文/香港の大法弟子
【明慧日本2022年6月30日】
尊敬なる師父、こんにちは!
同修の皆さん、こんにちは!
天梯(てんてい)書店が香港でオープンして約2年となり、私は幸運にも最初から今までずっと携わってきました。 仕事をする中で、私は少しずつ内に向けて探すこと、着実に修煉することを覚えました。香港法会を機会に、私は過去2年間、書店の仕事での修煉体験を同修の皆さんと交流させていただきます。
一、仕事の中で、怨む心とマイナス思考を見つけて取り除く
2年前、私が天梯書店に携わったとき、書店はまだ始まったばかりでした。 開店前に、コンピュータシステムに在庫数を入力する必要があります。 様々な理由で在庫が何度も分割されたため、システムに入力する前に、実際の数量と一致しないことが何度もありました。 数週間連続して棚卸しをして、システム数字の確認、変更等を繰り返していたので、とても疲れており、休みたかったのです。
ある時、在庫数を調整してシステムに入力したばかりのときに、倉庫から、梱包した箱が開けられ、古い本が混ざっていると報告がありました。そのため、また棚卸しをして、また調整する必要がありました。
私は修煉の角度から考えておらず、簡単な倉庫管理がなぜこんなにも難しくなったのか理解できず、不満を感じました。普通、半日でできる仕事が、何度もやり直す必要があり、1カ月間すべての週末の時間を費やしました。また、財務責任者として、システムの数字と実際の在庫数が一致していなければ、職務怠慢となります。
私は仕事を辞めようと考えました。仕事を終え、書店から出た時は、すでに夜中近くになっていました。天星埠頭に座り、星空を見上げ、向こう側のネオンが光る高層ビルを眺めながら、涙を流しました。
ふと以前、記者である同修が困難に直面した時、自分の使命を思うと、恐れる心を克服することができるという体験談を思い出しました。
「そうだ、師父が私を励ましてくださっているのだ。これぐらいの困難で、自分のことばかり考え、人を救うことも、大法弟子としての責任と使命を果たすことも忘れ、逃げようとしてはいけない」と気付くと、少し落ち着きました。
その時、以前読んだミラレパの修煉の物語が思い浮かびました。ミラレパは師父から家を建てるように言われましたが、建てる途中で何度も、あるいはもう少しで完成というところで、またやり直すように言われました。 その後、師父がミラレパに法を伝えるとき、これらの魔難を経験させる目的は、彼の業力と罪を取り除くためであると教えました。
師父は「さて、どうしてこういうことにぶつかるのでしょうか? それらはみな自分自身の業力によるものです。われわれはすでに数え切れないほど多くの業力を消してあげました。残ったわずかなものは、あなたの心性を高め、人心を錬磨し、さまざまな執着心を取り除くために、『魔難』として各次元に割り当てました。それらの難はもとよりあなた自身が持っているもので、われわれはあなたの心性を高めるためにそれらを利用するのですが、いずれも乗り越えられるようにしてあります。あなたが心性を向上させさえすれば、必ず乗り越えられるものです。それを乗り越えようとする気がなければ話は別ですが、乗り越えようと思えば、乗り越えることができるのです」[1] と説かれました。
私は、ずっと前から大法の修煉をしていますが、本当の修煉はここ数年しかしていません。「今回の事は、心性を高める絶好のチャンスではありませんか? 良い事ではありませんか?」と思うと、心は穏やかになりました。
「ちょっとした苦労で、なぜこんなにも辛いと感じるのでしょうか? それは本当の自分でしょうか?」と内に向けて探し始めました。
辛いと思う時、怨む心とマイナス思考にコントロールされているように感じました。ミラレパは、何度も家を建て直させられましたが、不満を言ったことはありませんでした。怨む心とマイナス思考を取り除かなければならないと思った時、胸に詰まったものが消え、すがすがしい気持ちになりました。
それ以降、何度も同じような試練があり、その都度、怨む心とマイナス思考を修めました。自分の心がねじ曲がっている時には、愚痴やマイナス思考に支配されやすく、修煉者としての自覚がなく、同修たちとの協力にも影響がありました。反対に、心が正常な時には、何かのトラブルに遭ってもすぐに協力することを念頭に置くと、同修との協力もうまくいき、困難や問題もスムーズに解決することができます。
二、善をもって同修を信頼する
昨年半ば、書店で多くの仕事を引き受けていた店長が、個人的な事情でチームを去ることになりました。彼女は非常に有能で複数の役割を担っていましたが、私がその仕事を引き継ぐことになりました。
常人の仕事で長年の管理経験があったため、多少仕事量が増えても管理には問題ないと思いました。この一念は観念上の問題だと、その時は気づきませんでしたが、その後すべて現れました。
同修が書店のルールに従わなかったことが何度かありました。私は明確に書かれているルールを守らないことが理解できず、いらだって態度が変わりました。たまに同修が遅刻すると、不愉快な顔で責めたこともありました。私とは対照的に、同修たちはみな心性が高く、反発することもなく、にこにこ笑顔でいました。
ある時、また同修に対して態度が悪くなった時、師父が私の右上に姿を現され、厳しい表情で私を見つめられておられると感じ、「大法弟子は善を修めており、ほかの学習者はあなたより修煉が良くできているから、善をもって接する必要がないとでも思っているのですか?」[2] と言われたように感じました。
「自分自身に本当に何か問題があるのではないか? なぜそんなにイライラするのか? たとえ同修に非があったとしても、なぜそれほど態度が悪くなっていたのか? どんな心なのか?」と自分に問い詰め、「やはり修煉に漏れがあり、魔性に拡大する機会を与えたのだ」と気づきました。
その後、コロナの状況に直面した困難とそれが修煉にもたらした妨害について、同修が率直に話してくれました。彼女は自分の修煉状態が分かっており、克服して最善を尽くそうとしていました。
同修の話を聞き、自分が間違っていると分かりました。同修が困っていないか確認することもせず、自分の態度が同修を傷つけるのではないかと考えもしませんでした。
私には「理にかなわなければ人を許さない」という習性がありましたが、この「理」は常人の理であり、修煉者としての基準ではありません。修煉者が真・善・忍に従わなければなりませんが、私は善を修めていませんでした。
また、トラブルに遇った時、「なぜこれらの問題に遭遇したのか? 自分にも非があるのではないか?」と、まず自分の問題を探しませんでした。
内に向けて探したところ、利益心や名利心、それに責任を取ることへの恐れる心を見つけました。
以前、常人の会社で責任者を務めました。何か問題が発生した場合、責任者の責任が問われますので、部下に対しての要求も高く、厳しく管理します。実際には、皆自分の利益のためであり、自分の評判や利益を損なうことのないように、他人に対して厳格にするのです。表面的には、会社やチームを良くするためですが、いろんな心が隠されています。
これらのトラブルは、理由もなしに現れることはなく、私の常人の観念や利益心、名利心などを取り除くために現れたのです。もっとしっかり学法をすることで、魔性を取り除き、そして他人を思いやり、信頼しなければなりません。
今でもトラブルが起きると、時々魔性が現れてきますが、同修たちはいつもやさしく私のことを包容してくれます。悔やんで恥ずかしく思いますが、自分が大法の中で正すことができると信じています。
三、9日間セミナーのスタッフを務める
子供の頃、家族と一緒に師父の9日間説法ビデオを見たことがあります。正式に修煉してから、常人の仕事が忙しかったため、9日間セミナーに参加することはありませんでした。天梯書店の仕事に携わってから、幸運にも2020年末に開かれた9日間セミナーのスタッフを務め、初めて参加することができました。
セミナーで師父の説法ビデオを見ている時、とても神聖で厳粛な気持ちになりました。一日の仕事で疲れたり眠くなったりすることもなく、聴けば聴くほど元気になり、時には、周りのすべてが感じられず、師父の説法しか聞こえませんでした。
セミナーの最終日、説法ビデオが始まると、慈悲なる強いエネルギーに包まれたように感じ、アメリカに行って法会に参加した時、直に師父の説法を聞いているような感覚でした。
この体験は、師父の説法の神聖さ、厳粛さを感じるとともに、新しい学習者にとってセミナーに参加することの重要性、そしてスタッフとしての自分の責任を実感しました。それ以降、長い間失っていた「修煉は初志貫徹する」志を取り戻しました。
コロナ情勢が緩和した後、書店は9日間セミナーを再開しました。新しい学習者たちが真剣に説法を聴いている様子を見て、とても嬉しく思いました。実は、私はその時期に修煉中の妨害に遇い、少しネガティブな状態でした。
師父の説法を聴いている中で、マイナス思考や良くない考えはだいぶ消えました。
新しい学習者の大法を大切にする態度と修煉を始める意欲が、私に多くの励ましを与えてくれました。
師父の慈悲なる済度に感謝します! 師父は弟子のためにどれだけ苦労されたか、私には完全に知ることはできません。より精進して師父のご恩に応え、使命を果たさなければなりません!
注:
[1] 李洪志師父の著作:『轉法輪』
[2] 李洪志師父の著作:『二〇一四年サンフランシスコ法会での説法』