年配の警察官の恩返し
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文/河南省の大法弟子・雨蓮

 【明慧日本2018年3月15日】私の夫(75)は定年退職した警察官で、善良で学識があり、洗練された人です。私も夫も再婚で、お互いに子供がいます。再婚夫婦ですが、とても相性が良く、お互いに尊重し合い、苦難を共にして、すでに10年が経ちました。

 しかし、予期しない不幸がやってきました。3年前、私は重い心臓病を患い、発作が起きるととても苦しく、危険でした。注射も薬も効かず、病状がどんどん重くなっていきました。夫は私に付き添って面倒をみてくれ、私の苦しみを分かち合ってくれました。昨年の10月、持病が再発し、病院に搬送され、応急手当をして救われました。今回、発作は頻繁にあり、6日間入院して5回もありました。

 危篤に陥った際に、私はやっと思い出しました。以前、親友から何度も勧められていました。「法輪大法を学びましょう。大法は、良い人を目指し、返本帰真の道へと人々を教え導き、病気を取り除き、健康を保つ不思議な効果があります」。そこで、私は夫に「家に帰って法輪功を修煉したい」と話しました。夫も賛成し、退院の手続きをしてくれました。

 法輪功を修煉して1カ月も経たないうちに、奇跡的に病気が消えてしまいました! 私は大法により九死に一生を得、師父への感謝の気持ちは言葉では言い表せません。夫はこの事実を目撃して感激「李師父があなたの命を助けてくださったことは、私の命も助けてくださったと同じだ。私達は恩返しをしなければならない。今後、機会があれば、法輪功は正道であると伝えなければならない」と言いました。

 夫は言ったことはしっかり守る人です。それ以後、夫は麻雀友達や古くからの友達が集まる度に、法輪功について、いつも自分の理解や体験を話しました。私達は一緒に出掛けて、近所の人や親戚の人に会えば、私は「真・善・忍」を修める素晴らしさを話しますが、その時、夫はいつも横から割り込んできます。夫は若い人に言います。「うちのおばさんは煉功していなかった時、病人の顔をしていた。今は顔色がいいでしょう? 昔、おばさんの足は象の足のように浮腫んでいて、足を上げるのも困難だったが、今は歩く時、風のように早いよ。おばさんが言ったことはすべて真実だ。法輪功は本当に素晴らしい!」

 中国人は中国共産党の強い圧力の恐怖に脅えていたので、敏感な話題を避けていました。法輪功のことを言い出すと、多くの人は押し黙ったまま声一つ立てません。ある日、友達が夫に言いました。「あなたは数十年間、警察官だったのに、どうして大胆に法輪功のことを話すのですか?」と聞きました。夫は笑いながら「警察官も人間だから、人間だからこそ良いことと悪いことを見分けなければなりません。言っていることやしていることは、良心に従わなければなりません。我々は80歳に近い人間で、人生の半分は良心に反することばかりを言っていました。もう残りの時間が少ないので、言うべきことを言わず、良心的なことを言わなければ、晩年、後悔しますよ!」と言いました。

 時間が経つのは早く、あっという間に大晦日になりました。もう夜が更けて人は寝静まっているのに、夫は眠れず、何度もごろごろ寝返りをして、何かを考えているようでした。私は夫に「あなた、何を考えているの?」と聞くと、夫はもったいぶって「秘密だ、明日教える」と言いました。

 爆竹の音と伴に、新年を迎えました。お正月の午前10時頃、夫の2人の息子(長男は亡くなりました)、3人の嫁さんなどの家族が来ました。老若十数人が新年の挨拶にやって来て、みんなで一緒に新年を迎え、和気あいあいとしています。

 夫は席の中央に座り、顔が輝いていました。ご馳走がテーブルに並べられ、お酒もついで、子供達が箸を取ろうとすると、夫は「ちょっと待って!」と止めました。皆はどういうことか迷っていたとき、利発な三男がみんなに「お父さんは今日楽しくて、何か話がありそうです。お父さんにお祝いのスピーチをしてもらいましょう」と言いました。みんなは拍手して歓迎しました。

 夫は笑いながら「よし!」と言って立ち上がり、襟を正し、明るい声で話し出しました。「昨年の1年間、我が家のみんなは無事で、サラリーマンも、経営者も、学生も、みんな順調だった。家族のみんなが嬉しければ、自分も嬉しい。しかし、最も嬉しかったのは、おばさん(私を指す)の心臓病が完全によくなったことだ。おばさんが元気になり、自分にも福があった。あんた達はそれぞれに家庭があり、忙しいので、親孝行する気持ちがあっても、する術がない。おばさんに十分に面倒を見てもらっているので、自分は気が楽で、晩年の心配がない。私の福はおばさんにもらった。おばさんが元気になったのは、法輪功と李師父のお陰だ。古人曰く『一滴の水のような恩にも、湧き出る泉の如くこれに報いるべし』」

 夫はここまで話して、少休止しました。その時、リビングはとても静かでした。しばらくして、夫は杯を持ち、みんなを見回し、真剣に言いました。「李師父にいただいたご恩に私達は何も報いるものがありません。この新春の場を借りて、李師父に新年のご挨拶を申しあげます。お正月の一杯目のお酒を謹んで李師父にさしあげたいと思います! 李師父、新年、おめでとうございます! 師父のご家族の皆様、新年おめでとうございます! 万事意の如しとお祈りいたします!」

 夫の話が終わると、みんなは微笑んで頷き、拍手し、直ちにまた明るい雰囲気が戻ってきました。みんなは一緒に杯を持ち、師父へ新年が良い年でありますようようお祈りし、そしてお互いに祝福しました。

 午後、子供達が帰ると、私は夫に「あなた、おめでとう! 今日のスピーチは素晴らしかったよ! 昨夜、眠れなかったのは、今日のスピーチのことを考えていたのね?」と聞きました。夫は笑って「そうだ! 大切な話なので、事前に準備しておかないと、慌ただしくては、効果が良くないだろう。私達は李師父に大きな福をいただいたので、私は師父に新年のご挨拶をし、師父に祝杯をあげ、子供達に法輪大法の素晴らしさを教える。これが私のわずかな恩返しだ!」と言いました。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2018/1/31/360273.html)
 
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