苦難の中でも師父を信じてひたすら前を向いて歩む(三)
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文/中国の大法弟子

  【明慧日本2024年8月3日】(前文に続く)

 五、心性を修め、衆生を救う

 私が北京に行って陳情したことで、会社にある程度影響しましたが、意外にも私の人気が上がりました。多くの人が親指を立てて、「張さんはとても勇気があり、すごい! こんなに厳しい圧力の中でも命を懸けて、妻の無実を訴えるために、北京に行って陳情して来た。本当の男だ!」と、ひそかに感心してくれました。また、女性職員に中で、「夫を探すなら、彼のような男を探すべきだ。でも、今はめったにいないから、なかなか見つからないよ」と言ってくれる人もいました。実は、これらの人たちが大法修煉者の懐を知っているはずはありません。妻の無実を訴えるためだけでなく、何よりも私には、師父を手伝って法を正し、迫害を阻止し、人々を救うという使命を持っているからです。

 私は、普段上司たちに大法の良さと迫害の実態を伝えることを重視しているので、彼らは皆大法を認めています。上司と同僚の中では、大法の書籍『轉法輪』を読んで恩恵を受けた人もいて、皆ひそかに私を守っています。時々「610」や公安部から嫌がらせの電話が来ると、上司が対応してくれました。私は自分に比較的緩和的な修煉環境を開きました。

 師父は、「真・善・忍は良い人か悪い人かを判断する唯一の基準」(『轉法輪』)と説かれました。

 私は普段からこの基準で行っているので、職場の誰もが私を良い人だと言っています。大法を修煉する私は、これまで酒も飲まず、マージャンもせず、上司からも信頼され、重要なポストに配置され、億単位の工事財産を私に管理させました。工事の鉄筋やセメントから、従業員の作業服や食堂、宿舎などに至るまで私に任せました。私は心を込めて管理しており、帳簿は整然としてしっかりしており、仕事にはまじめで、少しも怠けることはありませんでした。

 商品経済が繁栄し、物欲があふれている現実の中で、修煉者の心は刻々と試されています。特に建築材料を売り込む営業マンたちが、業績を上げるために、販売過程で暗黙のルールやリベートなどを利用して便宜を図ることも多々あります。私は修煉者の基準で自分を律し、金銭の賄賂でも、美女の誘惑でも、心を動じませんでした。

 出会った人は皆縁があると思い、私は師父のご加持の下で、彼らに大法を伝え、中共の組織を脱退する「三退」を促しました。私は仕事上の有利な条件を利用して、多くの人を救うことができ、比較的に簡単で、自然に彼らに「三退」を勧め、効果も良かったです。

 私の会社は、すべて競争入札の形で建築材料などの購入を決めます。各社の営業マンが入札して、落札するかどうかは運命ですが、私はこの過程で大法を伝え、人の心を変え、人を救い、同時に、業界の不正を規範化することにもなります。

 印象的だったのは、防犯ドアを販売しに来た若い営業マンは、長い間業績が悪く、生活が苦しくなっていました。最近また夫婦喧嘩をして、奥さんが2人の子供を置いて実家に帰ったので、彼は仕方なく父親を呼んで手伝ってもらったそうです。

 私は、ため息をついている彼を見てとてもかわいそうに思い、慈悲の心を持って彼に大法の素晴らしさと中共の迫害の実態を伝えました。彼は聞いてすぐに理解しました。彼は、「三退」もした上で、「大法を修煉したい」と話しました。

 私は彼に大法の本を貸して、そして「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」という心からの九文字を唱えるように言いました。

 しばらくして、彼が私のところに来て「私は家に帰ってから唱え始め、夜も昼も唱え続け、そして大声で唱えたところで、近所の人に迷惑だと言われました」と話しました。私は彼に「このようなやり方は間違っています。大法を学んで良い人になるには、どんな時でも『他人のために』を考えなければなりません」と言いました。彼は煉功を習いたいと言ったので、私は彼に5式の功法と師父の説法のmp3を作り、動作を教えました。

 彼の工場の防犯ドアは我々のところでは落札されませんでしたが、彼はめでたく大法を修煉するようになりました。彼は良い人になることを学び、奥さんを実家から迎えました。それから半年が過ぎた頃、彼は車で奥さんと一緒に訪ねて来ました。彼は嬉しそうに「大法を学んで良かったです。我が家に福が訪れました! 私は最近数百万元の大きな注文の契約をしました。師父に感謝いたします!」と言いました。

 六、三度目の上京 邪悪を取り除く

 2015年、妻は再び3年半の不当な判決を下されました。当時、中国で法輪功学習者が迫害の元凶である江沢民を起訴するブームが始まっていました。これは中国のすべての大法弟子の責任であり、誰もが一刻も早く元凶を裁き、迫害を終わらせることを望んでおり、これは妻の願いでもあります。妻が不法拘禁されており、訴状を書けないので、私は妻のためにやり遂げなければならないと思いました。

 2016年末、私はどうしてもこの物欲あふれる職場を離れたくなり、何度も早期退職の申し込みを提出しましたので、会社側はついに同意してくれました。退職した後、最初にやりたかったことは北京に行って、妻の告訴状を最高検察庁と最高裁判所に送ることでした。どうすればそれを直接送ることができるだろうかと考えていました。2016年の師走、年が明けるまであと数日になった時、私は再び北京行きの列車に乗りました。

 北京に着きましたが、同修や知人と連絡がつかず、私は数日間北京の街を放浪し、訴状を渡すことはできませんでした。自分で直接渡せば、危険な目に遭ったり、差し押さえられたりする可能性があるので、今回は理性で、かつ確実にしなければなりません。しかし、大晦日になってもまだ事の決着がつかず、気が気ではありませんでした。

 私は北京駅を行ったり来たりしていて、「家に帰るか? それともここで機会を待つのか?」と考えていました。次から次へと列車が発車して行って、私が迷っているうちに、いつの間にか除夜の鐘が鳴っていました。駅前広場で人里離れた静かな場所を探して、座禅を組み、発正念を始めました。暖かい流れが私の全身に押し寄せました。これは師父が私を励ましてくださっているのだと分かりました。

 北京の夜空を眺めると、黒い雲が立ち込め、小雪混じりの冷たい風が吹き続けていました。この時私は万感の思いで、涙があふれ出ました。大みそかは家族がそろって祝う楽しい日であるはずなのに、私の家は中共の迫害で、妻は不当に拘禁され、子供は余儀なく遠い海外に渡り、家にも帰れず、家族がバラバラになってしまいました。妻は2度も迫害によって連行されて、投獄されています。私は一人で、誰も知らない片隅に孤独に座り、飢えと寒さを忍びながら苦しんでいました。そんな時、師父の暖かい手が私を支えてくださり、正念と勇気を与えてくださいました。師父はいつも私の側で見守ってくださいます。修煉の初め、師父が私の体を浄化してくださったことを思い出し、それから、何度も危機から助けてくださり、私の生々世々でできた業を消してくださいました。そう考えているうちに、悲しみも苦しみも忘れ、冷たい風も雪も消えていきました。夜が明けると、私の心はまた希望に満ちていました。

 私は勇気を振り絞って再び天安門広場に行きました。小さな記念品を売っている女性たちに声をかけ、「北京にしばらく滞在したいですが、どこか安く食事ができるところはありませんか」と尋ねました。

 翌日、彼女たちは私に「近くにホテルがあって、朝食を作る人を募集していますが、どうですか?」と聞かれました。私はすぐに応募に行き、1日試用しただけで、毎月4000元の給料で、私を雇用してくれました。世の中にこんな偶然があるだろうか? これは明らかに師父が私の大法を実証しようとする心を見て、手配してくださったのです。

 とりあえず落ち着くところができて、生活もできるようになりました。しかし、ここでバイトして稼ぐ気になれず、私にはまだ終わらせなければならない大事なことがあります。私は早く妻の訴状を送らなければなりません。安全のため、他人の協力を得て、300元で現地の人に頼み、その人の身分証明書を使って、ついに訴状を送りました。

 私は前門ホテルでオーナーと6カ月の契約を結び、月に4日の休暇をもらって地元に戻り、刑務所に監禁されている妻を見舞って近況を把握し、彼女の正念を支えました。北京に戻ると、毎日働く以外、すべてのエネルギーを集中して天安門広場に向かって発正念を行い、邪悪を取り除きました。

 20年余りの風雨に耐え歩んできた修煉の道を振り返ると、前に進む一歩一歩は師父のご按排であり、三度の北京に行ったことも師父のご按排でした。私は妻を救出することはできませんでしたが、確実に他空間で大法修煉者を迫害している邪悪を解体し、同修に対する圧力を軽減し、迫害を実行する悪い人と警官らを震え上がらせました。

 私たちは大法修煉者の身内として、家族のため、正義のために声を出すことができれば、家族に対する迫害を解体することができます。そうすると、これほど多くの大法弟子が肉体的、精神的に迫害され、ひいては尊い命を失うこともなかったかもしれません。今日に至るまで、中共による大法修煉者への迫害はなお続いており、大法弟子である私たちはみな立ち上がって正義を守り、身内の命を守り、残酷な迫害を一日も早く終わらせる責任があります。

 法を正す時間がどれだけ長くても、道のりがどれだけ遠くても、私たちは世の中で師父に従って法を正し、師父の手をしっかりつかんで、前へ、前へと進み、自分たちの本当の故郷へ帰りましょう!

 (完)

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2024/6/28/445085.html)
 
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