イアーゴの耳
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文/米国の大法弟子

 【明慧日本2020年12月21日】

 海外の大法弟子の「安全対策」について

 中国本土の大法弟子が発表した「再びスマートフォンの安全問題について」を見て、現れた問題は確かに厳しいと感じました。海外には、中国本土のような迫害環境がないため、大法弟子が安全問題に対して緩んでいると感じています。

 ここにいくつかの例を挙げてましょう。

 数年前、ある協調人が「数人の会議にしても、いくら秘密にしても、中国共産党(以下、中共)は情報を得ることができる」と言ったことがあります。私は明慧ネットで、安全性に関わる文章をよく見ていたので、思わず「それは、あなた達のスマートフォンのせいです」と言いました。だが、彼らは当時、そのことを、あまり信じていないようでした。

 最近、あるプロジェクトの責任者は「プロジェクトの管理のため」という理由で、皆の名前とスマートフォンの番号を提出するようにと要求しました。この責任者は中国本土から出て来たばかりで、海外の初期の大法弟子のような中共への警戒心がないし、中国本土の大法弟子のような安全意識もありません。実はこのような大法弟子は中国本土でも、海外にも多くいます。

 今でも、多くの同修はスマートフォンの安全対策をしっかり実施していません。通常通り使っています。

 私たちの身の周りの「イアーゴ」

 オペラの「オセロ」(シェイクスピア)を見て、この悲劇の中のことが、修煉者に対してすべて当てはまる役柄や表現があると思います。例えば「安全問題」に対して煽動したり、唆したり、トラブルを引き起こす悪役、つまり、オセロが信用している旗手イアーゴです。この現象について、私たちは深く考えなければならないと思います。

 何故周りの人は訳が分からくなり乱れてしまい、どこかおかしくなるのでしょうか? 何故自分の仲間が急に自分の対戦相手になるのでしょうか? すべての人心を利用して唆す人がいるからです。

 なぜこれらの悪役はうまくやれるのか? その理由は、それは彼らが、あなたのそばに常にいるからです。そして、あなたの弱点について非常に詳しいのです。彼らの目的はあなたを滅ぼすことです。

 考えてみてください、もし邪悪がスマートフォンを通して私たちの情報を把握したら、私たちのすべてのプライバシーと秘密、また連絡リストなどが分かってしまったら、これはとても恐ろしいことではないでしょうか? とても危険なことではないでしょうか? 邪悪は私たちのトラブルや、嫉妬心などを利用して、大法弟子のプロジェクトを破壊することを実施して、大法弟子や衆生を滅ぼします。さらに大法のプロジェクトをコントロールする可能性もあります。

 邪悪の傍受によって、私たちのスマートフォンは「イアーゴの耳」になります。注意を払わなければ「イアーゴの耳」は随時、邪悪に大事な情報を提供します。私たちがスマートフォンを信じれば、それは、イアーゴを信じるオセロと同じです。

 では、イアーゴは何故信用されたのでしょうか? 彼は上司にうまく迎合することができ、そして、あらゆる場面で役にたち、一部の小さいことならオセロに協力できるので、オセロの興味をひくことができます。だから、オセロは知らず知らずのうちに、イアーゴへの警戒心を失い、さらにイアーゴは離れなくなります。結局オセロはすべてを失いました。

 スマートフォンも同じで、便利さを提供しているので、人々に「離れられない」と感じさせました。スマートフォンがなければ、生きて行くことが出来ないと、考える人もいます。悲しいことに、しっかり気をつけなければ、スマートフォンのせいで、滅ぼされます。

 一部の同修は「修煉の問題」だと思って「心性の問題がなければ」、大丈夫だと思っています。しかし、私たちはまだ人間として修煉しているので、執着心がない人がいますか? 単純に執着心の大きさが異なるだけです。本当に神になったら、邪悪は害を与えることができなくなります。即ち、私たちはまだ神になっていないので、注意しないと、不必要な損失をもたらすことになりす。

 だから、皆がスマートフォンに対して、しっかり認識して、警戒心を強め、安全対策をしっかり実施しなければならないのです。例えば、できるだけスマートフォンを使わず、重大なことなら、スマートフォンを別の場所に置いて、顔を合わせて相談する、出かける時、追跡を避けるため、できるだけスマートフォンを持たない、スマートフォンでプロジェクトの詳細や、個人の体験、或いは他の同修への評判を言わないなどなどです。もちろん実施するのは難しいと思います。実はスマートフォンを持たない人は、今まで通り普通に生活していても、何も影響はないのです。

 邪悪の耳にならないで

 『二〇一八年ワシントンDCでの説法』の中に、「弟子:大陸に戻っては1年あるいは半年ほど滞在し、ふたたび海外へ来ては法会など各種の活動に参加している学習者がいます。大陸で何の迫害も受けていないと言います。どのように対処すべきでしょうか?」

「師父:これはちょっと考えるべきです。電話機を通じての盗聴ですが、皆さんに教えますが、どの電話機も盗聴器として使うことができるのです。中国共産党はあなたのおしゃべりをはっきりと聞いています。大法弟子の携帯は全部、盗聴されています。それでも自分がバレていないと思いますか? しかも、誰かに電話すれば、相手の電話も盗聴されるようになり、あっという間に広がるのです。バレていない人はあまりに少ないのです。不可能と言ってもよいのです。公に活動していれば、身分が知られてしまいます。ですから、中国に帰国して、不自由なく動いている人は、必ず問題があると思います」

 もっと深く考えれば、私は「以上話した同修は、知らず知らずの内に中共の耳になる」と悟りました。昔、スマートフォンがない時代、邪悪はスパイを募集して、いろいろな手段を使って、言う通りにするよう迫ります。大法修煉者なら、さらに難しいのです。しかし、電子時代の現在、中共は通信領域で情報を得るのは非常に楽です。もし、盗聴されたのがプロジェクトの責任者なら、考えてみると恐ろしいことではないでしょうか?

 また「ここは海外だ、治安もよいし、中共が状況を把握しても、私たちには何もできないでしょう」と思っている人がいます。実は、これはとても責任がない考え方です。悪い人の悪知恵について、普通の人はそこまで考えないので、大丈夫とか、問題ないと思っています。これは胴衣や甲冑(かっちゅう)を着用しないで出征して、自分が硝煙弾雨(しょうえんだんう)の中で打たれないと言ったように、とても油断し、もしかしたら打たれるかもしれません。或いは、大金を手の届く所に置き、全然守らないで、もしかしたら誰かに取られるかもしれません。公然たる攻撃は避けやすいのですが、背後からの攻撃は防ぎ難いのです。邪悪は多くの情報を手に入れると、大法弟子の中にトラブルや厄介なことを起こして、あなたを師父から離すのも難しくはないのです。

 だから、皆さん、絶対にしっかりしてください。再び利用されないようにしてください。何かを実施する前に、邪悪に破壊されるようなことをしないように、ぜひ注意してください。できるだけ多く考えて、多く行ってください。必要がなければ、他の同修と連絡をしないでください。私たちは単純に同修であり、常人の親戚ではなく、頻繫に連絡する必要はありません。私たちの目標は人を救う事で、互いに良くない影響を与えて人を救うことに妨害を与えるようなことはやめてください。私たちの間に、誰が良い誰が悪いということに執着しても意味がありません。一旦圓満成就したら各自は各自の世界に帰るので、常人の名誉や利益などとんでもないことです。しばらく師父に会わなくても自分の修煉に影響はありません。もし自分をしっかり修め、自分の誓約を果たす事ができなければ、或いは絶えずに邪悪に情報を提供して、大法のプロジェクトを破壊されれば、最後の圓満の時期にとても厳しい問題に直面するでしょう。大法弟子は何と言っても常人ではありません。自分の最後の圓満をしっかりと考えなければならないでしょう。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2020/10/17/413879.html)
 
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