【明慧日本2012年7月5日】台湾・新竹市に在住のハイテク企業役員・鍾鼎邦さんは、2012年6月15日、異母兄と会うため「親族知人訪問」のビザで中国へ入国した。しかし6月18日の帰国日、鍾さんは江西省のカン州空港で、中国共産党員に秘密裏に拉致された上、「法輪功への取調べに協力してもらう」という理由で身柄を拘束された。
中共(中国共産党)による今回の拉致事件は、世界が注視する大ニュースとなり、各界のマスコミに報道された。アメリカの「Voice of America」によると、台湾民主進歩党の立法委員(日本の衆議院議員にあたる)・尤美女氏が、「鍾さんの家族は、現在消息不明の鍾さんの安否を非常に心配しており、両岸政府(中国と台湾)が中国国内の投資保障協議において話し合いをしている最中に、このような事件が起きるとは、あまりにも皮肉な現実である」と述べたことを報道した。
ところが、カン州市地域では、今回の事件を機に、県政府の指示により労働組合が動員され、「邪教に反対する活動」という口実で、労働者階級の会社員や労働者に対する洗脳が行われ、法輪功に対する憎悪が煽られている。県政府当局は、事実に基づいていない「法輪功に反対する」という刊行物を世の中に流布し、この刊行物はカン州市の各地域に拡散している。このため、世の人々は中共による法輪功への誹謗中傷を信じてしまい、法輪功に反対する書類に署名してしまった。しかし、その刊行物には、迫害への責任を回避するためか、政府機関の署名さえ記載されていなかった。
国際社会と中国国内の善良な人々は、中国各地で発生している法輪功修煉者への迫害事例に注目し、不法に監禁されている修煉者たちが、迫害から逃れて自由を回復できるよう手助けしている。例えば、黒竜江省伊春市や遼寧省朝陽地域、河北省泊頭市富鎮周官屯村などでは、修煉者の釈放を求めて、地元の300世帯が連名で陳情書を提出した出来事もあった。
今回鍾さんは、中共中央政治局常務委員・周永康が推進している法輪功弾圧政策の一環である、全国規模の修煉者逮捕活動に巻き込まれたと見られている。
(注:法輪功修煉者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)