サンフランシスコの修煉者:真に修煉を始めてからの些細な体得(二)
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文/サンフランシスコ東ベイエリアの大法弟子

 【明慧日本2012年10月20日】

 二、隠れた執着を取り除き、心性を高める

 会社のチームリーダー・Aさんはとても変わった性格の持ち主で、付き合いにくいことで有名でした。彼女とけんかをする同僚もよくいます。我が社は福利が良いため、ほとんどの社員は数十年もずっと働いており、退職する人はめったにいませんが、Aさんのチームでは6年間に6人も退職し、何人かの社員は人事部に彼女を訴えることも考えたようです。

 私は入社した当初、Aさんのチームに所属していました。他の社員と同じように彼女のきつい言葉にやられて、とてもつらく、他のチームへの異動を申し出ました。しかし、彼女との縁はまだ終わっていなかったのか、しばらくしてまた彼女のチームに戻されました。毎日彼女の暴言に刺激されて、人心も絶え間なく沸き起こりました。

 ある日、第2式の功法をしていた時、「中国国内の大法弟子が受けた迫害に比べれば、私が遭遇したこれっぽっちの言葉の刺激は、全然大したことはないのではないか。同じ師父の弟子でも、私が中国の環境にいたら、私は彼らのように合格できるだろうか。毎日このちっぽけな刺激に時間を費やしている私は、中国の大法弟子に比べれば、全然追い付いていない」と、ふと思いついて、恥ずかしくて涙を流しました。

 師父が『転法輪』で説かれた「人間の元神は不滅なのですから、あなたは前世の社会活動で誰かに借りがあったり、誰かをいじめたり、何か悪いことをしたりしていたかも知れないため、当の相手があなたに返済を求めてくることになります。佛教では、人間が生きていることは絶え間なく連続する業の報いを受けていることにほかならないと言っています」を思い出しました。彼女との間に起こったことは全て原因があって、きっと私は彼女に借りがあったので、返さないといけないのだと悟りました。

 また『転法輪』の中の2カ所の言葉を思い出しました。

 「それらの難はもとよりあなた自身が持っているもので、われわれはあなたの心性を高めるためにそれらを利用するのですが、いずれも乗り越えられるようにしてあります。あなたが心性を向上させさえすれば、必ず乗り越えられるものです。それを乗り越えようとする気がなければ話は別ですが、乗り越えようと思えば、乗り越えることができるのです。したがって今後、何かトラブルに遭遇した時は、それを偶然なことだと考えてはなりません。なぜなら、トラブルは突然現われるかも知れませんが、決して偶然なものではなく、みなあなたの心性を高めるためのものなのです。あなたが平素から煉功者として自覚してさえいれば、それに正しく対処することができるでしょう」

 「相手がそのようなトラブルを仕掛けたからこそ、心性を高める機会が生まれ、そのおかげで、心性を高めることができて、本当に心性が高まってきたのではありませんか」

 ここまで思い付いて、私の心は平穏になりました。そうですね、私は本当に彼女に感謝すべきです。この心性の関を乗り越えた後、私はAさんと仲良く付き合うことが出来ました。彼女も、私から多くのことを学んで、私を他の社員の模範だと言ってくれ、私に平均の10倍の給料をくれました。

 (続く)

 (2012年サンフランシスコ法会での発言原稿)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2012/9/22/263005.html)
 
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