【明慧日本2023年7月30日】2023年上半期、中国共産党(以下、中共)は相変わらず「治安維持」、「ゼロ行動」、「掃黒除悪(社会に潜む悪の組織を排除)」などを口実に法輪功を迫害し続け、江沢民による「名誉を汚し、経済的に破綻させ、肉体を消滅させる」政策を執行している。
明慧ネットの統計によると、2023年上半期において、少なくとも702人の法輪功学習者(以下、学習者)が不当判決を宣告されたことが判明した。そのうち、2023年は356人、2022年は189人、2021年は51人、2020年は24人、2019年は21人、2018年は23人、2017年は19人、2016年は14人、2015年は4人、2014年は1人。学習者は中国本土の27の省、自治区、直轄市に分布している。中には国家公務員、大学教授、教師、高級エンジニア、会計士、デザイナー、画家、医者、企業家、ラジオの司会者、税務局の局長など、各業界のエリートがいた。
2023年1~6月、702人の学習者は不当な判決を宣告された |
迫害の最ひどい地域順は:山東省110人、遼寧省85人、黒龍江省78人、吉林省68人、河北省54人、北京市42人、四川省36人、広東省31人、湖北省27人、江西省25人、重慶市20人。そのうち、60代以上の学習者189人は不当に判決を宣告され、80代23人、70代81人、60代85人、最年長者は88歳。
中共による現金293万1242元(約5860万円)のゆすりが強要された。そのうち、裁判所による罰金264万6942元(約5300万円)、警官によるゆすりは28万4300元(約560万円)。
2023年1~6月、702人の学習者の刑期分布 |
情報収集期間:2023年1月1日から2023年6月30日、そのうち、以前に未発表のデータを含む。
一、702人の学習者に不当判決
明慧ネットの統計によると、2023年上半期、少なくとも702人の学習者が不当な判決を宣告されたことが明らかになった。60代以上の学習者は189人、そのうち80代は23人、70代は81人、60代は85人。
2023年1~6月、60代以上の学習者189人が不当な判決を宣告された |
迫害事例:
1、山西省太原市の侯利軍さんは懲役10年
山西省太原市の学習者・侯利軍さんは2023年4月25日に身柄を拘束され、懲役10年の重刑を宣告された。現在、60日以上断食して迫害を抗議している。侯さんは判決を不服として控訴したが、市中級裁判所に原審維持を宣告された。人権弁護士・呉紹平さんは案件は典型的な法輪功への政治迫害で、学習者の信仰自由を奪っていると指摘した。
呉さんの叔母、現在ロサンゼルスに在住する康さん(Karen Kang)は山西省法曹機関が呉さんに対する不当な判決を批判し、国際社会の救援を呼びかけた。康さんの話によると、近日、侯さんの家族は刑務所からの連絡があって、侯さんの体調が悪化して病院に搬送される前に面会に来てほしいという。家族は面会に行くと、侯さんは2人の囚人に支えられて歩いてきた。体は衰弱して、立てないほどだった。その状態でも30~40分間立たせる罰を受けた。また、髪の毛が真っ白になり、体重は25キロ以上減った。
侯利軍さん(左上)、母の康淑琴さん(左下、迫害により死亡)、父(6月23に他界)、姉。(Karen Kangさんが提供) |
二十数年前、30代の侯さんは太原市工商銀行の警備の仕事をしていた。2000年1月3日、法輪功の無実を伝えるため、上京して陳情したとの理由で、2年の労働教養処分を科され、刑期満了後さらに6カ月拘禁され、合わせて3カ所の労働教養所で迫害された。2002年10月20日、残酷な迫害を受け、万柏林支局留置場に送られた。侯さんは100日以上断食し、留置場から脱出できた。その後、20年間、迫害から逃れるために、放浪生活を余儀なくされた。
今年4月25日、侯さんは太原市万柏林区の小井峪派出所に身柄を拘束され、市第一留置場に送られた。5月12日、侯さんは判決書を受け取り、懲役10年の判決を宣告された。万柏林区裁判所は開廷せず、判決書には日にち、傍聴者、必要の法律上の手続きもなかった。
現在アメリカ在住の人権弁護士・呉紹平さんは「この判決書は明らかに裁判所の不正による結果です」「この案件は罪になりません。中共の学習者に対する迫害は事実と証拠を無視して、政治的立場しか見ていません。あなたは法輪功であれば、罪になります」、「中共が法輪功への迫害は政治迫害であることの動かぬ証拠です」と話した。
呉さんは「中国の憲法では国民には信仰の自由があると定めていますが、役割を果たしていません。『刑法300条』の内容は『憲法』と矛盾しています。中共はこのような方法で基本の人権を奪っています」と語った。
2、河北蔚県の王桂萍さんに懲役8年6カ月
2021年10月、河北省蔚県の国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関、以下、国保)は王さんの身柄を拘束し、張家口留置場に拘禁した。王さんは2023年3月中旬、懲役8年6カ月の不当な判決を宣告され、すでに控訴した。
3、四川省の趙婕さんに懲役8年
四川德陽市の学習者・趙婕さん(52歳女性)は2023年2月17日、市旌陽区裁判所で裁判を受け、懲役8年、罰金10万元(約200万円)の不当な判決を宣告された。家族は趙さんの無罪解放を呼びかけている。
3月25日夜、趙さんと学習者・楊志鵬さんは法輪功の無実が書かれた資料を配布した時、身柄を拘束された。26日の夜明け2時頃、市泰山路派出所および旌陽区の国保警官6人は楊さんを連れて自宅に戻り、自宅にあったパソコンなどの私物を押収した。趙さんも家財を押収された。
楊さんは2022年11月22日に開廷され、懲役4年の不当な判決を宣告された。
4、山東省東営勝利油田の学習者9人に不当な判決
2021年4月23日、山東省東営濱海公安局は多くの警官を派遣し、20人以上の勝利油田の学習者および家族の身柄を拘束した。詳細は下記の通りである。
◇周徳勇さんは2年内に、東営区裁判所に3回開廷され、2023年4月22日、懲役8年、罰金10万元(約200万円)の不当な判決を宣告され、すでに控訴した。家族も海外で救援を呼びかけている。
◇劉燕美さん(75)は懲役7年、罰金5万元(約100万円)
◇孟凡雲(もしくは孟繁芸)さんは懲役2年2カ月、罰金2万元(約40万円)
◇韓丹さんは懲役1年8カ月、罰金1万元(約20万円)
◇李学栄さんは懲役2年、2万元(約40万円)
◇郭運芳さんは懲役1年6カ月、執行猶予2年、ゆすり1万元(約20万円)
◇郭宏焱さんは懲役3年6カ月、罰金2万元(約40万円)
◇陳暁紅さんは懲役3年6カ月、罰金2万元(約40万円)
◇賀栢青さんは懲役2年
二、60代以上の学習者189人に不当な判決
明慧ネットの統計によると、2023年上半期において、60代以上の学習者189人に不当な判決。そのうち80代は23人、70代は81人、60代は85人。
2023年1~6月、80歳以上の学習者が受けたた判決の統計表
名前 | 省 | 市 | 区・県 | 刑期 | 裁判による罰金(元) | 年齢 | |
顧秀英 | 北京市 | 西城区 | 2年 | 88 | |||
梁淑智 | 遼寧省 | 瀋陽市 | 3年 | 20000 | 86 | ||
陳仁林 | 江蘇省 | 常州市 | 7年 | 86 | |||
廖玉英 | 広東省 | 茂名市 | 刑務所外執行 | 85 | |||
叢培珊 | 天津市 | 不詳 | 84 | ||||
戴大奎 | 重慶市 | 永川区 | 不詳 | 84 | |||
李順華 | 広東省 | 茂名市 | 1年 | 3000 | 83 | ||
王志耕 | 山東省 | 濰坊市 | 3年 | 5000 | 82 | ||
石連英 | 吉林省 | 長春市 | 2年 | 82 | |||
王金貞 | 山東省 | 德州市 | 德城区 | 3年、刑務所外執行 | 10000 | 82 | |
鄧春仙 | 北京市 | 3年 | 3000 | 82 | |||
石蓮英 | 吉林省 | 長春市 | 不詳 | 82 | |||
胡行銑 | 北京市 | 豊台区 | 3年 | 3000 | 81 | ||
唐素清 | 四川省 | 営山県 | 6カ月、刑務所外執行 | 80 | |||
董雲仙 | 雲南省 | 文山チワン族ミャオ族自治州 | 3年 | 80 | |||
李伝禄 | 山東省 | 聊城市 | 茌平区 | 5年、執行猶予5年 | 80 | ||
彭俊南 | 湖南省 | 衡陽市 | 7年 | 80 | |||
包玲玲 | 浙江省 | 温岭市 | 新河鎮 | 1年6カ月 | 80 | ||
劉俊華 | 四川省 | 南充市 | 2年 | 3000 | 80 | ||
張成琼 | 重慶市 | 開州区 | 3年、執行猶予4年 | 10000 | 80 | ||
韓玉霞 | 天津市 | 河西区 | 4年 | 20000 | 80 | ||
胡桂蘭 | 北京市 | 海淀区 | 一時出所、刑務所外執行1年 | 2000 | 80 | ||
張桂蘭 | 河南省 | 鄭州市 | 中牟県 | 3年、刑務所外執行 | 80 |
(続く)