに懲役7年、罰金7000元(約14万円)、黄紅蔚さんに懲役3年6カ月、罰金4000元(約8万円)の不当な判決を宣告した。
2021年2月22日午前10時ごろ、駱元英さん、黄紅蔚さんは市江岸区三眼橋の近くで市民に法輪功の素晴らしさを伝えた時、中共による法輪功への誹謗中傷を信じる人に通報され、区国保大隊、唐家墩派出所の警官に身柄を拘束された。2人とも東西湖二支溝第一行政拘置所で15日間行政拘置された。しかし、3月10日の拘置期間が終わる日、唐家墩派出所の警官は2人を秘密裏に武漢市第一留置場に移送し、刑事拘束した。同年4月3日、江漢区検察庁は2人に逮捕状を発付し、6月上旬、案件は漢陽区裁判所に起訴された。
黄紅蔚さんは武漢遠大製薬工場の定年退職員で、1996年から法輪功を学び始めた。以前、脊椎の病気、めまい、関節が悪い、鼻炎などの病気を患い、仕事をよく休んでいた。法輪功を学んでから病気は完治し、どんな仕事もこなせるようになった。しかし、1999年7.20以降、黄さんは嫌がらせを受け、身柄を拘束され、拘禁され、労働教養処分を科された。
駱元英さんは武漢市新天門墩に在住。1985年の出産によって、偏頭痛、脊椎肥大、腰椎肥大過骨症、肩こり、胃炎、乳管過形成、神経衰弱など多種の病気を患っていた。長年にわたって、薬を飲み、理学療法、マッサージ、針灸などの治療を受けても治らなかった。1996年7月、法輪功を学んでから2カ月あまり、全身の病気は完治した。しかし、1999年の7.20以降、何度も留置場、洗脳班、労働教養所、刑務所に拘禁され、さまざまな拷問を受けた。
(続く)