中国刑務所の水刑、秒食事、排泄禁止、死亡介護の実情
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 【明慧日本2019年5月20日】(中国=明慧記者)中国では中国共産党によって、人々に尊敬されるはずの大学の講師や公務員、企業家、純朴な農民達が、ただ「真・善・忍」に対する信仰を堅持し、法輪功の情報を知る権利を守り、迫害の事実を人々に伝えただけで、無辜(むこ・何の罪もないこと)の法輪功学習者たちを刑務所に投げ込み、様々な非人道的な侮辱と虐待を20年間に渡り、与え続けている。

 中国の刑務所の中で、善良な法輪功学習者たちは一般の受刑者のように殴られたり、罵られたり、重労働をさせられるだけではなく、信仰を放棄するように強要され、法輪功と法輪功の師父を罵るように強制させられる。また、刑務所の中では法輪功学習者たちに対し「転向キャンペーン」がしょっちゅう行なわれる。そして、「転向キャンペーン」の目標人数が設定され、上から下まで各部署を通じて下達され、刑務所の警官らにはボーナスに加え、各種の奨励金と合わさり相当額が支給される。そして、受刑者らにはボーナスポイントとして与えられ、これが減刑にも繋がるという。法輪功学習者が転向しなければ、同じ監室の中のすべての受刑者が巻き添えを受け、罰を連座制で加えられてしまう。そのため、受刑者は警官らが出した指示に一生懸命に従い、迫害に協力し、毎回の迫害も極めて残酷なものである。法輪功学習者たちにとって、毎回の「転向」を拒否することは残虐な拷問による迫害に耐え抜かねばならず、すべてのことが生と死と隣り合わせで試練となる。

 ある男性の法輪功学習者は滅多打ちにされた後、頭がひどく変形し、大きく腫れ上がり黒紫色になり、目は一本線のように腫れ上がり、僅かな隙間を残すだけの形相となった。他の受刑者はその様子を見て、大変驚き「残忍すぎる! この畜生たち警官らを訴えなさい」と憤慨した。滅多打ちにされた女性学習者を見て、「誰がこのような下劣なことをしたのか? ここまで殴られてひどい、煉功しただけじゃないか?!」と話した女性警官もいたほどだ。多くの人々は法輪功学習者たちの悲惨な境遇を耳にすると「警官らを訴えるべきだ」と憤った。

 もっと多くの事実はまだまだ覆い隠されている。本文の中では迫害の手段である「水刑」、「飢餓刑」と「排泄禁止」だけを取り上げ、法輪功学習者たちが自分の信仰を守るために、そして、人々に法輪功迫害の真実を伝えるために、どれほどの代価を払っているのかを、ここで読者の皆さんに知ってほしいのである。

 一、水刑

 水刑は、世界中の最も残忍な拷問の一つであると言われる。その方法とは、人を地面に横たわらせ、手の平を上に向け、両手と両足をゴムバンドで縛り付けて固定させ、汚れた靴下を口の中にいっぱい詰め込んだままテープで口を封じさせる。そして、ホースを使って顔に向かってひっきりなしに水をかける。口が閉じられ手足も動かないため、鼻で呼吸することしかできず、ひっきりなしに水をかけられることによって、水刑を受かる者は激しくむせて息が止まりそうになる。この水刑を経験した者は、あまりにも苦痛な体験を思い出す勇気すらなく、筆舌に尽くしがたい(言葉では到底表現しきれないほどの、ものすごいありさまのこと)ものであるという。

酷刑演示:浇凉水
拷問の実演:ホースで冷たい水をひっきりなしにかける

 この「水刑」はあの悪名高い遼寧省馬三家労働教養所が、拷問の手段の一つとして使用し始めたため、黒龍江省牡丹江刑務所の主要な責任者はわざわざ現地に行き、1カ月間この「やり方」を学んだという。その後、この「水刑」は広まり、どこの刑務所でも普遍的に使われるようになった。

 もう一つの「水刑」は、真冬に服を全て脱がせた後、人を地面に座らせあるいは立たせたままで、窓と扉を全開し人を凍え上がらせ、さらに、ホースで長時間ひっきりなしに人の頭をめがけて水をかける方法がある。最初人はこの異常な寒さを感じ、だんだん頭が麻痺してきて、次第に頭が裂けるように辛く、脳漿が炸裂するような激しい痛みを伴い、脳の芯まで届く激痛だという。この種の拷問は黒龍江海林留置場と牡丹江留置場の中で、よく用いられた拷問であるという。

中共酷刑示意图:浇冰水
拷問のイメージ図:真冬に服を脱がせ、冷たい水を頭からぶちかける

 牡丹江市の36歳の法輪功学習者・王小忠さんは、2001年8月17日に連行された後、殴られ電気棒による電気ショックを加えられたことによって、焼けただれて全身傷だらけになった。それにもかかわらず、留置場に送り込まれた王さんはホースで冷たい水をかけられ、連行されてからたった12日目で亡くなった。亡くなる前日、王さんの妻が面会に行った際に、「警官らに電気棒で苦しめられ、食事も極めて劣悪なものだ」と王さんは妻に話したという。その翌日に王さんは死亡した。留置場側は責任を逃れるため、「王小忠は病死した」と言った。そして、王さんの心臓、肝臓と肺を摘出して冷凍した。情報筋によると、王さんが死亡したため、牡丹江留置場の副所長は入れ替えられ、冷たい水をかける拷問は使わなくなったという。

 二、飢餓刑

 生き生きとした健康な人が長時間に飢餓(飢餓とは、長期間にわたり十分に食べられず、栄養不足となり、生存と社会的な生活が困難になっている状態をさす)の状態で凍えさせられ、それが、1日、2日間、1カ月、2カ月と続き、最後には骨と皮ばかりに痩せこけ、無残にも餓死したことを聞いた。信じがたいかも知れないが、このような残忍なことが刑務所内では公然と行なわれ、私達のすぐそばの身の回りで実際に起きている。

 明慧ネットで掲載された「知られざる中国刑務所内での狡猾な飢餓刑」の文章の中に、その一例として、嘉州刑務所の拷問手段である「秒食事」のことが報道された。すなわち食事の時間はたったの20秒、あるいは十数秒内に制限されているというのである。成都市天府新区の法輪功学習者・程懐根さんは、2017年1月下旬から2017年5月中旬まで、3カ月以上にわたり「秒食事」を強制され、2017年5月29日、痩せ細った程さんは迫害により亡くなった。享年54歳の若さだった。程さんは無残にも中国刑務所内で餓死させられたのである。このような実例は多くの中国の刑務所内に見られ、やり方は様々である。

 于軍修さんはもともと黒龍江新肇刑務所で服役するはずの受刑者だったが、1997年に警官の紹介を通して法輪功を学び始め、「法輪大法は素晴らしい」という文字を刑務所の壁に貼り付けたことがある。この件で2000年に、于さんは牡丹江刑務所に移送されむごい迫害を受けた。

 2003年の春、于さんは法輪功を放棄しないため、プラスチックの管で滅多打ちにされ、独房に閉じ込められ、スタンガンによる電気ショックを加えられた。長時間による電気ショックを加えられた于さんは、身体に大やけどを負い水ぶくれができ、さらに電気ショックを加え続けられて、身体中の皮膚がただれて黒焦げになった。

酷刑演示:电棍电击
拷問の実演:数人で、電気ショックを一斉に加える

 しかし、最も残酷な拷問は長期間に渡り、凍死する寸前の状態のまま放置させられることや、飢餓状態にさせられることだ。独房の中には布団や敷物は一切なく、食事は毎回蒸しパン半個しかくれず、飲み物も一切ない。そのため、暖房設備の中に溜まっている汚水を飲むことしか許可されず、しかもそれに制限が加えられ、ひどい場合にはその汚水も数日間以上、与えてくれない場合があるという。

 于さんは半年間、このような状態で独房に閉じ込められ、苦しめられ、解放されてから数日後の2003年8月10日に、死亡した。まだ40歳にもならない若者であった。

演示:关<span class='voca' kid='85'>小号</span>
拷問の実演:後ろ手に手錠をかけられたまま、独房に
閉じ込められる

 刑務所の決まりにより、独房に閉じ込める期間は1カ月以上を超えてはならず、さもなければ死者が出やすくなるからだという。刑務所はいつも法輪功学習者たちを半月あるいは1カ月間独房に閉じ込めた後、いったん監室に戻してからまた再び独房に入れ、これを繰り返している。牡丹江市の法輪功学習者・黄国棟さんは、半年独房に閉じ込められて苦しめられた後、解放されたが、結局のところ残酷な迫害が元で、2017年10月31日に、冤罪が晴れないまま死亡した。

 法輪功学習者・許文竜さん(当時25歳)は2012年12月26日、チチハルの泰来刑務所に移送され、独房に閉じ込められた。1月の泰来の気温が零下25℃以下に下がった中、独房の中は非常に寒くて布団も枕もなく、さらに冷たい手錠と足かせを付けられたままで放置され、閉じ込められた。そして、許さんは毎日ふた口のスープしか与えられず、あまりの寒さで寝付くことができず、1分1秒経つのがすべて生と死の境目のように感じ、苦しみもがき、1日が1年のように辛く長く感じたという。

图:关在小号中,许文龙睡在冰冷的水泥地上
拷問のイメージ図:手・足かせ
を掛けれ、許文竜さんは冷たいコンクリートの上に放置

 2004年9月9日、黒竜江省牡丹江師範学院の体育学科の教師の法輪功学習者・金宥峰さん、学習者の高云翔さん、学習者の関連斌さんの3人は、牡丹江刑務所の独房に閉じ込められ、さらに19kgもある足枷を掛けられ、手錠を付けられたまま15日間苦しめられたという。

酷刑示意图:灌水
拷問の実演:口を無理に開けさせ、ホースで水を思いっきり注がれる

 牡丹江刑務所に移送された翌日、3人は唐辛子とトウモロコシの粉を無理やり灌食された。灌食によって、金宥峰さんは多量に血を吐いた。2009年1月21日、金宥峰さんはこのような残忍な迫害により、死亡した。46歳の若さだった。

金宥峰
金宥峰さん

 三、排泄禁止

 中国の刑務所の中では、長時間に排泄を禁止するという一つのむごい迫害方法がある。「大便は3日の間我慢しろ、小便は1日我慢しろ、とにかく我慢しろ!」は、受刑者らがよく言う言葉である。排泄せずに我慢することはとても辛く、本当に死にそうな感覚だという。人体の生理的な反応で、だんだん我慢できなくなり座っても立ってもいられず、どうにもならず、お腹も痛くなり膀胱と腸の機能までがだんだん損なわれていく。大半の者がどうしても我慢できずに、ズボンの中に漏らす場合があるが、その際には、さらに皆の前で侮辱され、罵られ、苦しめられるという。

 刑務所病院では「死亡介護」というものがあり、4人の指示された受刑者は名目上では介護しているふりをして、実際には患者を規定の時間内に死亡させる役目があるというのだ。刑務所病院の警官が「3日目に死ぬ」とか、あるいは「4日目に死ぬ」とかと命じれば、指示された4人の受刑者は、その通りに実行する。刑務所病院とは名ばかりで、介護の必要な法輪功学習者を指示された期間内に、死亡させなければならず、決して期限を超過してはならないというのだ。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2019/3/10/383703.html)
 
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